日本トンネル10傑! | 新労社 おりおりの記

日本トンネル10傑!

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今日はトンネル工事の話です。

 

同じ建設の専門家でも、トンネルの専門家は橋の専門家をうらやむといいます。形が変化して完成に近づくと成果が目に見えてくるからです。

 

しかしトンネル工事にはなかなかどうして、感動的な話が多いのです。私の好きな映画「大脱走 」はトンネル掘りの話です。そんな中から日本で、私見により10個選んでみました。

 

1、鍋立山トンネル

 

できたのは15年前ですが、あまりヒトに知られていない隠れた難工事のトンネルです。最新式の機械を使っても動かなくなって跳ね返すという、素人には信じがたいような自然の威力で、1km掘るのに21年かかりました。


2、丹那トンネル

大正・昭和初期の話ですが、67人の死者を出しました。落盤で閉じ込められたヒトが7日後に救出されたというチリの鉱山のような話もあります。こちらも開通まで16年かかり、東海道の近代化に貢献しました。


3、常紋トンネル
 

こちらはさらに昔、悪名高いタコ部屋労働の代名詞のようなトンネルです。立ったまま埋められた死体が発見されたり、列車の運転士が幽霊を見たりで、北海道の社会・労働史を語る上で必ず出てくるトンネルです。


4、深良用水

 

トンネルを通るのははヒトだけではありません。江戸時代、ノミやツルハシを使って箱根の山をぶち抜くこの用水ができて、地域の農業生産が飛躍的に高まったようです。機械のない時代、信じられないような成果です。

5、清水トンネル

 

新潟と東京を結ぶこのトンネルは、ぐるりと回ってもとのトンネルの下に出てくるループ線です。新清水、大清水と3本掘られ、大動脈になっています。


6、樽沢トンネル
 

日本で一番短いトンネルです。簡単に爆破するところを、自然保護のためにトンネルを掘ったそうです。戦時中の話ですのでますます感動するのです。しかし八ツ場ダムができれば役割を終える運命です。


7、青の洞門

 

菊池寛「恩讐の彼方に」の出典となったトンネル。江戸時代、交通の難所を克服するために、ノミと鶴嘴だけで30年で掘り抜き、日本初の有料道路ともなりました。

8、関門国道トンネル
 

関門トンネルを通行できるのは列車と自動車だけではありません。ヒトも潜れるところが面白いのです。自転車や原付バイクは押して歩いて通らねばなりません。監視していて押さないと警告されるそうです。


9、飛騨トンネル

 

道路トンネルでは伝説の難工事トンネルです。掘らないと分からない、という状態で掘り始め、10年以上かかりました。しかし死亡事故0を達成し、今でも特別な換気装置があるため、割増料金になっています。


10、青函トンネル

締めは日本一のトンネルです。全部掘るのに24年かかり、死者も出ていますが、これまでの体験を元に安全には万全を期しており、タバコに火を点けただけで列車が止まります。北海道新幹線も通ることになっています。

 

トンネル掘りは地底の話で、あまり目立たず、実に地道な作業のようです。しかも地質や水など、自然との闘いでもあります。何となくヒトの人生にも似て、一本のトンネルで、平行なようでも、歴史を調べると山あり谷ありで、映画にもなったりするのです。