温暖化でコメ収穫量35%低下 品質も劣化~産経新聞~ | 長谷部茂人 マイノリティレポート

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農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は、温暖化が進んだ21世紀末の環境を人工的につくり出す装置で稲を栽培する実験を実施した。積極的な気候変動対策をしないとコメの収穫量が低下し、コメ粒が白く濁る「白未熟粒」が大幅に増えるなど、品質が劣化することを突き止めた。収穫量は35%減る可能性が示された

実験では、農研機構が開発した「ロボティクス人工気象室」を用いた。気温や湿度、二酸化炭素(CO2)濃度などを細かく制御できる。気候予測に基づき2100年の環境を設定し、茨城県つくば市の1990~99年の平均値を基準に稲の生育を比較した。

現状と同様に化石燃料を使い続け、積極的な気候変動対策を取らない場合は気温が4・5度上がり、CO2濃度も上昇。ある程度の対策をした場合は気温が1・4度上昇すると想定した。人工気象室で「あきたこまち」や「ひとめぼれ」など5品種を栽培した。