あのころであったおおぜいのひとたちのなかで、
なんできみのことだけあんなにきになったんだろ。
ひとみしりのぼくが、
なんであんなふうにはなしかけるきになったんだろ。
ぐうぜんとか、うんめいとか、
そういうんじゃなくて・・・・
なんていうんだろ・・・・
やく・・・・そく・・・・?
とおいひの。
いまのぼくらになるまえに、
ふたりでかわしたやくそくがあったんじゃないかな・・・・・・・
だって、ときどきゆめにみるんだ。
がくやなんかでうとうとしてるときはとくに。
とおのいていくざわめきのむこうがわから、
ぼそぼそとはなすきみのこえがきこえてくる。
かすかに。
「もし離ればなれになる日が来ても、いつかまたどこかで会えるよね?」
「ぜったいあえるよ!」
「ぜんぜん別人になってても、あたしのこと分かる?」
「みためがぜんぜんべつじんになってても、
おれ、ぜったいにおまえだってわかるじしんある!」
「なんでそんな自信満々なんだろ。。。笑
じゃあ、あたしはあなたが見つけてくれるの待ってればいいのね?」
「うん。ぜったいにみつけるからだぁいじょぶだって!」
「・・・・ぜったいに見つけて。約束ね。」
「やくそく!」
きみのしろいこゆびのあたたかさが、
ゆめなのにやけにリアルで。
なんだかむねがざわめいて、
かなしくてたまらなくなって、
ねぼけたあたまでむいしきにきみのすがたをさがす。
ゆめのなかのきみとはぜんぜんべつじんなのに、
なぜだかぼくはすっかりあんしんして、
もういちどゆっくりめをつぶる。
あのやくそくは、ほんとうにゆめなのかな。。。。?
ひとなつこいこいぬのようにふるまいながら、
だれにでもこころをひらくわけじゃない。
どんなばしょにいても、ひとりきりでも、
きみはすこしせなかをまるめて、
でもしっかりとじぶんのあしでたっていて。
ぼくがもってないものを
きみはいっぱいいっぱいもってる。
ちょっとよくをだせば、
もっといろんなものがてにはいるはずなのに、
「ここがいい」ってきみはいう。
だれもがうらやむようなものをもっていても、
「ここ」にいるためなら、おしげもなくてばなそうとする。
だからぼくは
いまきみといっしょにいられるこのばしょが
もっともっとたいせつになる。
きみはなんで
すこしさびしそうな、それでいてまんぞくげなかおをして
うすちゃいろのめで、すごくやさしくぼくをみるんだろう。
そんなきみをみると、
なにかいってあげなきゃ!っておもうんだけど。。。。。
「なんでそんなさびしそうなかおすんの?」
それだけでいいのに
いえなくて
こころだけが、きゅうっておとをたてて
いつもけっきょくなんにもいえないままで。。。
きみのちからになれたらいいとおもうけど
きみはちょくせつぼくにたすけをもとめたりしない。
きみがことばにできないさびしさをかんじているとき
ぼくはどうやってちからになればいいんだろ。
きみは、そんななんにもできないぼくのそばにいてくれる。
いきおいがつきすぎたときはブレーキをかけるために
いきおいがなさすぎるときはアクセルをふむために
むかいかぜにたおれないように
つよいながれにおしながされないように
ぼくがなにもいわなくてもなんでもわかってくれる。
きみはいつも、さりげなくそばにいてくれる。
ぼくがふあんになったら、すぐにてをのばせるきょりに。
だれよりもぼくのことをみててくれる。
どんなときもみかたでいてくれる。
たちどまることをゆるされないまいにちでも、
あんしんしてよりかかれるきみがいるから
ぼくはじゆうにしてられる。
きみにとってもぼくがそんなそんざいであれたらいいけど、
きみはぼくのふたんになるようなよりかかりかたはぜったいにしない。
それがきみののぞむかたちなら、
そのままでいいのかなって。
だけどきみは、
ほおっておいたらふらりとどこかにいってしまいそうで
つないだてをはなしたら
さびしそうなひとみだけのこして
ひかりのなかにふわりときえてしまいそうで
きみがいまどんなかおしてるか
やっぱりきにかかる。
つかれてないかな。
むりしてないかな。
たのしそうにしてるかな。
きみもそんなきもちでぼくのことみてるのかな?
でもきみみたいにうまいこともいえないし、できないし。
だからぼくはわらうことにしたんだ。
きみのこころがすこしでも
かるく、あかるくいられるように。
くらやみでひざをかかえていたら
あたたかいひかりでてらしてあげられるように。
ぼくはだいじょぶだよ。
そんなにしんぱいしなくていいよ。
そうことばにするかわりに。
からだがふれるほどちかくにいても、
どんなにとおくはなれていても、
ぼくがえがおでいれば、
きみもきっとえがおでいるはずだから。
なんでかわかんないけど、
それだけはしんじてる。
わらってたら、きっといいことがやってくる。
きみにも、ぼくにも。