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NOMARKPORTALコンテンツを独立・ブログ化。
30代半ばが考える、これからのスタイル。

 久しぶりに衣類の話。

母方は奥会津出身で旧い服収集家のオイラとしては気になるわけです。
納屋の奥にすごいお宝があるのではないかと。
親戚筋に「何か野良着はない?」との問いにこれを譲ってくれました。
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モンペです。

正確な製作年は不明ですが、大正から昭和初期のころ。

祖母か誰かが作ってくれたものらしいのですが、結局着られる事はなかったとの事。
勿論、場所が会津なので素材は会津木綿。
wikiによれば恐らく最盛期だったころの生地と思われます。
平織りのマルチストライプ。糊は小麦澱粉という事で
ラングラーデニムもその昔コーンスターチを糊にしていたのでそれをふと思い出した。

洋装ばかりの知識を蓄積してきたオイラにとっては和装は新鮮。
金属部品は全く使わず、ウエスト部は両腰で紐を結んでフィットを調整する仕組み。
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前身頃・後身頃共にプリーツを複数つけて腰周りにゆとりをとっており
膝下はきゅーっと絞り込んで現代で言うところのジョッパースタイルというかサルエルなシルエット。
否、ニッカボッカと言った方がより日本的か。
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膝はダブルニー仕様。柄合わせは当然してある。
機能的で野良仕事をやる上での機能性はすべて備わっている。
すばらしいの一言。
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バックスタイルはエンジニアードジーンズもかくやな立体裁断
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そして驚くべきことにすべてハンドソーンなのである!
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おいらたちの世代(ともちっと上の世代)がぶっささってたボトムの流行の要素をすべて
備えたオールマイティなボトムである!!




ただ残念なのは女性用なのだ(穿けるのだけど)
インソールをヌメ革から包丁で切り取り縁を鑢がけ。

それをラストのそこに合わせ、釘で止める。
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それからアッパーの革をラストにかぶせてかかとを固定
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吊り込み固定完了。

続いてはボールジョイント付近を仮止め。
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踵→爪先へ接着
それを餃子の革を作るように吊り込み。
前作では苦戦しましたが、今作はある程度覚えたのでこんな感じ。
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履き口が笑ってますが、芯が入っていないためです。

底の余り革をさらいます。
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これで仮靴完成。

YOMEYOMEに試着させる。
インサイドが少しつれる印象だったそうなのでそこを改良する予定。

今日は踵部の縫製から。
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相変わらずのポストミシン。
一針一針ゆっくり丁寧に際(きわ)をぐるりと。
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その後はアイレットの肉抜き。

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YOMEYOMEのラスト。
ぼってりたナチュラルっぽい女の子が履くようなやつを。
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ラストからインソールをトレース。
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そこから底革を切り抜き。
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ラストにのせると少し靴っぽく見えてきました。

本日は仮靴の縫い合わせ。
先に縁を削って薄くした革にゴム糊を塗って張り合わせます。
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2足出来たら今度は縫い合わせ。
こちらのポストミシンで縫っていきます。
ずっと曲線なので一針一針集中して縫い合わせ位置を確認しながら縫っていきます。
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その様はまるで微分のような感じ。
角ばった縫い目をすこしずつ角度を変えながら丸みを与える・・・といった感じです。
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ベロまで縫ったら次は踵の部分。
かかとを気持ち(2~3mm)ずらして合わせて縫います。
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その後、ずらした余ったところを切り落とし。
縫い目にあわせてナグリで叩き、曲線を出します。
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2枚重ねるとシューズメイカーっぽい?!
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乾いたら何故か悪名が高いラナパーの出動。
保水は出来たものの、乾ききった革へ保湿。
薄く延ばしていく。

蜜蝋配合なのでいいやと思い、ファスナーのスライダーのスムーズさを出すためこちらにも薄く塗る。

伸ばした後は布でふき取る。
落ち着くまでしばらく寝かす。

するとこんな感じに。
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ファブリックの汚れは大分目立たなくなり、革の色も思った以上に色移りしていません。
※乾燥時も革から色水が出てくるので取っ手などは新聞紙でコーティング、色移りを防いでいます。

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革についていた無数の傷も保湿により「革のハリ」がある程度復活して目立たなくなりました。
どれくらい差があるかは#01の画像と比較してみて。

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一応完成。縁取りの革テープとかボロボロなのでそこの補修はどうしようか悩み中。
オリジナルのままにするか、同素材で修理するか。

市場的にはオリジナルのままなんでしょうけど、現在の所有者はオイラ。
オイラのもんだから自由にさせてもらいます。


あと大事なこと書くの忘れてた。
それは臭い。
臭いは古着臭(否・独特な洗剤臭)がしたんですが、洗濯とラナパー&サドルソープ効果で革とオイル系の匂いに変わりました。

検分から。
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全体的に薄汚れが目立ち、革も大分干からびている。
ファブリックにはダメージはないものの、こちらも水分・油脂が抜けきっている感じ。
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フロントポケットの「押さえ」に修理跡。
これは本国製造工場で修理されたもの。なぜ同じものとの交換にしなかったかは不明。
アメリカ人らしいアバウトというか「使えればいいだろ」的なおおらかさが漂う。
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ファスナーは米国ならではのTALON社製オートマチックロック。
ジーンズはある程度こういった部品で年代鑑定できますが、バッグ類も同様。
新しいやつ(それでも80年代ですから30年以上昔)は同社ブランド名が書いてあるものになるのでそれよりも古いモデルという事です。


