「第58回 日経新春杯」
激闘のハンデキャップ重賞から大舞台を目指せ「第58回 日経新春杯」
ハンデキャップレースとあって、実績馬と上がり馬の激突が楽しみでもあるこのレース。
過去10年の勝ち馬は2001年のステイゴールドが、次走でドバイに遠征し国際G2勝ち、
暮れには香港で国際G1を制覇しているほか、2004年のシルクフェイマスは、同年の宝塚記念で2着、
2008年のアドマイヤモナークは暮れの有馬記念2着、2009年のテイエムプリキュア、
2010年のメイショウベルーガは、ともに同年秋のエリザベス女王杯で2着に入るなど、
直後の春シーズンだけでなく、年間を通じて大舞台で活躍を見せている。過去10年の結果から、
注目データをチェックしていこう.
毎年連対馬を送り出す5歳勢
まず、年齢別の成績をチェックすると、5頭の優勝馬を送り出す「5歳馬」が勝率14.3%、
連対率でも31.4%の高数値をマーク、他の世代を圧倒していた。
しかも5歳勢は10年連続で連対馬を送り出しており、今年も5歳馬の出走があれば、
ノーマークにはできないだろう。
また、「4歳馬」も3着以内馬10頭を送り出し、3着内率34.5%をマークしている。
「4歳馬」と「5歳馬」は3着内率で「6歳以上」の馬を大きく上回っており、若い世代の好走が目立つ傾向にある。
表1 年齢別成績(過去10年)
年齢 成績 勝率 連対率 3着内率
4歳 2-2-6-19 6.9% 13.8% 34.5%
5歳 5-6-3-21 14.3% 31.4% 40.0%
6歳 1-1-1-24 3.7% 7.4% 11.1%
7歳 2-1-0-18 9.5% 14.3% 14.3%
8歳以上 0-0-0-16 0% 0% 0%
勝ち馬は上位人気馬から
単勝人気別の成績では、単勝「1番人気」の優勝馬は2004年のシルクフェイマス1頭のみで、
3着内率も40.0%にとどまっている。ただし、「1~5番人気」馬から優勝馬9頭が送り出されているように、
上位人気馬が勝ち切るケースが多い。
しかし、3着以内馬の数では、2009年に11番人気で優勝したテイエムプリキュアなど「10番人気以下」から3頭、
「6~9番人気」からも6頭が送り出されており、ハンデキャップレースらしく波乱含みの傾向にあることは、
常に頭に入れておきたい。
表2 単勝人気順別成績(過去10年)
単勝人気 成績 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1-2-1-6 10.0% 30.0% 40.0%
2番人気 3-2-0-5 30.0% 50.0% 50.0%
3番人気 1-2-3-4 10.0% 30.0% 60.0%
4番人気 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0%
5番人気 2-0-0-8 20.0% 20.0% 20.0%
6~9番人気 0-3-3-34 0% 7.5% 15.0%
10番人気以下 1-0-2-35 2.6% 2.6% 7.9%
負担重量は重すぎず軽すぎず
負担重量別の成績では、連対馬20頭中16頭が「54キロ~56.5キロ」の範囲だった馬から送り出されていた。
また、「50キロ以下」で連対したのは2009年の優勝馬テイエムプリキュア(49キロ)のみ。
「57キロ以上」の馬も、2003年2着のコイントス以来近7年間で連対はおろか、
3着にも入っていないという不振が続いている。
トップハンデ馬も、3着内率25.0%とその実績に見合った成績を残しているとは言えず、
今年もこの傾向は続くのか、注目するのも面白いかもしれない。(河野道夫)
表3 負担重量別成績(過去10年)
負担重量 成績 勝率 連対率 3着内率
50キロ以下 1-0-2-6 11.1% 11.1% 33.3%
51~53キロ 0-0-5-25 0% 0% 16.7%
54~55キロ 6-7-1-34 12.5% 27.1% 29.2%
55.5~56.5キロ 2-1-2-16 9.5% 14.3% 23.8%
57キロ以上 1-2-0-17 5.0% 15.0% 15.0%
表4 トップハンデ馬の成績(過去10年)
