現在は“新しい中世” | 新労社 おりおりの記

現在は“新しい中世”

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イケイケの産業社会から、何か新しい社会の胎動が感じられますが、その模索で閉塞感が続いている昨今です。時代はどこに行くのでしょう。しかし歴史は繰り返すもので、似たような推移があります。

 

 

古代(ヨーロッパではローマ帝国、日本では聖徳太子あたり)から中世(ヨーロッパでは教皇と諸侯の時代、日本では平安鎌倉)の変化です。これ現在によく似ています。どういうことかというと…

 

古代

 

・奴隷制付きだが、民主制。数学や論理が発達。科学の振興。合理的で法律と経済学が栄える。

・モノ余り時代。勤勉に働いてパイを増やせる社会。食べては戻すというようなローマの砲食生活のイメージ。

 

中世

 

・強くてエライ人が上に立って、率いていく社会、不安定性で、宗教や信仰が流行る。十字軍など。

・モノ不足時代。休みを多くしないと大勢に分配できなくなる。ヒマな人が増える。王侯貴族の発生。

 

といった風で、20世紀のイケイケ社会から、今日の「坂の上の雲」を得た後の不安定性の推移によく似ているのです。

 

現在にあって、中世にないものが、ITです。ですから現在はネット中世といえるでしょう。ネットは双方向性のネットワークで、全てを暴露してしまうという特性があります。モノ不足でなく、情報余り社会で、権力はいじられ、権威を尊び、信仰が流行るのです。

 

そうなると、あくせく働いて人の仕事や財を奪う、というような行為は、悪いコトとして暴露されることになってしまいます。それに対して、小さなコミュニティ内での限定的な活動がもてはやされるようになります。

 

そんな中では突出した成功も、抜け駆けも許されません。国や組織は何もできず、無策と言われて当然停滞しますね。それは現在の閉塞感の根幹です。

 

今後の社会は、良くも悪くも小さなコミュニティが流行るでしょう。中世の領主・農民のように小さなコミュニティで完結する生活をかみしめ、城の外は他人、というような意識が多くなるでしょう。

 

古代のようなフロンティア開拓、イケイケドンドンに乗り出すには、悪いコトもできず、監視がキツイのです。中世の魔女狩りも、ネット中世の「ブログ炎上」も、その一種でしょう。

 

しかしいかがでしょうね。人間そんな保守ばかりではホントに停滞します。特に若い世代から、「暗黒の中世」を破る、織田信長のようなルネサンス的人物が出て、再び近世現代を開く動きが、出ないとも限りません。