NPOの申請をするには、わけのわからん書類が何枚も必要になる。


厚労省のホームページから雛形をダウンロードし、それに自分のNPOの理念などを書いてみる。


第2章 目的及び事業

(目 的)

第3条 この法人は、精神障害者・ひきこもりに対して、社会に適応するためのITスキルの修学および雇用支援に関する事業を行うとともに、一般市民や企業、精神保健福祉に関わる者やボランティア、当事者やその家族に芸術活動を通じてその分野の理解を深めてもらい、広く社会に寄与することを目的とする。



うむむ。これで大丈夫なのか?


やりたいことを文章にするとこうなるのか……?


社会に適応って、もともと彼らは社会に適応してないのか?

そんなことはない…。


ああ…もう頭が痛くなってきた。


確か習ったっけ…


ミッションベーストマネジメント


NPOの理念

これを簡潔に文章にできないようでは、先はない。


か……


ちょっと待てよ。

僕は大丈夫なのか。

本当にこの道で…。


彼らのために、本当に自分の人生を賭けられるのか…


もう一度、読み返してみよう。


「この法人は…精神障害者・ひきこもりに対して、…社会に適応するためのITスキルの修学および、雇用支援に関する事業を行う……」


精神障害者が、他の障害と比べて優れている点はどこだろう…


もっともっと考えないと…

出だしでこんなじゃ、先が思いやられる…。


と、突然携帯にメールが入った。

私が共にこの事業を手掛けようと当初から誘った仲間からのものだった。


「やばい。PCがダウンした…」


はっ? ダウンした…

どう言う事だ?


このメールは、事件のほんの始まりに過ぎなかった…


friendlyagoさんのブログ


僕の机にガラスでできた透明な楯がある。


2010年4月、僕は一念発起していわゆるビジネススクールに入学した。


その卒業のコンペティションで、なんとグランプリを取ってしまった。



friendlyagoさんのブログ

なぜ、取って「しまった」と書いたかと言うと、もちろん、まさか僕がという戸惑いと、それよりなにより、このことによって、僕は本当に大変な世界へと足を踏み入れてしまうことになったからだ。


これからこのブログに書くことは、ただのオヤジが「社会起業家」として、苦渋の道を歩んでいく血と汗と涙の物語である。