成績 勝率 連対率 3着内率
1-1-1-9
特別レース名解説 1月16日分
【第6日】 1月16日(日)
●初凪(はつなぎ)賞とは
初凪は、元日の凪のこと。風がやみ、波がなくなり、海面が静まることを凪と言う。
新年を表す季語。
●初富士(はつふじ)ステークスとは
初富士は、元日に望み見る富士の姿のこと。旧来より初富士は縁起の良いものと考えられている。
新年を表す季語。
●京成杯(GIII)とは
本競走は、昭和36年に創設された重賞競走。創設以来1,600m、別定重量で争われていた。
平成11年に距離が2,000mに変更となったことにより、
クラシックに向けて各馬の将来性や距離適性を試す上で重要な競走となった。
【第6日】 1月16日(日)
●紅梅(こうばい)ステークスとは
紅梅は、紅色の花の咲く梅。梅は、中国原産のバラ科の落葉高木。
観賞用庭木として重宝されている。
梅には300種類以上の品種があり、大別して野梅系、紅梅系、豊後系がある。
『源氏物語』第四十三帖の巻名でもある。
●雅(みやび)ステークスとは
雅は、宮廷風であること、上品で優美なこと。俚(さと)びに対する語。
本居宣長は平安時代の和歌、物語を含む古代文化の中心にあるものを「みやび」と呼んだ。
●日経新春杯(GII)とは
本競走は、昭和29年に『日本経済新春杯』として創設された競走。
54年に『日経新春杯』と改称された。創設当初は2,400mで施行されていたが、
62年には2,200mに短縮された。
平成6年に2,500mに変更され、負担重量もハンデキャップとなった。
翌年に再び2,400mとなり、現在に至っている。
日本経済新聞社は、東京・大阪に本社を置く新聞社。本競走は同社からの寄贈賞を受けている。
「第51回 京成杯」です
昨年は日本ダービー馬を輩出 「第51回 京成杯」
2010年の京成杯を制したエイシンフラッシュは、約4か月後の日本ダービーで優勝を果たし、世代の頂点に君臨した。
また、2009年2着のナカヤマフェスタは2010年に宝塚記念を制し、フランスの凱旋門賞でも2着に健闘。
2004年の3着馬キングカメハメハも、同年春にNHKマイルCと日本ダービーを勝っている。
同じ中山・芝2000mの皐月賞だけでなく、その後の最強馬決定戦でも主役となる馬を輩出してきた出世レースだ。
今回は、東京競馬場で開催された2002年を含む、過去10年の結果から傾向を分析してみよう。
初勝利を挙げたばかりの馬は割り引き
前走の条件別成績を見ると、前走で「500万下」「重賞」「地方競馬のレース」
に出走していた馬の3着内率がそれぞれ30%を超えている一方、前走が「新馬」「未勝利」「オープン特別」
だった馬の3着内率はいずれも20%を下回っていた。とくに前走で「新馬」「未勝利」に出走していた馬は、
勝率や連対率もやや低調だ。 表1
表1 前走の条件別成績(過去10年)
前走の条件 成績 勝率 連対率 3着内率
新馬 1-0-0-14 6.7% 6.7% 6.7%
未勝利 1-1-2-21 4.0% 8.0% 16.0%
500万下 4-1-4-17 15.4% 19.2% 34.6%
オープン特別 2-1-1-23 7.4% 11.1% 14.8%
重賞 3-6-2-18 10.3% 31.0% 37.9%
地方競馬のレース 0-0-1-2 0% 0% 33.3%
2002年は1着同着
なお、前走が「新馬」「未勝利」だった馬は、2007年以降の4年間に限ると1頭も3着以内に入っていない。
昨年は出走馬13頭のうち9頭を占めていたが、フラガラッハの4着が最高だった。
今後も前走が「新馬」「未勝利」だった馬は割り引きが必要だろう。 表2
表2 前走が「新馬」「未勝利」だった馬の、年次別成績(過去10年)
年次 成績 勝率 連対率 3着内率
2001年 1-0-1-3 20.0% 20.0% 40.0%
2002年 0-0-1-3 0% 0% 25.0%
2003年 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%
2004年 0-0-0-3 0% 0% 0%
2005年 0-0-0-2 0% 0% 0%
