【解説】自民党総裁選「石破氏支持」が28%で1位 党員・党友に独自調査

 

  https://youtu.be/0EA2R4hlz_Y

 

 

 日テレNEWS
 2024/09/05 21:00

 

 

 

自民党の総裁選挙の告示まで1週間。

 

日本テレビは党員、党友を対象に独自に電話調査を行い、誰を支持するかたずねたところ、石破元幹事長が28%で、1位であることがわかりました。

 

日本テレビ政治部、竹内真デスクと詳細に調査を分析します。

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https://news.ntv.co.jp/category/politics/1cd041aedc704315b241f414110eeede

 

 

 

■石破氏の強みは?

森圭介キャスター
「石破さんが1位ということですが、その理由は何だと分析できますか?」

日本テレビ政治部 竹内真デスク
「まず1つは幅広い世代に支持されていること。石破さんはサンプルが少ない10代20代30代を除き全年代で1位。特に40代では全年代を集計した支持28%を上回る30%、70代80代も30%を超えていて、幅広い年代に支持されていることがわかります」


森キャスター
「今回の総裁選についての調査、他にはどんな特徴がありますか?」

竹内デスク
「今回はやはり『政治とカネの問題』があったあとだけに、政治とカネの問題の影響が色濃くみえます。自民党に最も必要なことを聞いたのですが『政治とカネに関する法律を厳守する姿勢』が『25%』で最も多かった。これを選んだ人のうち誰を支持するか、一番多いのは石破さん42%、2位の小泉元環境相14%の3倍です」
 

 

森キャスター
「政治とカネの問題に対応してくれそうなのが石破さんじゃないか、という意見ですね」

竹内デスク
「そういうことです。もう一つ、裏金議員への対応でも厳しい『公認しない』との答えが30%で最も多かった。それを選んだ人の中でも、石破さんの支持が最も多い35%。小泉さんの18%の倍近くです。党員は裏金の問題にかなり厳しい対応を求めているのがうかがえますが、その中でそれができると期待されているのが石破さん。石破さん支持の要因と言えそうです」



■小泉氏の強みは?

森キャスター
「2位の小泉さんの強みはどんなところにあるのでしょうか?」
 

竹内デスク
「自民党に最も必要なことは『世代交代』と答えた人のうち、小泉さん支持は『35%』で1位。さらに、小泉さんを支持する理由を聞いたところ、1位は『改革意欲がある』で32%でした。小泉さんは名前の挙がっている中でも、最も若い。世代交代を進め、その若さで改革することに期待があるのがうかがえます」

 



■高市氏の強みは?

森キャスター
「そして『誰を支持するか』で高市経済安保相は3位でした。これに関してはどうですか」
 

竹内デスク
「高市さんを支持した人に理由を聞くと、『政策に期待できる』が最も多い41%。政調会長もやっていて複数の閣僚経験もあり、政策に強いイメージを持たれているのがうかがえます。あとは自民党に最も必要なことで『伝統や習慣を守る姿勢』を選んだ人では高市さん支持が『48%』で最も多い。さらに新総裁に取り組んでほしいことに『憲法改正』を選んだ人の中でも、高市さんは49%で1位でした。『伝統や習慣を守る』『憲法改正』を求める、こうした保守的な主張の人が高市さんを支持している、支持基盤であることがわかります」

 



森キャスター
「今回の総裁選、どうなりそうですか?」

竹内デスク
「1位の石破さんでも『28%』、30%弱なわけです。総裁選では党員票と国会議員票は同じ数、それのうち過半数を取らないと当選しない。すごく単純に言うと、党員票30%の石破さんが過半数を確保、勝つには国会議員票70%が必要です。だけど、これだけたくさん立候補する状況で70%なんて無理ですよね。つまり、このままだと、1回目の投票で過半数を獲得する候補者は現れない可能性高い。『決選投票』になる可能性が高いです」

 

 

森キャスター
「決選投票は1度目の投票の上位2人ということで、石破さんと小泉さんになりそうですか?」

竹内デスク
「そういうふうにみる人が多いと思いますが、まだわかりません。今回の調査で高市さんと小泉さんは1ポイント差。高市さんが決選投票に残る可能性もあります。決選投票では国会議員票の割合が大きいので国会議員票がポイントです」


桐谷美玲キャスター
「そうすると、石破さん、小泉さん、高市さんの国会議員票はどうなりそうですか?」

竹内デスク
「石破さんはずっと国会議員の支持が課題と言われている。実際、今まで4回総裁選に出ていますが、敗れています。このままだと決選投票では厳しいという指摘が早くも出ています。そうなると決選投票に残れない陣営から支持を得られるかがポイントです」
 

 

森キャスター
「小泉さんの国会議員票はどうなりそうですか?」

竹内デスク
「たとえば安倍派や小林鷹之氏の陣営を中心に、中堅若手議員には小泉さんにシンパシーがある議員が多いので、国会議員の支持は一定程度、見込めるとみられます。ただ、経験不足を指摘する声は自民党内にも多く、支持が思ったほど広がらない可能性もあります」


森キャスター
「高市さんはどうでしょうか?」

竹内デスク
「高市さんは保守的な主張、スタンスが明確です。自民党には保守的な国会議員も多く、高市さん支持が広がる可能性はあります。決選投票での国会議員の投票行動は大きなポイントですので、今後、取材していきます」

 

 

 

(2024年9月5日放送「news every.」より)

 

 

 

 

 

 

 

【解説】独自調査で石破氏リード…結果見た自民党議員ら約100人に緊急取材

 

  https://youtu.be/7ApCVm6kGII

 

 

 日テレNEWS
 2024/09/05 21:30

 

 

 

