![096-Sky Island](https://stat.ameba.jp/user_images/20160430/18/frog-music/33/eb/j/t02200220_0300030013633065530.jpg?caw=800)
SKY ISLANDS : CALDERA
(1977年)
エドゥアルド・デル・バリオ率いるラテン・フュージョン・バンド「CALDERA(カルデラ)」のセカンド・アルバム「SKY ISLANDS(スカイ・アイランド)」です。カルデラは1975年に結成され全4枚のアルバムをリリースしました。日本では当時このセカンド・アルバムが最初にリリースされ、このアルバムのセールス的な成功により後からファースト・アルバムが発売されました。実際4枚のアルバムの中では、このアルバムが完成度とも一番であると思います。注目はこのアルバムのプロデュースはエドゥアルド・デル・バリオとジョージ・ストランツ、に加えアース・ウィンド&ファイアーのキーボード奏者ラリー・ダンであることです。また当時若手のダイアン・リーブスがヴォーカルで参加しています。ラリー・ダンは全9曲中2曲を提供しています。エドゥアルド・デル・バリオは、アースの1977年の大ヒット・アルバム「ALL‘N ALL(太陽神)」で、「宇宙のファンタジー」を共作しており当時アースとの交流が深かったようです。そしてアースのこの当時のアルバム・イラストの作者は日本人イラストレータ長岡秀星氏でしたが、この「SKY ISLANDS(スカイ・アイランド)」のジャケット・イラストも長岡秀星氏の作品です。私は発売当時ラリー・ダンの参加と、このアルバム・ジャケットによるジャケ買いで購入した記憶があります。メンバーはスティーヴ・タヴァローニ(fl,al-fl,ss as,ts)、ジョージ・ストランツ(el-g,g)、マイク・“バイアーノ”・アズヴェンド(cga & perc)、カルロス・ヴェガ(ds)、ディーン・コルテス(b)、ヘクター・アンドレイド(timbales,cga,perc)、エドゥアルド・デル・バリオ(el-b)、ダイアン・リーヴス(vo)、ラリー・ダン(syn) 他です。
1. スカイ・アイランド(SKY ISLANDS)
2. ANCIENT SOURCE(アンシェント・ソース)
3. IT USED TO BE(追想)
4. PEGASUS(ペガサス)
5. CARNAVALITO(祝祭)
6. SERAPHIM(ANGEL)(セラフィム)
7. INDIGO FIRE(インディゴ・ファイア)
8. TRISTE(哀しみ)
9. PESCADOR(FISHERMAN)
1曲目のアルバム・タイトル曲「スカイ・アイランド(SKY ISLANDS)」はラリー・ダン作です。この曲にはヴォーカルでダイアン・リーブスが参加していますが、彼女の1987年のアルバム「ダイアン・リーブス」にも収録されています。またラムゼイ・ルイスの1993年のアルバム「SKY ISLANDS(スカイ・アイランズ)」にも収録されています。歯切れの良いサウンドとデル・バリオのシンセ、ダイアン・リーブスのヴォーカルが絡んで、独特のサウンドが展開します。ラムゼイの演奏と聴き比べてみても面白いですね。2曲目「ANCIENT SOURCE(アンシェント・ソース)」もダイアン・リーブスがヴォーカルで参加しています。幻想的なイントロからダイアンのヴォーカル、ストリングスが加わり、途中で聴けるラリー・ダンのシンセ・ソロも聴き所です。3曲目「IT USED TO BE(追想)」はエドゥアルド・デル・バリオによるピアノとシンセの小品です。4曲目「PEGASUS(ペガサス)」はサンバのビートに乗って演奏されます。ジョージ・ストランツのアコースティック・ギター・ソロ、エドゥアルド・デル・バリオのピアノ・ソロが聴けます。5曲目「CARNAVALITO(祝祭)」も民族色の豊かな曲です。フォルクローレ風のイントロから始まります。段々と盛りあがっていきますが、後半の“ヘイ!!”という掛け声(?)が印象的です。6曲目「SERAPHIM(ANGEL)(セラフィム)」はストリングスから始まる曲で、途中スティーヴ・タヴァローニのフルート&サックス・ソロと、ジョージ・ストランツのギター・ソロをフューチャーしています。7曲目「INDIGO FIRE(インディゴ・ファイア)」はストランツのギターによる小品です。8曲目「TRISTE(哀しみ)」はストリングスとホーン・セクションが加わった、バラード曲です。後半のタヴァローニのサックス・ソロも聴き所です。9曲目「PESCADOR(FISHERMAN)(ペスカドール))」はカーニバルの躍動を表現した小品です。民族色豊かな独特の音楽感を持ったバンドでした。