2013年のデンマーク/フランス映画「オンリー・ゴッド」を見ました。

完全に「ドライヴ」の感傷に浸っているのですが、この映画に関しては、より暴力的で、より生々しい映画だったなあと思う。







「ドライヴ」でセンセーションを巻き起こしたニコラス・ウィンディング・レフン監督とライアン・ゴズリングが再びタッグを組み、過激かつスタイリッシュな暴力描写で紡ぐ壮絶な復讐譚。タイでボクシングクラブを経営しながら闇のビジネスに手を染めていたビリーとジュリアンの兄弟。ある日、兄ビリーが何者かに惨殺され、知らせを受けた母でありギャングの女ボス、クリスタルはジュリアンに復讐を命じる。やがてそんなジュリアンの前に、神に代わって裁きを下す謎の男チャンが現われる。共演はクリスティン・スコット・トーマス、ヴィタヤ・パンスリンガム。

※オールシネマから転載



ざっくりどんなお話なのかまとめますと

・闇の商売をしている兄と弟

・兄、ロリ○ン的な買春をして、相手を殺してしまう(理由はわからない)

・そのまま、その子の父親に殺される

・母親がタイにやってくる。殺人合戦の開始

・そんななかで、なんとなく喧騒の外側にいる弟



という感じですかね。

タイのマフィアの凄み、たびたび登場する売春宿や高級風俗店、銃と刀でのわたりあい。

どこまでが現実で、どこからが彼の感傷なのか?



前のブログにもちょこっと書いたのですが、北野映画の印象とかなり似ているんですね。

寡黙な主人公、的確に相手を仕留めていく敵、次々と死んでいく雑魚の男たち、それをに寄り添う女たち。

どちらかというと初期の「その男、凶暴につき」とか「ソナチネ」とかあたりをふんわり思い出す。

もちろん、どちらかが好きでどちらかは苦手、という人もいるでしょうから、一概には言えないのですが。



復讐をして、またその復讐をして、でも結論はない。

ただ、人が死ぬだけ。

その事実が、むきだしの生肉のようにポンと置かれている感じ。

かといって「復讐するなんてバカのすることさ」という、戒めを描いているわけでもない。

私はこういう感じが結構好きです。

でも、好んで見たくはないかなあ…という気もする。



ちなみにエンディングは、なんとチャンのカラオケシーンに乗せてエンドロールが流れます。

この高級カラオケ店みたいな映像もまた、けっこう味わい深いです。