中国がイギリスに制裁 新疆ウイグル自治区 人権問題で対抗措置




2021年3月26日 12時34分



中国政府は、新疆ウイグル自治区の人権問題をめぐってイギリスが自治区の当局者などに制裁を科したことへの対抗措置として、イギリスの一部の議員や団体などを対象に制裁を科すと発表しました。


イギリスは今月22日、アメリカやEU=ヨーロッパ連合などと歩調を合わせる形で、中国の新疆ウイグル自治区で人権侵害に関わったとして自治区の公安部門のトップら4人と公安当局の1つに対し、資産凍結と渡航禁止の制裁を科すと発表しました。

これを受けて中国外務省は26日、北京に駐在するイギリス大使に抗議したことを明らかにするとともに、イギリス議会の議員ら9人と4つの団体を対象に制裁を科すと発表しました。

制裁では、関係者や家族に対して中国、香港、マカオへの渡航禁止や中国国内の資産凍結、それに中国との商取引を禁止するとしています。



中国外務省は「中国はさらなる措置をとる権利を留保する」としていて、状況しだいでは追加の対抗措置をとる可能性を示唆しました。

中国は、すでにEUへの対抗措置としてヨーロッパ議会の一部の議員や団体などに対する制裁を発表していて、新疆ウイグル自治区の人権問題をめぐって制裁の応酬が続いています。