サウナにときたまいるトンデモな人って何なのでしょうか。

私は以前、サウナのなかで「らんま1/2」の単行本を読破している人を見かけた。

なぜそのチョイスだったのだろうか?

水に入ったりお湯に入ったりするからか?

なんか、サウナの中ではラーメン屋のカウンターと同じくらいの漫画をチョイスしてほしいのは私だけ?

「漫画ゴラク」とか。「ゴルゴ13」とか「ドカベン」とかどうすか。「アパッチ野球軍」とか。



そんなこんなで、私もどこにあるのかいまいちわからないグルジアという国で作られた映画「247°F」。

2011年製作。

どーせアルバトロス系なんだろフンと思ってみていたら、まあ面白い。

サウナに美男美女を閉じ込めてみたら大喧嘩して狂う、という話なのですが、バッドエンドでありつつハッピーエンドでもあり、主人公の再生の物語でもあり、女の友情物語でもあり。



ゾンビの数だけ抱きしめて ~1年365日ホラー映画を見続けてみるブログ~
※amazonより転載

パッケージかっこいい~!なんの映画か見た目には全然わかんねぇけど。



関係ないですが、「女の友情ってネチネチしてるよなー」とかいう男性は「男の友情こそ熱くてピュア」とか思っているのでしょうか。「ワンピース」の読みすぎじゃないか。

少なくとも、こういうことを言う人の周りにはそういう女の子しか集まってこないのね→お察ししますという結果になるからあまり公言しない方がいいと思うの。余計なことは喋らないに限ります。

心の中で思っているがよろし。

とはいえ、この映画の女の子の友情はネチネチしています。それは認めるぜ!



あらすじがないので適当に。

主人公ジェナは彼氏を交通事故で亡くして以来、親友レネの助けを借りつつもふさぎこみ、精神安定剤を服用する日々。だが、レネの紹介で出会ったイアン、レネの彼のマイケルと4人でイアンの別荘に遊びに行くことに。

そこで入ったサウナでレネとマイケルが喧嘩をしてしまい、席を立つマイケル。

外に出ようとする3人だったが、ドアが開かなくなってしまった。

果たして3人は、温度が上昇し続けるサウナから脱出することができるのか?



ジェナ

 主人公。かわいい。昔、彼氏を自動車事故で失い、同乗していた自分も閉所恐怖症になってしまう。

レネ

 イケイケ系主人公の親友。彼氏のマイケルに愛想を尽かしかけている。ちょっとワガママ?

イアン

 超ハンサム。レネの仲介でジェナと出会う。サウナ付別荘の持ち主の甥。いいやつ!

 まさかあんなことになるとはとしか言えない。

マイケル

 トラブルメーカー。こいつがマリファナきめてたせいで……



という感じ。

イアンが「TEST10」(このブログでも紹介した、実験していくうちにメンバーがゾンビ化する映画)の主人公の演じた方でした。

あとはアメリカドラマによく出演されているメンバーのようです。



この映画を語る上で欠かせないのが、これ、実話だそうです。

すげー後味悪いんですけど、そう聞くと。「世界仰天ニュース」じゃないんだからさ。



・冒頭から彼氏死亡

イチャイチャしている主人公と彼氏ですが、ここからどうサウナに?と思っていたらドカーン!と車大破。

(゚Д゚) 流れが読めなさすぎてこういう顔になった。



・怪しすぎるおっさん

4人が泊めてもらう別荘は、イアンのおじさんの所有物なのですが、このおっさんが顔が怪しすぎ。

でも、別にこの人が殺してたとかいうわけじゃないのです。

時々そんなことを連想させるシーンもはさまるので、「おっさん!まさか……マイケルを殺したか!?(ホッ)」の繰り返し。

ちなみに犬の「ボー」が可愛いです。軍用犬にもなってる犬だと思うのだが、犬種がわからない。

ボーちゃんを思い出しました。ボーちゃんもかわいいよね。



・家が可愛い!

冷蔵庫がピンクだったり、家具がころんとしたフォルムだったり、おっさんの趣味が謎すぎる。さてはフリルのエプロンを持っているな?

