むかし、美味しいお米は西の旭、東の亀の尾、と味を二分して競っていました。旭は粒の大きい大粒、亀の尾は小粒が特徴で、ともに粘りを阻害するタンパクが少なく美味でした。コメの品種改良は、この良食味系統が親となって育成されてきましたが、旭はハツシモ、あいちのかおり、などにとどまり、亀の尾が、あきたこまちやひとめぼれなどと多くの孫が生まれたのに対し系統が途絶えてしまった感があります。

 今回のハツシモは、残念ながら天候不順の影響を受けてか?実りの度合いは71点に沈みました。香り甘みはまずまずですが、粘りは少なく全体に柔らかな食感です。さすがに噛み含んだ時に大粒の味わいを見せていますが、本来の粘り甘みはもう一つで総合評価は中米の中と言った感じです。