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そこそこいい会社をとびっきりいい会社に

株式会社フリスコ/フリスコ社労士事務所
代表取締役 特定社会保険労務士
桑原和弘

東洋哲学実践家
職業:社長の相談相手

 

先日の記事では、2026年10月に迫るカスハラ対応と採用セクハラ対応の義務化について、具体的な整備ポイントをお伝えしてきました。今回は「規程を整えた次のステップ」として、研修についてお伝えします。

 


■ 管理職・リーダー向け研修|現場の最前線を守る判断力を

カスハラが発生したとき、最初に動くのは現場のリーダーです。「これはカスハラに当たるのか」「従業員をその場からどう離すか」「会社として毅然とした対応をするにはどうすればいいか」。こうした判断を、その場で正しく下せるかどうかが、従業員の心身を守ることに直結します。

 

管理職・リーダー向けの研修では、以下のような内容をカバーします。

・カスハラの判断基準(何がアウトで何がセーフか)

・現場での初動対応と記録の残し方

・部下からの相談を受けたときの動き方

・エスカレーションの判断軸と会社への報告フロー

 

「なんとなく対応している」から「根拠を持って動ける」へ。管理職の意識と行動が変わると、組織全体が変わります。

 


■ 全従業員向け研修|「自分には関係ない」をなくす

カスハラや採用セクハラは、特定の部署だけの問題ではありません。顧客対応をする従業員はもちろん、採用に直接関わっていない社員もOB・OG訪問やインターン受け入れの場で当事者になり得ます。

 

全従業員向けの研修では、以下のような内容をお伝えします。

・ハラスメントの基本知識(カスハラ・採用セクハラとは何か)

・自分が被害を受けたとき、目撃したときの動き方

・相談窓口の使い方と会社の対応フロー

・加害者にならないための意識づけ

 

難しい法律の話ではなく、「自分の職場に置き換えたらどうなるか」を考えてもらえる内容を大切にしています。

 


■ 対面・出張・オンライン、御社のスタイルに合わせて対応します

研修の形式は、御社の状況に合わせてお選びいただけます。対面(集合研修)は、グループワークやロールプレイを取り入れることで、より実践的な学びになります。出張研修(訪問型)は、当事務所のスタッフが御社に伺います。移動の手間がなく、自社の事例や課題をその場で共有しながら進められるのが強みです。オンライン研修は、複数拠点がある企業や、多忙なスタッフが多い企業に向いています。録画対応のご相談も承っています。

 

「何人くらいの規模で」「どんな形式が合うか」、まずはお気軽にご相談ください。

 


■ 2026年10月まで、研修の準備も時間がかかります

規程整備と違い、研修は「日程調整・内容のカスタマイズ・実施・振り返り」というステップがあります。義務化直前に慌てて実施しても、従業員への浸透は期待できません。余裕を持って動き始めることが、結果として会社を守ることになります。「研修に興味はあるけど、何から相談すればいいかわからない」という段階でも、まったく問題ありません。現状をお聞きした上で、御社に合ったプランをご提案します。

 

【費用】

1時間あたり10万円(税別)〜

※別途、交通費・会場費等が発生する場合があります。

 


■ 研修についてのお問い合わせはこちら

対象者・形式・内容・所要時間など、まずはお気軽にお問い合わせください。

 


本記事は2026年3月時点の情報をもとに作成しています。省令・指針の詳細が確定次第、随時更新いたします。


 

先日の記事では、2026年10月から施行される「カスタマーハラスメント対策」と「採用セクハラ対策」の義務化の概要をお伝えしました。

 

今回はその続編として、実務上よく出てくる疑問点をいくつか掘り下げてみます。

 

前回記事をまだお読みでない方も、このまま読み進めていただける内容になっています。


■ カスハラ|「社会通念上許容される範囲を超えた言動」って、どこで線引きするの?

 

これが最も多くいただく質問です。

 

法律の条文には「社会通念上許容される範囲を超えた言動」と書かれていますが、具体的に何がアウトで何がセーフなのか、判断に迷う場面は必ず出てきます。

 

厚生労働省が示す考え方では、カスハラに該当するかどうかは「要求の内容の妥当性」と「手段・態様の相当性」の2軸で判断します。

 

たとえば、商品に本当に欠陥があってクレームを入れること自体は正当な行為です。しかし、そのクレームの伝え方が長時間の怒鳴り込みや、SNSでの晒し上げ、土下座の強要といった形をとれば、カスハラに該当します。

 

つまり「何を言っているか」ではなく「どのように言っているか」が重要な判断軸になります。

この線引きを社内で共有しておかないと、現場の従業員が「お客様だから我慢しなければ」と抱え込んでしまいます。就業規則や社内マニュアルに具体的な例を記載しておくことが、義務化対応の第一歩です。


■ 採用セクハラ|「採用担当者以外」も対象になるという盲点

 

就活セクハラへの対応義務化と聞くと、「採用担当者に注意すればいい」と思いがちです。

しかし実態はそうではありません。

 

就活生が被害を受けるのは、OB・OG訪問の場や、インターンシップ中の現場社員との関わりの中が多いとされています。つまり、採用に直接関わっていない一般社員も、加害者になり得るということです。

 

企業として整備すべきは、採用担当者向けのルールだけではなく、OB・OG訪問を受ける社員への事前周知、インターン生の受け入れ部署へのルール徹底も含まれます。

 

「採用部門が対応済みだからうちは大丈夫」という判断は、今後は通用しません。

 


■ 中小企業こそ、まず「3点セット」から始めましょう

 

規程整備といっても、何十ページもの文書を作る必要はありません。

 

