バック・トゥ・バック:ブレッカー・ブラザース | かえるの音楽堂

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BACK TO BACK : THE BRECKER BROTHERS

(1976年)

 超絶技巧ファンク・バンド“ブレッカー・ブラザース”のセカンド・アルバムです。前年、75年発売のファースト・アルバムは10万枚のセールスを記録し、まずまずの成功を収めました。そしてこのセカンド・アルバムでは各自のソロ演奏もフューチャーしつつ、コーラスとヴォーカルを大幅にフューチャーし、ジャズ・ファンク・ファンのみならず、ポップス・ファンにもアピールした結果、売上も倍の20万枚を記録しました。確かに当時のフュージョン・シーンでは、ヴォーカルを取り入れることで大きな成功を収めていました。しかしこのアルバムを聴くと、もちろんコーラスやヴォーカルを取り入れていることで、ポップなアルバムとなっているもののの、やはり中心となっているのはブレッカー兄弟とデヴィッド・サンボーンの3管を中心としたアンサンブルとソロ・ワークによるファンキーさであると思います。それにしてもランディー。ブレッカーのトランペットやフリューゲル・ホーンと、マイケル・ブレッカー&デヴィッド・サンボーンのサックス!これ以上ないほどのゴージャスな音作りがされています。メンバーは、ドン・グロルニック(keyb)、ウィル・リー(bvo)、スティーブ・カーン(g)、クリス・パーカー(ds)のブレッカーズのメンバーに加えスティーブ・ガッド(ds)、ラルフ・マクドナルド、サミー・フィゲロア(perc)他と強力です。何と言っても「STUFF」の二人のドラマーが参加していることは特筆ものです。またバック・ヴォーカルには、ルーサー・ヴァンドロス、ダイアン・シューア等が参加しており、ルーサー・ヴァンドロスはヴォーカルのアレンジを担当しています。曲は全9曲ですべてメンバーの作によるオリジナルです。

 

1. Keep It Steady (Brecker Bump)(キープ・イット・ステディ)

2. If You Wanna Boogie...Forget It(ブギー天国)

3. Lovely Lady(ラブリー・レディ)

4. Night Flight(ナイト・フライト)

5. Slick Stuff(スリック・スタッフ)

6. Dig A Little Deeper(ディグ・ア・リトル・ディーパー)

7. Grease Pieceグリース・ピース

8. What Can A Miracle Do(ホワット・キャン・ア・ミラクル・ドゥ)

9. I Love Wastin' Time With You(ウェイスティン・タイム・ウィズ・ユー)

 

 1曲目「Keep It Steady (Brecker Bump)(キープ・イット・ステディ)」からコーラスをバックに3人のアンサンブルを楽しめます。途中にスティーブ・カーンのギター・ソロが入ります。2曲目「If You Wanna Boogie...Forget It(ブギー天国)」ブレッカー・ブラザースによるファンキー・ブギです。3曲目「Lovely Lady(ラブリー・レディ)」ランディのフリューゲル・ホーンが格別です。4曲目「Night Flight(ナイト・フライト)」サンバのリズムに乗ってスタート、途中でお待たせスティーブ・ガッドのソロが楽しめます。5曲目「Slick Stuff(スリック・スタッフ)」はランディーの作曲です。3管のアンサンブルが激しく繰り広げられます。6曲目「Dig A Little Deeper(ディグ・ア・リトル・ディーパー)」歌ものですね。7曲目「Grease Pieceグリース・ピース)」はランディ、マイケル、サンボーン、スティーブ・カーンの作です。3管の熱い演奏が繰り広げられます。8曲目「What Can A Miracle Do(ホワット・キャン・ア・ミラクル・ドゥ)」はドン・グロルニックとルーサーヴァンドロスの作によるヴォーカル・ナンバーです。なかなか良い感じに仕上がっています。9曲目「I Love Wastin' Time With You(ウェイスティン・タイム・ウィズ・ユー)」は、ウィル・リーのヴォーカルをフュチャーした曲です。ドラムはスティーブ・ガッドです。このアルバムは、まさに70年代のエネルギッシュなジャズ・ファンク作品です。

 

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