2大政党「組み換え」総選挙 | 新労社 おりおりの記

2大政党「組み換え」総選挙

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(これは40年前近く前、第2次田中改造内閣)

 

野田首相の「電撃解散」で、1か月余の選挙期間で結果が問われます。2大政党制が実際に動いてから初の選挙になります。政策は自公民の協定で、すでに行く方向は定まっています。問題はどこのだれがトップになるかです。

 

2大政党制の特徴は以下の通りです。

 

・ 2大政党どっちかが政権を取り、比べられ、しかし安定して自分の政策を行う。

・ しかし油断すると、“第3極”に2大政党の座を奪われる。

 

この後者が行われるかどうかが、今回の選挙の焦点のような気がします。ちょうど歴史上でそういう選挙がありました。イギリスではこの選挙から2大政党が、保守党―自由党の組み合わせから、保守党―労働党に変わったのです。

 

1922年イギリス総選挙

 

前回1918年は以下のような陣容でした。自由党は80年くらい第1党を争ってきました。

保守党382 自由党163 労働党61 (その他政党除く。戦時の連立賛成、反対両方含む)

 

それが以下のようになり、数年後には新しい労働党内閣もできました。

保守党344 労働党142 自由党アスキス派62 自由党ロイド・ジョージ派53 (その他政党除く)

 

19世紀、ビクトリア女王のもとで大国イギリスを作り、第1次大戦を戦った自由党は、戦争の特殊条件はあっても、分裂で支持を失い、第3極に転落し、今日に至ります。

 

今石原さんが盛んに第3極の結集を呼び掛けているのは、小党が分裂していては結局政権は回ってこないことを知っているのです。小勢力を結集し、2大政党の1つになって、政権を担い、世の中変えようという体制づくりまでお膳立てするのが、石原さんが最後の仕事と言っているコトでしょう。

 

民主党は脱落者が大勢出て、すでに野田派と小沢派、その他に分裂しています。そこに“維新旋風”“石原人気”で多数をまとめて一枚岩で政権に乗り込めれば、かつてのイギリスの労働党のごとく、政権を担い、政策を実行する機会を得られるでしょう。

 

さらにある問題は、「2大政党が対称的な政策を持てるかどうか」です。アメリカでも2大政党は、大きな政府―小さな政府という対称的な政策を持っています。イギリスの自由党が分裂したのは、保革どちらにも付かず、分かりにくく中途半端な“中道”を目指したからでした。

 

わが国では自民党は保守として、現在の第3極連合がウェーブを起こして革新党になるのか、はたまた民主党が、革新の特徴を捨てずに、しかもある程度の議席を確保して、2大政党に生き残るのか、この選挙の見所かと思います。