Tの身の上話のあと
『ぎゅーーってして』
いきなり、そう言い出した。
『ぎゅーーって強く抱きしめるだけにして、Hはしないで!』
Tはそういったのだった。
・・・・・・困った・・・・・
・・・・っと言うより、無理な注文だ!っというのが実感だ・・・・
俺:『それってさ・・・・・、人前で強く抱きしめられないよ、
ホテルみたいなところいかないとできないよ』
T:『うん、解ってるよ』
俺:『それで、抱きしめるだけにして欲しいわけ????』
T:『うん、Hはいや!!!』
・・・・・・できるわけない・・・・・・
男という機能が正常に働く奴が、
ホテルの部屋に女性と二人っきりになって
強く抱きしめるだけで、帰って来れると思うか????
しかもホテル代は当然俺の負担になる・・・・・
しかし・・・・・
これは俺を誘うための彼女の言い訳で、
ホテルに行ったら成り行きでHするのもOKという意味かもしれない
俺はその時、脳で考えずに下半身で考えていた。
俺:『うん、解った。じゃあ、抱きしめるだけにしよう』
T:『本当? 約束してくれる? Hしない?』
俺:『うん、約束する』
T:『信じていいよね?』
俺:『うん、解った』
待ち合わせ時間と場所はすぐ決まり、
デートの当日はすぐにやって来た。
素顔のTは明るく、人懐っこく
言葉遣いも、わざと男言葉を使って
気さくな雰囲気を出す人だった
俺の言う冗談に
『ざけんなよーーー、何言ってんだよ、どこがだよーー』
そんな言葉を繰り出してきて、
夫との悩みがあるように見えなかったし、
ナイーブな悩みを持つようには思えなかった。。。。
遊んで、食事して、時間はすぐに過ぎ
ホテルに行くことになった・・・・・・・
Tはおとなしく付いてきて
部屋で二人きりで向かい合った。
俺:『じゃあ、ぎゅーーーってしてあげるよ、おいで・・・』
Tは従順に俺の腕の中に入ってきた。
Tの身長は俺とほとんど同じで、
俺に抵抗しようと思えば、
力ですぐに俺をはねのけることが出来そうに思える
立ったままの姿勢から、ベッドに腰掛けて
Tを膝に座らせ、そしてしばらくしてから隣に腰掛けた
・・・・・・・・・・・
いつの間にかキスが始まっていた
お互いの体を触り合い
愛撫し合っていた・・・・・・・
・・・・なんだ、やっぱりHしてもいいんじゃん・・・・・・
二人で数回楽しんでベッドで横たわっていると、
Tは俺の上に乗ってきて
T:『今度はさ、私がAKIRAにいいことしてあげるね・・・・』
そう言うと、俺の下半身に口を近づけた・・・・・
献身的に一生懸命にやっているのがよくわかった
しかし・・・・・・痛かった・・・・・・
やり方がAVの女優さんがやっているのと全く同じだ・・・・
激しくそうやると、男はみんなが喜ぶものと思い込んでる・・・・・
気持ちは嬉しいので、Tの行為をそのまま受け入れていたが、
痛みの限界はすぐに来た・・・・・
俺:『・・・少し、痛いんだけど、優しくしてくれる?』
痛みは少し和らいだが、まだ痛い・・・・・
しばらく経って、我慢できなくなり止めてもらった・・・
T:『パパはこれでいつも喜ぶよ(Tは夫をパパと呼ぶ)』
俺:『うーーーん、俺には少し痛いかも・・・・』
T:『そかー、じゃあ、教えて・・・・』
教えたがすぐには覚えない・・・・
力はあるし、繊細な動作は得意ではないのかもしれない・・・
T:『良くなかった???』
俺:『良かったよ、すごく良かった』
T:『今度、ちゃんと教えてね・・・・』
その後、Tと数回あった。
そして、ある時期から、一切会おうとしなくなった。
しきりにメールを送ってきたり、電話で話したり・・・
夫とうまくいかない悩みを、メールで知らせてくる。
そして、生理になると、必ずメールが来る。
『お腹が痛いよ・・・』
そのメールが来ると、
俺は思いつく限りの優しい言葉で返信する。
体を大切にしろよ・・・・
俺の返信の最後は必ずこの言葉にしている。
昨日Tからメールが来た。
『もうすぐ、終わるよ・・・・、もう痛くないよ・・・』
俺からは
『よかったね』
・・・・・・・・・・・・・
自分でここまで書いて、
『Tの気持ちがもしかしたらこうかもしれない』
と思うことがある・・・・・・・
それは・・・・
Tはパパに『お腹が痛いよ』と、言いたいのだ。
そして、パパから優しい言葉が欲しいのだ・・・・・・・
・・・・俺は勝手に、そう思った・・・・・
あと約一ヶ月たつと・・・
『お腹痛いよ』
のメールがやってくる・・・・・・・・