そこは完璧な真っ暗な闇。船着場に灯る薄暗い光をのぞけば、目をつぶっているのと変わらない暗さ。ライフジャケットをはおり、今にも壊れそうな古い木製のボートにそ~っと乗り込む。昼間に見たら、ぎょっとするくらい汚い川なのかなぁ…と想像しつつ、ぷかぷかゴミの浮かぶ茶色の川をボートは走り出す。船頭さんは無言のまま、ゆっくりと川沿いの木々に近づいていく。
おーっ!!おるおる!
チカチカといっせいに光を点滅させる蛍。たくさんの光が点滅する木。暗闇のなかに木の影がぽっかりと浮き出し、そのなかで光がチカチカと点滅している。
不思議なもので、1つの木で光る蛍の90%くらいは、同じタイミングで光を発している。まるで何かのタイミングに合わせているように。自然のリズム?それとも地球の呼吸?みな同じ音楽を聞いて、それにぴったり寄り添っているみたいだ。
あぁ…綺麗だぁ…。およそ15分で往復できる川の旅。その両側の木々には、無数の光が煌いていた。その光は小さくて、決して強くはないけれど、しっかりした生命のチカラを持っていた。
だんだん目が慣れてきて、暗闇でも目が効くようになった。はじめ怖いように感じていた暗闇が、いつの間にかわたしをやさしく包み込んでくれていた。
暗闇で見つめる、小さいけれど、無数にある光。暗闇のなかで光る、強くはかない命。その光は、どれも完璧に美しくて、心をぎゅっと掴んで離さなかった。
KLから1時間半ほど車で行く蛍の名所。まさに真っ暗っです。
日本語をしゃべるおっちゃんも出てくる川沿いのシーフードレストラン。(でもこのおっちゃん「普段僕はいないんだよ~。今日は貴重なんだよ~」と言っていたので、貴重だったのかもしれません)タイのレストランのような雰囲気。こんな料理を食べて、ビールも飲んで、これでひとり1000円。
番外編:帰る途中で見つけたおもしろ看板。ベッドのシモンズは日本製じゃないよー!

