初めて息子を保育園に預けたのは、息子が10ヶ月の頃だった。
3月、早生まれの息子は、この激戦区で漏れなく待機児童になる事が分かっていた。だから1歳の誕生日前に少しでも早く無認可園に預けて職場復帰を果たし、そうやって待機ポイントを稼ぐ事が、認可園に入る可能性を高めると教わった。
「そこ迄して預ける必要ある？」と言ってくる人もいた。3歳迄は親元でたっぷり愛情を注ぎ、その後幼稚園に入れたら良いじゃない？と。
しかし私はもう限界だった。息子と離れる時間が欲しかった。息子はなかなか寝ない子で、起きていてもほぼ一日中泣いていた。寝てもいつ起きるか分からないという中で、ほっと一息などつく暇もなかった。
愛しているとかそういう次元の話でなく、ただただ、息が詰まりそうで発狂寸前だった。
慣らし保育1日目は2時間保育だった。それまで自分の親にさえ息子を預けた事の無かった私は、背中に羽が生えたような、そんな解放感だった。
二時間、何をして過ごそうとワクワクしていたけれど、
結局は1人でコンビニに入って、
自分で食べたいものを選んで
自分のペースで自宅に戻って
「おかあさんといっしょ」じゃない番組を見て
息子のいない静かなリビングを眺めながら
お昼を食べる、それだけでもう
すごく幸せを感じたんだった。
本格的に職場復帰を果たすと、毎日会社にいる時間の方が楽しみになった。特に同僚と食べるランチの時間は格別で、仕事にも思い切り集中出来た。
逆に退社の時刻になるとだんだん憂鬱になっていった。駅まで走って電車に乗り、急いで買い物をして迎えに行き、帰るとギャン泣きする息子をなだめながら、夕飯の準備をして、食べさせ片付け風呂に入れて寝かしつけて…もうクタクタだった。
でも、息子はいつも一人で待っていた。
お迎えはいつも18時半頃。冬に入ると外は真っ暗だ。産まれてようやく1歳の息子が、毎日10時間も母と離れて園で過ごすのだ。
それを考えると私はもう、自分の気持ちと、息子に対する罪悪感とで、心がぐちゃぐちゃになりそうだった。
そんなある日、いつものように憂鬱な気持ちで迎えに行くと、先生が「お母さん、見てください^^」と言って息子の方を指さした。そこには、いっぽ、にほと歩いてズテンと尻もちをつき、またいっぽ、にほと歩く息子の姿があった。
歩いてる…
外は暗く、最後の一人になった広い部屋で、息子は嬉しそうに私の方へ向かってきた。いっぽ、にほ、ズテン。涙がじわりと湧いて出た。
子供は育つんだな。
そして私も私でいいんだな。
私は息子を愛しているし
息子も私を愛しているのは変わらないんだな。
今思い起こせば
なんとか思い出せるこの時の気持ちも
もう2年前の気持ちだ。
きっとこれからもその時々の想いが
生まれては消え
生まれては消えていくのだと思う。
このムービーアルバムは
私達夫婦が出来る表現方法で
その時その時の気持ちを
きちんと丁寧に残していこうと決めた。
写真や動画の編集というより
メッセージを残すという意味で
是非お勧めしたいムービーアルバムです。
今も、元気に保育園で過ごしてくれる息子に感謝。
詳細はこちらより。↓
【ふれるまムービーProfile】
ふれるまムービー物井たみ子。
1980年生まれ。夫と2歳の息子と三人家族。
九州の美術系大学を卒業後、広告代理店にて
百貨店博多大丸・博多座等の販促デザインを担当。
その後、WEBデザイン・アニメ制作会社を経て、
結婚を機に上京、出産。
14年間デザイン業界と映像業界に携わり、
CG制作プロダクションのプロデューサーを担当しながら
2016年9月に個人起業家を目指し、
土田サヨコさんのにじいろコンサルを受講開始。
からのブログビジネスをスタート。
2016年1月より阿部ヨーコさんのブログヘッダー講座を受講し、
ヒアリングに特化したデザインワークをスタート。
その後歌で自分を表現するプログラム6期では
パンフレットデザイン制作を担当。
現在はブログヘッダーデザインとフォトムービー制作を中心に
活動を展開中。
詳しくはこちら。
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