自民党の総裁選挙の告示まで1週間です。

 

日本テレビは党員、党友を対象に独自に電話調査を行い、誰を支持するかたずねたところ、石破元幹事長が28%で1位であることがわかりました。

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https://news.ntv.co.jp/category/politics/f4c39ae62c0b48be9f76bbd2cccf44e9

 

 

今回の自民党の総裁選挙は、党員・党友票の数が国会議員票と同じで勝敗に大きく関わることから、その動向を探るため、日本テレビは、党員、党友を対象に独自に電話調査を行いました。



立候補を表明したり、検討している12人のうち、誰を支持するか、たずねたところ、石破氏が28%で1位、小泉元環境相が18パーセントで続き、高市経済安保相が17%、上川外務相が7%、小林前経済安保相が5%になりました。前回2021年の総裁選挙で岸田首相に敗れ2位だった河野デジタル相は、3%で7位でした。

「まだ決めていない・わからない」と答えた人は10%で、情勢は変わる可能性もあります。この結果がどう受け止められているのか、政治部官邸キャップの平本典昭記者が解説します」



政治部官邸キャップ 平本典昭記者
「まず、この数字がなぜ注目されているのか、2点を説明させてください。1点目は、普段の世論調査は一般の人、全ての有権者を対象としていますが、今回の独自調査は自民党総裁選に投票権を持つ党員・党友に限った調査です。総裁選は国会議員票と党員票で決まりますが、党員票の結果をより正確に見通せる数字だからこそ、注目されているわけです」

 

「2点目は、今回、決選投票になる可能性が高いと言われる中、その権利を手にするため各陣営、1回目の投票で1位、2位を目指します。候補者が乱立していますから議員票は分散するとみられていて、党員票の獲得が勝敗の行方を握ります。だから、この調査結果に注目が集まっているわけです」

「日本テレビ政治部の総力を結集して調査結果への反応、自民党国会議員を中心に100人緊急取材を目指したのですが、実際は93人に取材をしましたので、結果をお伝えします」


鈴江キャスター
「その結果について、3つのポイントで解説します」

1. 「やはり石破氏か」安定の強さ
2. 「意外と高市氏が」予想以上の強さ
3. 「ここからが勝負」今後の展開は?


鈴江キャスター
「まずは1つ目、『やはり石破氏か』という声が多く聞かれたのですか?」
 

平本キャップ
「全体の約3割、27人が『石破さんは強い』という反応でした。その分析として、ある自民党幹部の1人は『地方に行っている回数が、ほかの候補者とは全然違う』と、これまでの積み重ねの結果だと言っています。石破陣営の幹部は『これまでの自民党と遠く離れた立ち位置が評価された』との見方を示しています」

「また、この結果を踏まえ『1位、2位は石破氏と小泉氏の戦いになるだろう』との見方が複数出ています。また、現時点で単純計算してみると、票数にして石破さんと小泉さんとは、約30から40票の差になりますが『この差を議員票でひっくり返すのは難しい』という声も出ています」


鈴江キャスター
「小泉さんは6日に出馬会見の予定ですが、巻き返しはできそうでしょうか?」

平本キャップ
「小泉陣営からは『戦いはまだまだこれからだ』との声が出ています。ある陣営の幹部は『まだ出馬表明もしてないから、この数値は期待値だ』と言っています。別の幹部は『明日の会見以降、まだ伸びしろがある』と、総裁の座、獲得に向けて強気の姿勢を示していました」

 

 

鈴江キャスター
「そして、2つ目のポイント『意外と高市氏が』予想以上の強さ、という評価の声があったんですか?」

平本キャップ
「これも、多く聞こえた声です。この調査を見た候補者の1人と直接話しましたが『ここまで高いとは予想していなかった』と、驚いた様子でした。なぜなのか、2つの数字を比べてみるとわかると思います」

平本キャップ
「ひとつは8月のNNNの世論調査の数字です。次の総裁に誰がふさわしいか、石破氏が22%、小泉氏が20%、高市氏が10%と続いています。今回の党員限定調査では、石破氏が28%、小泉氏が18%、高市氏が17%で、高市氏と小泉氏の差が10ポイントから1ポイント差に縮まったことに驚きが出たというわけです」

「ある候補者の1人は、高市氏は『保守層から支持されているのはわかっていたがここまでとは…』と予想外だったと驚いていました」

 

 

鈴江キャスター
「予想外に伸びたのが高市氏。一方、予想外に苦戦している人もいるのでしょうか?」

平本キャップ
それは、河野太郎氏です。当初は『小石河』が軸になる総裁選という声もありましたが、党員調査では7位という結果でした。河野陣営の幹部も『さすがに低い、厳しい』とショックを隠せない様子でした」


鈴江キャスター
「そして『ここからが勝負』今後の展開は、どうなりそうでしょうか?」

平本キャップ
「この結果も踏まえて各陣営、戦略の練り直しを迫られそうです。ある小泉陣営の幹部は『党員票で石破さんが断トツになると決選投票でも石破氏にという流れが強まる』と話しています。党員票をまずどう伸ばすか、戦略が問われます」

「2つ目ですが、ある自民党幹部は『党員票の数字を見て、どこと組めば勝てるかを、みんな考えるだろうね』と話しています。別の自民党幹部は『高市陣営の党員支持がこれだけ高いと、決選投票を見据えて高市陣営とどう組むかが大事になる』と指摘しています」

 

「今回の調査は、まだ最終的な顔ぶれも決まっておらず、投票行動を決めていない人も10%も残る結果なので、今後変わる可能性はありますが、選挙戦略に少なからず影響を与えることになりそうです」

 

 


(2024年9月5日放送「news every.」より)