ライヴ・イン・リオ:アース・ウィンド&ファイアー | かえるの音楽堂

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065-LIVE IN RIO











LIVE IN RIO : EARTH WIND & FIRE
(2003年)
 アース・ウィンド&ファイアー(EW&F)はライヴ・バンドとして、これまで多くのライヴをこなしており、その演奏記録としては1975年の“GRATITUDE(灼熱の饗宴)”が代表的な作品として挙げられます。また“GRATITUDE(灼熱の饗宴)”と同時期のライヴで曲も多くがダブっているもので“ALIVE IN ‘75(アライブ・イン’75)”が2002年に突如発売されました。さらに日本でのライヴを記録した”EARTH,WIND & FIRE IN VELFARRE(ライヴ・イン・ベルファーレ)“が日本国内で発売されました。そして今回紹介する作品も2003年に突如発売されたライヴ・アルバムです。ジャケットの写真を見るとギターのアル・マッケイが写っており曲目から判断すると、アルバム”I AM(黙示録)“発売直後の1979年から1980年頃だと思われます。メンバーはモーリス・ホワイト御大以下、フィリップ・ベイリー、ヴァーダイン・ホワイト、ラリー・ダン、アル・マッケイ、ジョニー・グラハム、フレッド・ホワイト、ラルフ・ジョンソン、アンドリュー・ウールフォーク、フェニックス・ホーンズ(ドン・マイリック、ルイス・サターフィールド、マイケル・ハリス、ラムリー・マイケル・デイヴィス)と全盛期のベスト・メンバーです。メンバーといいヒット曲のオンパレードといい嬉しいアルバムです。とにかく飛ぶ鳥を落とす勢いの一番元気いっぱいの頃の記録です。会場もリオということでアースのパフォーマンスに応えるラテン系のオーディエンスのノリも全開です。

1. DIALOG(ダイアログ)
2. ROCK THAT!(ロック・ザット!)
3. IN THE STONE(石の刻印)
4. SERPENTINE FIRE(太陽の戦士)
5. FANTASY(宇宙のファンタジー)
6. CAN’T LET GO(旋風の使者)
7. GET AWAY(ゲッタウェイ)
8. BRAZILIAN RHYME(ブラジルの余韻)
9. MAGIC MIND(マジック・マインド)
10. RUNNIN’(ランニン)
11. AFTER THE LOVE IS GONE(アフター・ザ・ラヴ・イズ・ゴーン)
12. RIO AFTER DARK(リオ・アフター・ダーク)
13. GOT TO GET YOU INTO MY LIFE(ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ)
14. BOOGIE WONDERLAND(ブギー・ワンダーランド)
15. SEPTEMBER(セプテンバー )
16. AIN’T NO REMEDY(エイント・ノー・レムディ):スタジオ録音(新曲)

 「DIALOG(ダイアログ)」に続いて「ROCK THAT!(ロック・ザット!)」はアルバム”I AM(黙示録)“からの曲で当時シングル・カットされた” AFTER THE LOVE IS GONE(アフター・ザ・ラヴ・イズ・ゴーン) “のB面に収録された曲です。
3曲目「IN THE STONE(石の刻印)」は同じくアルバム”I AM(黙示録)“のからの曲でシングル・カット第三弾目でした。”ヨハネの黙示録“を元にしたラブ・ソングです。因みに邦題はこれを元にしています。ソウル・チャート23位を記録しています。アル・マッケイのカッティングが決まっています。
4曲目「SERPENTINE FIRE(太陽の戦士) 」はアルバム“ALL’N ALL(太陽神)”から第一弾シングル・カットされソウル・チャート1位、ポップ・チャート13位を記録しました。フェニックス・ホーン大活躍の全盛期のアースらしい曲です。
5曲目「FANTASY(宇宙のファンタジー)」やはり“ALL’N ALL(太陽神)”からの曲です。アメリカではソウル・チャート12位、ポップ13位でしたが、それ以上に日本で大ヒットし、彼らの人気を決定付けた曲です。フィリップ・ベイリーのファルセットが最高に素晴らしい曲です。
6曲目「CAN’T LET GO(旋風の使者)」はアルバム”I AM(黙示録)“の2曲目の曲です。リズムもイケイケで前に進みます。モーリス・ホワイトも元気いっぱいです。フェニックス・ホーンズのブラスも炸裂します。
7曲目「GET AWAY(ゲッタウェイ)」はアルバム“SPIRIT(魂)”からの曲でアースを代表する曲のひとつです。ソウル・チャート1位、ポップ12位を記録しました。怒濤の寄りといった曲です。フェニックス・ホーンズが炸裂します。
8曲目「BRAZILIAN RHYME(ブラジルの余韻)」は“ALL’N ALL(太陽神)”からの曲です。オリジナル・アルバムでは間奏曲として録音されたものです。原曲は1分あまりの曲ですがここでは倍くらいの演奏でファイドアウトしながら次の曲に続きます。
9曲目「MAGIC MIND(マジック・マインド)」は“ALL’N ALL(太陽神)”からの曲です。スピード感溢れるホーン・セクションとアル・マッケイの高速カッティングが炸裂します。
10曲目「RUNNIN’(ランニン)」は“ALL’N ALL(太陽神)”からの曲でシングル“FANTASY(宇宙のファンタジー)”のB面に収録されたインストルメント曲です。
11曲目「AFTER THE LOVE IS GONE(アフター・ザ・ラヴ・イズ・ゴーン)」は”I AM(黙示録)“から2枚目のシングル・カットされました。この曲はデイヴィッド・フォスター、ジェイ・グレイドン、ビル・チャンプリンの共作です。こういった外の人が曲作りに関わるようになったことに不満であったことも原因のひとつでアル・マッケイが脱退してしまったのは皮肉なことです。ソウル・チャート2位、ポップ2位を記録しています。
12曲目「RIO AFTER DARK(リオ・アフター・ダーク)」はアルバム未収録の曲です。タイトルから考えてこのライブのために作られた曲ではないかと思います。
13曲目「GOT TO GET YOU INTO MY LIFE(ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ) 」はレノン&マッカートニーの曲のカバーですが、まるでアースのために書かれた曲に思える位、アースらしいアレンジが素晴らしいです。この曲はアルバムは“「THE BEST OF EARTH,WIND&FIRE VoL.1」”に収録されました。ソウル・チャート1位、ポップ9位を記録しています。
14曲目「BOOGIE WONDERLAND(ブギー・ワンダーランド)」は”I AM(黙示録)“から1枚目のシングル・カットされました。ソウル・チャート2位、ポップ・チャート6位を記録しています。
15曲目「SEPTEMBER(セプテンバー )」は“「THE BEST OF EARTH,WIND&FIRE VoL.1」”に新曲で収録されました。やはりアースを代表する曲ですね。ソウル・チャート1位、ポップチャート8位を記録しました。これぞアース・ウィンド&ファイアーです。
16曲目「AIN’T NO REMEDY(エイント・ノー・レムディ)」はスタジオ録音の新曲です。
曲としては“ALL’N ALL(太陽神)”と”I AM(黙示録)“からの曲が中心です。それにしてもアル・マッケイとヴァーダイン・ホワイトのリズム隊の素晴らしいグルーヴ感溢れるプレイ。炸裂するホーン・セクション、力強いモーリス・ホワイトの歌声とまあ彼らの全盛期の勢いをそのまま記録した作品です。