台風や大雨の季節はようやく終息か?
記録的多雨の10月
千葉県を中心に、記録的な大雨により被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
10月というのは、穏やかな天候が多い年もあれば、台風や秋雨前線などにより多雨の年もあるなど、雨量のばらつきがとても大きいのが特徴でもありますが、今年はまさに典型的な記録的多雨の10月となっています。
昨日まで20日間(10月6日~25日)の雨量は上図の通りで、東北の太平洋側から関東甲信、紀伊半島にかけて、広く平年の300%以上となっており、実際の雨量も400ミリ以上の所が多くなっています。
目立った所を挙げると、
岩手県宮古515.5ミリ(639%)
宮城県仙台628.0ミリ(799%)
宮城県筆甫875.5ミリ(807%)
福島県浪江717.0ミリ(548%)
茨城県花園793.0ミリ(549%)
埼玉県浦山979.0ミリ(814%)
東京都小沢911.5ミリ(818%)
東京都心 507.5ミリ(387%)
千葉県大多喜661.0ミリ(348%)
神奈川県箱根1393.5ミリ(675%)
三重県尾鷲1170.5ミリ(444%)
などとなっており、各地で記録的な多雨となっていることが分かります。
新たな熱帯低気圧が発生へ
日本付近に湿った空気を流し込み、記録的な大雨の要因ともなった台風21号は、昨夜9時に日本の東で温帯低気圧に変わりました。
その一方で、タイトル画像にもあるとおり、フィリピンの東海上には新たな低圧部が発生しています。
低圧部とは周囲よりも気圧が低いものの、循環が弱く、中心がはっきりしない渦。
ところが気象庁の予想では、この低圧部の中心が次第にまとまり、あす日曜日の夜にフィリピンへ接近しつつ、熱帯低気圧(天気図内TDマーク)に変わる予想です。
この熱帯低気圧が次の台風へ発達する可能性もありますが、今のところ、フィリピンから南シナ海へ入り、ベトナム方面へ向かう計算が多く、日本への影響があるとは考えにくい状況です。
その後も、フィリピンの東で熱帯低気圧を発生させる計算がありますが、来週はもう11月を迎えるため、レアケースを除けば、本州付近へ影響があるという可能性は非常に小さくなると思われます。
大雨の季節は終息か?
ウェザーマップがきょう発表した16日予報をみても、この先は晴れる日が多く、ときおり雨の日があっても、大雨となるような計算はほとんどありません。(アルファベットは信頼度)
ということで、どうやら今年の台風や大雨の季節は、ようやく終息する方向とみていいかもしれません。