袴田さんの裁判やり直しについては、既にこのメルマガで書いた。確定判決を受けている死刑囚の袴田さんの再審請求が静岡地裁で認められ再審開始が決定したことについてだ。その時の静岡地裁村山裁判長の言葉が「これ以上拘置を続けるのは耐え難いほど正義に反する」だった。そして、再審開始決定前に確定死刑囚のまま袴田さんは釈放された。しかし再審開始となる前に、この決定を不服とする検察側の抗告により裁判は→東京高裁→最高裁→東京高裁と繰り広げられ、3月13日に東京高裁で再審を認める判決があった。判決内容では、死刑判決の決定的証拠とされていた、みそタンク内から見つかった血痕のついた衣類は「捜査側が捏造した可能性が極めて高い」と断定した。

 袴田さんは現在87歳。事件から57年、確定死刑囚となってから42年、長い拘禁生活が祟って精神を病んでいると言う。検察側は最初に間違えがあり、それを無視して、面子に拘り続けているのだろう。しかし、その間違えを「耐え難いほど正義に反する」、「捜査側が捏造した可能性が極めて高い」と二度まで指摘されて改めないなら、三度目に投げかけられる言葉が、もう想像出来ない。

(文:海千)

「元陽・猛品(ムンピン)圧巻「老虎嘴(ラオフウヅイ)」感動」(写真:南岳)