限られた作業時間で成果物を上げるカラクリを考える

アニメ制作会社に５年務めた後
WEB制作の会社へ潜り込んだ時期があった。

そこで一番最初に受けた指摘は
「素材を積極的に使うこと」だった。

※素材とは→イラストや飾り枠、写真など誰かが商用利用可能で配布してくれているデザイン素材の事

当時の私はまだ
デザインと言えど表現に一番味があるのは一から手描きをする事だと考えていたので
この「素材を使う」という考え方に抵抗があり
ともすれば「それって手抜きじゃないか」とさえ思っていた。

まぁ、実際はそれがどうとか考える間もなく
〆切に追われる毎日だったので
会社のやり方に合わせて素材を使う事が当たり前になっていった。

あれから数年。
今の会社は8名中6名が女性で内3名がママだ。
もう1名が来月結婚するので
3分の1以上がママさんスタッフになる。

取引先からは「そりゃヤバい」と驚かれるんだけど
まぁ、何がヤバいかって言うと
作業時間に制限がかかってくるっていうとこ。

クリエイティブっていうある意味工数管理の難しい業務で
時短契約のママさんスタッフばかりになってしまうと
納期が守れるかどうか、相手は不安になるんだろう。無理もない。

私は自分が妊娠した頃から、この問題どうすんだってずっと考えていて
出来れば行き場を無くしたママさんデザイナーを全て引き取り
受け皿的な会社が創れないか、
それで利益を上げるにはどういうカラクリがあれば良いかを模索していた。

ここで「素材」の話に戻るけれども、
今考えているのは、あの時に「素材を使え」と言われた意味がここにあって
何を活かして何を捨てるかを精査し
削ぎ落して本質だけを売りにする事がやっぱり必要なんだと思うんである。

更に言うと私の場合それは「ツール」じゃないかと思っていて
今スマホアプリで色々試しているのも実はこれに付随している。

アプリで創れるよと紹介しながら
実は自分のクリエイティブを助けるアプリを探しているんである。

そして私が会社を辞めないのは
スタッフにプログラマーを始め非常に有能なデザイナーがいるからだ。

今後私が請けるプロジェクトはきっと大きな案件になってくる。
その時に、やっぱり企業レベルの開発力が必要になる時がくる。

その為の今は準備期間で、
自分の本質を見誤らない練習をしているんだと考えてる。

何を活かして何を捨てるか
多分それがカラクリなんだと。