Aとの出会いと付き合いーーーーその3
愛する人を、叩く
それも愛しているから叩く
そして、俺が叩かないとほかの誰かに、
ひどい目に合わせられてしまうかもしれない・・・・・から、
唯一の救いはAが喜び楽しんでいるから
そして、Aの喜びが俺の喜びだから
なぜか理屈があっていて、
それで理屈に合わない変な感じが続いていた
Aのお尻を叩かれ、気持ちよさそうにしているその表情を
見ているうちに、次第に俺の罪の意識は薄れていき。
Aの喜びのためなら、何でもしてあげたい気持ちになった・・・・・
俺の手が本当に痛くなった頃、
Aはもう止めていいと言い、
俺たちは愛の行為に移った
いつもよりAの反応や感度も良く、本当に喜んでいた・・・・
しかし、俺はAのお尻が気になって仕方がなかった・・・・
ひとくぎりが付いたとき、俺は洗面所に走り、
数本の濡れたタオルをかわりばんこに冷やして
Aのお尻を冷やした。
俺の手のひらがヒリヒリしている、
Aのお尻はもっとヒリヒリしているはずだ・・・・・・
帰宅する電車の中や、明日の会社での仕事でも
このお尻の痛みが影響するかもしれないと考え、
できるだけ、痛みを和らげたいと思い、
洗面所とベッドの間を往復した。
ベッドに腹ばいになってお尻を冷やしてもらいながら、
Aはそんな俺を見てクスクス笑った・・・・・・
なぜ笑っているか聞くと、一糸まとわぬ俺が、
濡れたタオルを持って洗面所とベッドの間を往復するそのさまが、
滑稽に見えて仕方ないのだといった・・・・・
俺:「人の気も知らないで、何も笑うことないだろ・・・・」
半ば冗談っぽく、なかば本気で俺はAに言い返した。
A:「ごめんね・・・・、でもね、あなたに頼んでよかった・・・・・」
Aはまだ、クスクス笑いながらそう答えた・・・・
A:「だってさ、あなたのアレが走るとブラブラ揺れるんだもん・・・・」
俺:「当たり前だろ、そんなの・・・・」
俺はまた新しいタオルを持ってきて、Aのお尻のタオルと交換した。
A:「もうだいぶ痛みも収まってきたし、腫れないと思うよ」
Aはまだクスクス笑いが収まらないらしく、笑いながらそう言った。
俺:「腫れないで欲しいと思うよ、俺は気が気じゃない」
タオルを取替にまた立ち上がろうとする俺の手を
Aはつかんで引き止める
A:「もう大丈夫だってば・・・、そばにいて・・・・」
俺は、Aのそばに座る。
A:「ありがとう、やっぱりあなたに頼んでよかった」
もう、Aは笑っていなかった・・・・
A:「絶対に貴方なら大丈夫だって思っていた・・・」
Aは下から見上げる。
俺はさすがに、お安いご用とは言えなかったが、
Aの幸せそうな、満足そうな笑顔を見て
俺もまたなんとも言えない幸福感を、味わったような気がした。
A:「キスして・・・・」
Aが両手を俺の首に回してきた、目を閉じて少し唇を尖らせた
美しいと思った・・・・・
Aの喜ぶことは何でもしてあげたいと思った・・・・・
Aは俺の体を、まさぐり始めた・・・・・
これは、二人のためのスパイスなのかもしれない・・・・・
俺はそう思った。
Aの動きがいつもと違って見えた。
いつもの仕草よりも、ずっとしなやかに、時に敏捷に荒々しく、
甘美な動きで、ソフトに、強く、Aは俺にHを仕掛けてきた
俺は抵抗できなかった・・・・・・
恋の魔法という言葉がある
・・・・・・これはHの魔法だ・・・・・・
Aは意図的なのか、
それとも無意識なのか俺を操っているような気がした・・・・
Aは初めて俺とこんなことをするような素振りを見せ、
実は初めてではないのかもしれない・・・・・・
Aを好きだった。
しかし、心のどこかでなにかAに操られているような
そんな気持ちもあった。
Aと俺の不思議な付き合いは、次第に加速し始めるとき、
甘美な肉体の関係の他に、言いようのない何かも同時に感じ始めていた。
その4に続く