特に中小企業の方には、まず以下の「3点セット」を整えることをお勧めしています。

 

① 就業規則への一文追加

カスハラ・採用セクハラを許容しない旨の方針を明記します。既存のハラスメント防止規程に追記する形でも構いません。

② 相談窓口の明示

窓口は社内の担当者でも、外部委託でも構いません。大切なのは「どこに相談すればいいか」が従業員に伝わっていることです。求職者・就活生にも相談できることを、採用ページや面談時に伝えることも有効です。

③ 対応フローの文書化

相談があったときに「誰が・何を・どの順番で」対応するかを簡単にまとめておきます。これがないと、いざというときに場当たり的な対応になってしまいます。

 

この3点が整っているだけで、義務化への対応としての土台はできてきます。


■ 「うちの業種は特殊だから…」という方へ

飲食・小売・介護・建設・士業・IT…業種によって、カスハラの形も採用のあり方も異なります。

 

「一般的な対応策は分かったけれど、うちの業種に当てはめると具体的にどうすればいいのか」という疑問は、当然です。

 

当事務所では、業種・業態・従業員規模に応じた実務的なアドバイスをご提供しています。

「まだ何も手をつけていない」「就業規則を見直したい」「相談窓口の設置を検討したい」など、どの段階のご相談でも歓迎します。

 

2026年10月まで、残り半年を切っています。早めのご相談が、余裕ある準備につながります。

 

ご相談は無料です。まずはお気軽にお声がけください。


本記事は2026年3月時点の情報をもとに作成しています。省令・指針の詳細が確定次第、随時更新いたします。

2025年6月4日、カスハラ対策を企業に義務付ける改正労働施策総合推進法が参議院本会議で成立しました。施行日は2026年10月1日と正式に決定しています。同時に男女雇用機会均等法の改正により、就職活動中の学生に対するセクハラを防止するための雇用管理上必要な措置を講じることも、企業に義務付けられました。

 

この2つの義務化は、セットで理解しておく必要があります。


■ 今回の義務化、何が変わるのか

これまでのハラスメント対策は「社内」が中心でした。

パワハラ・セクハラ・マタハラへの対応は、既に義務化されています。しかし今回の改正で求められる雇用管理上の措置には、求職者等の「社外」への対応が含まれます。自社の従業員を顧客から守り、同時に就活生を自社社員から守るという、社外をも巻き込んだ高度なガバナンス構築が求められます。

 

【カスハラ対応の義務化】

法律上、カスタマーハラスメントとは、①顧客・取引先・施設利用者その他の利害関係者が行う、②社会通念上許容される範囲を超えた言動により、③労働者の就業環境を害すること、この3つの要素をすべて満たす行為を指します。

義務化の対象は事業主とされているため、基本的には1人でも労働者がいる事業者には対策が求められます。

 

【採用セクハラ(就活セクハラ)対応の義務化】

いわゆる「就活セクハラ」は、立場の弱い求職者が被害を受けやすいにもかかわらず、従来は法的に明確な対応義務がなかった分野でした。本改正により、事業主に対し求職者等へのセクシュアルハラスメント防止措置が義務化され、企業側の責任が明確になりました。

 

就活ハラスメントの行為者は、就活中では「OB・OG訪問を通して知り合った従業員」が最も多く、インターン中では「インターン先で知り合った従業員」が最も多くなっています。採用担当者だけの問題ではなく、全従業員が関係するテーマです。


■ 具体的に何をすればいいのか?

企業が整備すべき主な措置として、大きく以下の3本柱が示されています。

① 方針の明確化と周知・啓発 就業規則等に対応方針を明記し、従業員および関係者に周知すること。採用場面では、面談等を行う際のルールをあらかじめ定めることが例として挙げられています。

② 相談体制の整備 相談窓口を設置し、従業員だけでなく就活中の学生も含めた相談対応体制を構築すること。

③ 発生後の迅速かつ適切な対応 事実確認・被害者への配慮措置・再発防止まで、組織として一貫した対応フローを整備すること。


■ 「うちは大丈夫」が一番危ない

これまでは「お客様だから」という理由で従業員に忍耐を強いる風潮がありましたが、今後は「従業員を守るための体制を整えていない企業」が法的責任を問われることになります。カスハラにより従業員がメンタルヘルス不調をきたした場合、適切な措置を講じていなければ、安全配慮義務違反として損害賠償を請求される可能性もあります。

 

また、就活セクハラについても同様です。採用担当者個人が起こした行為であっても、企業としての防止体制が不十分であれば、企業の責任を問われるリスクがあります。


■ こんなことで悩んでいませんか?

✅ 就業規則に何を追加すればいいの?
✅ カスハラの「社会通念上許容される範囲」って、具体的にどこで線引きするの?
✅ 相談窓口は外部委託でいいの?社内設置でいいの?
✅ OB・OG訪問のルールはどう整備すればいいの?
✅ インターン生も対象になるって本当?
✅ 規程を整えたら、次に何をすればいいの?
✅ 中小企業でも同じ対応が必要なの?

これらの疑問、ひとつでも当てはまれば、今すぐご連絡ください。


■ まずはお気軽にお問い合わせください

義務化の内容は大枠が見えてきましたが、「自社の場合どうすればいいか」は、業種・業態・従業員規模によって大きく異なります。

 

弊社では、御社の状況を丁寧にヒアリングした上で、実務に即した体制整備をご支援しています。「何から手をつければいいかわからない」という段階でのご相談も大歓迎です。

 

2026年10月まであと半年。準備は早いほど、余裕が生まれます。


本記事は2026年3月時点の情報をもとに作成しています。今後、省令・指針の詳細が確定次第、随時更新いたします。