2006年 0-1-0-2 0% 33.3% 33.3%
2001~2006年 2-1-2-15 10.0% 15.0% 25.0%
2007年 0-0-0-2 0% 0% 0%
2008年 0-0-0-4 0% 0% 0%
2009年 0-0-0-5 0% 0% 0%
2010年 0-0-0-9 0% 0% 0%
2007~2010年 0-0-0-20 0% 0% 0%
計 2-1-2-35 5.0% 7.5% 12.5%
前走好走馬が中心
前走が「500万下」「オープン特別」「重賞」だった馬の、そのレースの着順別成績を見ると、
京成杯で3着以内に好走した馬の大部分は、前走で「4着以内」に食い込んでいた。
また、前走が「4着以内」だった馬の好走率は、「5着以下」だった馬の好走率を大きく上回っている。
前走の結果を比較する際は、前走が「500万下」「オープン特別」「重賞」で、上位争いに食い込んでいた馬を高く評価したい。表3
表3 前走が「500万下」「オープン特別」「重賞」だった馬の、そのレースの着順別成績(過去10年)
前走の着順 成績 勝率 連対率 3着内率
4着以内 9-5-6-19 23.1% 35.9% 51.3%
5着以下 0-3-1-39 0% 7.0% 9.3%
計 9-8-7-58 11.0% 20.7% 29.3%
なお、前走が「500万下」「オープン特別」「重賞」、かつ「5着以下」だった馬のうち、京成杯で3着以内となった4頭は、
前走が「東京スポーツ杯2歳S」か「ラジオNIKKEI杯2歳S」のいずれかだった。
前走でこの2レース以外に出走し「5着以下」に敗れていた馬の巻き返しは難しいようだ。表4
表4 前走が「500万下」「オープン特別」「重賞」で「5着以下」だった馬の、レース別成績(過去10年)
前走のレース 成績 勝率 連対率 3着内率
ラジオNIKKEI杯2歳S 0-2-1-9 0% 16.7% 25.0%
東京スポーツ杯2歳S 0-1-0-1 0% 50.0% 50.0%
その他のレース 0-0-0-29 0% 0% 0%
計 0-3-1-39 0% 7.0% 9.3%
「ラジオNIKKEI杯2歳S」には、レース名が変更される前の「ラジオたんぱ杯2歳S」「ラジオたんぱ杯3歳S」
を含む
前走の「末脚」に注目
過去10年の3着以内馬30頭中、7割にあたる21頭は、前走でJRAのレースに出走し、
メンバー中「2位以内」の上がり3ハロンタイム(推定)をマークしていた。
また、過去10年の優勝馬11頭(2002年は1着同着)のうち、前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位が3位以下だったのは、
2006年のジャリスコライトのみである。前走のレースぶりを比較する際は、
出走メンバーよりも速い上がり3ハロンタイムをマークしていた馬に注目しよう。〔表5〕
表5 前走がJRAのレースだった馬の、そのレースの上がり3ハロンタイム順位(推定)別成績(過去10年)
前走の上がり3ハロンタイム順位(推定) 成績 勝率 連対率 3着内率
1位 6-5-5-23 15.4% 28.2% 41.0%
2位 4-0-1-15 20.0% 20.0% 25.0%
3位以下 1-4-3-55 1.6% 7.9% 12.7%
計 11-9-9-93 9.0% 16.4% 23.8%
2002年は1着同着
芝2000mに実績のある馬が優勢!
過去10年の3着以内馬30頭中、過半数の16頭は、JRAの芝2000mのレースにおいて連対経験のある馬だった。該当馬は勝率17.4%、連対率26.1%、複勝率34.8%と好走率の面でも優秀だ。過去の戦績を比較する際は、今回と同じ芝2000mのレースで連対経験のある馬に注目してみたい。〔表6〕
(伊吹雅也)
表6 JRAの芝2000mのレースにおける連対経験の有無別成績(過去10年)
JRAの芝2000mのレースにおける連対経験の有無 成績 勝率 連対率 3着内率
あり 8-4-4-30 17.4% 26.1% 34.8%
なし 3-5-6-65 3.8% 10.1% 17.7%
2002年は1着同着