オネエ?ってくらいかわいいです。



・酒飲んでサウナ入るとかアホか

の一言に尽きる映画なのですが、マイケルはワガママだし、レネも彼に振り回されてギャーギャー言ってるし、ジェナももじもじしていてはっきりしないし、イアンだけが超いいやつなんですね。



・レネの失言

要はマイケルが外に出る→はしご(外の部屋に、さらに水風呂用のスペースがあるのですがそこに段差があり、それにかかっているはしご)が倒れてくる→つっかえ棒になってあかない→パニック→マイケル、マリファナきめて寝ていて気付かない

という状況。

パニックになっている友達とは反対に、サウナのストーブの中にある石をほじくり出して水で冷やし、サウナのドアのガラス窓(これも特殊な厚い加工がされているもの)を叩き割るイアン。

でもイライラしたレネは「私には未来があるから、あんたが助からないほうがいい」とかジェナに言ってしまいます。



・ほっこり

でもジェナはそれを許して、「このミサンガ、一緒に出かけた時に買ったよね」とかぽつぽつ話すわけで。

あの時は楽しかったね~みたいな話。うっすら仲直りします。

いいな、こういう思い出があんまりない!



・ヒューズを飛ばそう!

熱くなってくる温度を下げるために、ヒューズを飛ばそう!電球を外して柄杓(っていうのか)をそこに差し込むイアン。

当然、感電します。

そら水で濡れてるもの、感電しますよね。



・大喧嘩

温度の設定をしている機械を壊すか壊さないかでモメるレネとジェナ。

温度が上がり続けるか、それとも下がるかわからないため本人たちも必死です。

で、結局レネがジェナに殴りかかってきて、ジェナが覚醒!

ガツーン!と石で殴ります。えっ、お前が殺すんかい!と思いました。



・イアンが狂う

とはいえレネは生きていて、イライラしたジェナはそのまま温度の設定の機械を引きちぎってしまいます。

なんでもアリだな!

突然、大爆笑するイアン!そしてストーブに体当たりし、「これさえ壊れれば!」と暴れます。

もちろんジュージュー体は焼けていて、ジェナ大絶叫。

「やった!壊れたぞ!」→ガス管が外れました→大爆発!

という、ドリフのバカ兄弟を思わせるどんでん返し。

イアンはここで死亡。熱さに今度はガス漏れまで加わってとんでもないことに!



・ジェナ頑張る

レネが死なないように、扉の外から入ってくる空気を吸わせるジェナ。

そのためにタオルを割いて彼女をわざわざ上に釣り上げて(意識がほとんどありません)、とにかく頑張ります。

ここらへんで外に出る妄想をジェナが見るのですが、これがリアルで気持ち悪い。



・なんでおっさん気付かないのか

マイケルはともかく、おっさんはどこへ?

というと、今日は村のお祭りの日で、おっさんは花火担当だったから。

花火の音が大きすぎて誰も気付かないという悪夢です。

おっさんのシーンがほのぼのしているだけにもう、ドキドキして仕方ない。

「人生は最高だぜ!」→サウナで死にそうなシーンへ、とか。



・ラスト

結局、ボーちゃんの活躍もちょっぴりありつつ発見された3人。

俺のせいで!と泣き喚くマイケル。

そうだよ!てめーのせいだよ!反省しやがれ!クズ!ゴミカス人間!

と思いつつ(言い過ぎ?)、救急車で搬送されるレネとジェナ。

レネは意識を失いつつも、自分が何度も「生きている価値がないくせに」「私が生き延びるべき」と侮辱し罵倒したジェナが、頑張って自分のことを助けてくれたことに気付いていました。

2人はそっと、救急車のなかでお互いの手を探し、ギュッと握り合うのであった……・



・゜・(ノД`)・゜・ヨカッタネータスカッテヨカッタネー



という話。

イアンの(゜∀。)アヒャヒャヒャ的な狂った笑顔と、死体になった時の真顔のギャップがマジで怖い。

でもイアン役の俳優さんはマジでイケメンで体も超セクシーなので、これからブレイクする気がします。

ラブコメとかに積極的に出て欲しいな~。新ビバヒルとかにはゲスト出演しているようですが。

私もホラー映画のイケメン評論家やろうかしら?ウフフ(゜∀。)

死ぬほどストックあるからドンドンいけるぜ!



この映画は、

人は間違いを犯して傷つけあうけれど、許しあうこともできる。

ということを伝えてくれている映画かもしれません。

いやもしかしたら、

サウナは間違いを犯して熱くなりすぎることもあるが、ドアを開ければ冷たくなる。

そんなことを伝えてくれているかもしれません。

いや、何が言いたいんだ私は。