デイライトの香り:パティ・オースティン | かえるの音楽堂

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EVERY HOME SHOULD HAVE ONE : PATTI AUSTIN

(1981年)

 実力派シンガー“歌姫”パティ・オースティンの、クインシー・ジョーンズの「QWEST」レーベル移籍第一弾のアルバムです。彼女は同年に発売されたクインシー・ジョーンズの大ヒットアルバム「THE DUDE(愛のコリーダ)」で多く歌っていましたが、このアルバムと曲調、雰囲気、そして参加ミュージシャンも重複していますし、同じ路線のアルバムと言えるでしょうね。この当時のクインシー・ジョーンズがプロデュースした他のアルバムと大体似た雰囲気のアルバムです。全10曲中4曲がロッド・テンパートンの作曲によるものです。参加ミュージシャンはクインシー・ファミリーにSTUFFTOTOのメンバーが加わっていますが、いやー、この豪華さといったらさすがクインシーです。この当時彼が一声かければ、みんな他の仕事を断っても参加したくらいだそうです。曲によって異なりますが、スティーブ・ルカサー、エリック・ゲイル(g)、ルイス・ジョンソン、アンソニー・ジャクソン、エディー・ワトキンス Jr(b)、グレッグ・フィリンゲインズ、マイケル・ボディッカー、デイビット・フォスター、ボブ・ジェームス、リチャード・ティー、マイケル・ボディッカー(keyb)、ジョン・ロビンソン、クリス・パーカー(ds)、ポウリーニョ・ダ・コスタ、ラルフ・マクドナルド(perc)、アーニー・ワッツ(sax)、ジェームズ・イングラム(vo)他です。録音はロスとニューヨークで行われました。

 

1.Do You Love Me?(ドゥ・ユー・ラヴ・ミー?

2.Love Me To Death(強く愛して)

3.The Way I Feel(ザ・ウェイ・アイ・フィール)

4.Every Home Should Have One(ラヴリー・ウーマン)

5.Baby, Come To Me(あまねく愛で)

6.The Genie(かわいい魔女ジニー)

7.Stop, Look, Listen(ストップ、ルック、リッスン)

8.Symphony of Love(シンフォニー・オブ・ラブ)

9.Oh No, Margarita(マルガリータ)

10.The Island(白い波)

 

 1曲目「Do You Love Me?(ドゥ・ユー・ラヴ・ミー?)」はロッド・テンパートンの曲です。バック・ヴォーカルはパティとジェームズ・イングラムです。ジェームズ・イングラムもアルバム「THE DUDE(愛のコリーダ)」で歌っていましたね。この曲はよく耳にします。2曲目「Love Me To Death(強く愛して)」この曲もロッド・テンパートンの曲です。グレッグ・フィリンゲインズ、ロッド・テンパーソン、マイケル・ボディッカーの3人のシンセサイザー中心の演奏で、途中のソロはグレッグ・フィリンゲインズです。アコースティック&エレキ・ギターはスティーブ・ルカサーです。3曲目「The Way I Feel(ザ・ウェイ・アイ・フィール)は、シンセがボブ・ジェームス、グレッグ・フィリンゲインズでアコピがリチャード・ティーです。ロス録音ですが、ボブ・ジェームスとピチャード・ティーはニューヨーク録音です。ギター・ソロはスティーブ・ルカサーです。4曲目「Every Home Should Have One(ラヴリー・ウーマン)」こちらはニューヨーク録音中心です。エリック・ゲイル、リチャード・ティー、クリス・パーカーのSTUFFと、アンソニー・ジャクソン、ボブ・ジェイムス、グレッグ・フィリンゲインズ、ラルフ・マクドナルド、スティーブ・ルカサー、テナー・ソロはアーニー・ワッツです。乗りの良い曲です。5曲目「Baby, Come To Me(あまねく愛で)」この曲もロッド・テンパートン作で、ジェームズ・イングラムとのデュエット曲です。さびの部分の歌唱がすごくいいですね。この曲は大ヒットしました。6曲目「The Genie(かわいい魔女ジニー)」ちょこっと中東風のイントロからスタートします。シンセサイザー・ソロはグレッグ・フィリンゲインズです。7曲目「Stop, Look, Listen(ストップ、ルック、リッスン)」こちらもニューヨーク中心です。リチャード・ティーのエレピ、エリック・ゲイル、クリス・パーカーらがバックのスロー・バラードです。8曲目「Symphony of Love(シンフォニー・オブ・ラブ)」はレゲエのボブ・マーリーに捧げる曲です。少しレゲエ風のリズムのバックは、リチャード・ティー、エリック・ゲイル、クリス・パーカー、アンソニー・ジャクソン、ボブ・ジェイムス、マイケル・ボディッカー、ラルフ・マクドナルドです。9曲目「Oh No, Margarita(マルガリータ)」は中間と後半のアーニー・ワッツのテナー・サックス・ソロが良いですね。ジョン・ロビンソンとエディー・ワトキンス Jrのリズムもノリが良くて良いです。ラスト10曲目「The Island(白い波)」はイヴァン・リンスの曲です。アコピはボブ・ジェイムス、エレピがリチャード・ティーです。当時のクインシー・ジョーンズとロッド・テンパートンらファミリーの勢いを感じるアルバムですね。一気に聴けてしまいました。