人間機関車と呼ばれた男 | 新労社 おりおりの記

人間機関車と呼ばれた男

メルマガ「新労社が贈る、人事のツボ!」を出しております。
取っていただける方はこちら をクリック!
===========================================================
タフなだけではない人間機関車 E.ザトペックの実像

戦後間もなく、オリンピック陸上で金メダルを4個取った陸上選手です。このヒトは人間機関車というあだ名がついていました。当時の機関車と言えば蒸気機関車。すさまじい音響と共に馬力強くハイスピードで駆け抜ける様を評して言われたのでしょう。

なぜ「機関車」なのか。これは上記のような感覚もさることながら、機械のようにヘコタレない様子もまた、こういうあだ名につながったと思われます。事業もまたスピードもさることながら、衰えない持続性も必要です。こういう人物はどういう生活ぶりだったでしょうか。

○ 「インターバルトレーニング」1本で続ける。
○ 週に2回は休養日を設けている。
○ 大好物が主として野菜。これを馬のように食べた。
○ 零下20度でもトレーニングの後にツララの下がるシャワー室で冷水を浴びた。

このことは何を意味するのでしょうか。


○ 何かを徹底的に続ける大事さ。
○ 休養の大事さ。
○ メシはやっぱり大量。しかも野菜。
○ 習慣の大切さ。


というところでしょうか。小さな習慣でも規則正しく続けるが、メシをしっかり摂って、きちんと休む、これが「人間機関車」の本質かも知れません。インターバルトレーニングも普通は400mを50~70回こなすものでしたが、最盛期の彼は100回を越えていたそうです。


それを支える思想はこうです。


「相手の出方に応じて走ろうとする選手は、自己の競争心を失い、自主性も殺がれ、好成績にも縁がない。相手は他のランナーではない。走るのは自分なのだから、自分を勇気づけて自分を叱咤激励するしかないではないか。 」


深いセリフです。要は克己ですね。他者にとらわれると、右顧左眄してしまうのは分かります。それを気にしなければ「機関車」のように力強く、また息切れしないで人生走り抜くことができるような気がします。