エピソード1
レストランで原稿書き。
しばらくして、ドヤドヤとおばさま達がやってくる。
「ハ~、疲れたわね~!」
「あなた、頑張ったからねぇ」
「私、ビールにしようかしら」
「じゃぁ、私はこれで」
「いつもの、ほら、あの、ないのかしら」
疲れてはいるようだけど、とっても元気。
大きな声で、話しは弾む。
「でもさ、私なんて、入ったばかりでしょう。
だから気を使って言えないのよ」
「言ってもいいのよ。何気なく自然に
“後ろがつかえてますよ”と言えば、大丈夫よ」
「スピードの遅い人がいると、後ろが大変よねぇ」
「そうなのよねぇ」
後ろがつかえる?
スピード?
「でも、コーチはどう思ってるんでしょうね、私たちのこと」
「ずっと通って欲しいって、言ってたわよ」
「私、最近コーチから何も言われないのよ」
「上手く泳げるようになったから、言うこと無いのよ」
「でも、もう体力ないわよ。75歳よ、もう今年」
なんと、75歳を筆頭に、
おばあちゃんたちスイマーだった!! すごーい!!
「私、水泳では痩せないって分かったの。だからもういいわ」
机の上には、グラスやお皿がてんこもり。
そりゃ、おばあちゃん、痩せんやろうねぇ……。
エピソード2
電車に乗る。
40くらいのひげ面の男の人がこっちを見てる。
なんだか怖いなぁ。
軽~く、屈伸をしている。
軽~く、軽~く。
そうしながら、少しずつ、こっちに近づいてくる。
屈伸、一歩前進。
屈伸、一歩前進。
電車のなかで見る「屈伸運動」は、
ジェイソンの伝動ノコギリのように、
恐怖を駆り立てるのでした……。