早速クリーニング開始です。(一気にやったので画像ぜんぜんなし)
 (非推奨)

まずは縁に溜まっている埃などを歯ブラシで払いだす。


 ある程度払いだしたら水につけ、汚れている部分を洗濯石鹸でごしごし(本当は中性洗剤を漬けるのがいいのでしょうけど)
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最近の洗剤は色々添加物が多いので(それが悪いとは言ってませんからね)
なるべくないもの=原始的な方法で今も同じく作っているもの=ブルースティック。
これ、シャツの襟汚れとかも対応できて優れものです。安いし。


するとどんどん水が茶色(恐らく革の色と接着剤の色)が抜けてくる。
かまわずごしごし。不安になるぐらい茶褐色の色がボディ側のファブリックについてくる。

それも無視で洗う。すすぐ。洗う。すすぐの繰り返し。
もういいかなあと思ったぐらいで続いては革側。


水を含んである程度潤ったが水分だけなので汚れを落とす事も兼ねてサドルソープを泡立て、革の部分にのせていく。


泡が弾けて全体に浸透してきたぐらいに布でぬぐう。
最後に水からだして脱水とは言わないまでもしたたり落ちないぐらいまで水を切る。


そしたらまるめた新聞紙を形を整えながらどんどんつめていく。
ある程度形がしっくりきたら段ボールなどの上において風通しの良いところで陰干し。

途中、新聞紙が湿ってくるので取り替える。(まめにじゃなくて)
半日もあれば乾く。
アメリカの革バッグはなんというか厚いし、重いしで辛い。

以前、2泊3日分の着替えとかパソコンとか詰め込んだハートマン(米)を出張で持っていったら帰りは腕がパンパンになり、もうムリーな根性なしになった。(車に乗っけてなら最適なんですが)

かと言ってグローブトロッター(英)だと小回りがきかず気が引ける。(家からホテルのみなら最適なんですが)

リュックサック(伊)は山登り用の本気のものしかない。街中でしょってったらこれから何処の山に行くんですか?と突っ込まれること間違いなし。(山なら最適なんですが)

他ショルダーは1泊2日が限界。という事で小回りの利いて割りと軽くて2泊3日OK(ノーパソ必須)を何となく探していました。(除くナイロン系)


師匠のところで知り合った高円寺で超高感度(我々よりちょい上ぶっささり)な古着屋さんをされている方と知り合いになり、先日行ったらファブリック×革のグルカとビリンガムが無造作に置いてあった。

はっきり言ってしまえばビリンガムの方が耐久性、信頼性、斜めがけしたときの安定性などグルカを上回っていることは素材の選定から力点への補強の入れ方を見れば分かる。

知り合いになった店主もそう言っていた。
古着の場合、特にアメリカものはファブリックが使い込んでいくうちに程度がよく見えても(たとえデッドストックでも)いきなりバリっと切れる事があるそうだ。そこを懸念されてグルカはおすすめしていなかった。(ビリンガムもラミネート系の素材だからハンティングワールドみたいな経年劣化の「浮き」が発生するのだが、ここんちにはそういうのは置いてなかった)




しかしである。

マーケティング主導な日本である。

まだ学生の身分だったころ(おそらくは高校生か大学か)MONO MAGAZINEでいい感じでヤレタ、グルカを見たときに、レプリカジーンズ色落ち馬鹿だったオイラにはかっこよくエイジング(当時はこんな言葉を使わなかった、けどジーンズにエイジングという言葉を用いてネットで最初に言ったのは自分だと自負している。)されたそれは鮮明に脳裏に焼きついた。でも値段みたら学生の身分には到底手の出ない、グッチやルイヴィトン的な値段だったのである。


それから10数年、忘れかけていた欲求が「必要」と言う名のもとに具現化。
良いタイミングで良い品との良い人のめぐり合わせで購入となった。


程度は言ってみれば「悪い」革は乾ききり、革テープのところは乖離・損傷が激しい。
汚れもひどいときた。


・・・・・・・・・・だがそれがいい! 早速メンテナンス♪


あれ、画像全然ないじゃん(汗)
型紙から革の切り抜き用の型紙を起こします。
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人数分です。
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アイレットの部分、縫い合わさって重なる部分(見えなくなる部分)は二区抜きしておきます。
href="http://stat.ameba.jp/user_images/20120708/09/freeclass/ba/b2/j/o0800060012068097243.jpg">$Free Class powered by NOMARKPORTAL

仮靴用の革に型紙をあわせ、銀ペンで縁取り。
包丁で裁断します。

重なる部分を包丁ですいて本日はおしまい。




最近気になる都市伝説。
「昔の方が革がよかった。」

本当だろうか?!
本当だとしたら何故現代にまで生き延びていないのだろうか?
ヴィンテージやアンティークを割りと多く見てきたのだが
「すばらしい」と思ったのは数少ない。

数多くのタンナーが廃液処理が出来ない、後継者問題、取引先の減少、原皮の一時的減少
(狂牛病とか口蹄疫とか)で激減しているのは間違いないのだが。

良い革=耐久性がある、が誤りであれば納得する。


良い革=高く、希少なものだとすれば
今も「素材」としての本当のカーフ(名称としてのではない)を見るのだが
それはもうすばらしいの一言。

薄く、柔らかく、肌理が細かい。
床側も均一に整っている。

子牛の革なのでそもそもの大きさが小さいので取れるところも限られる。
結果、高価にもなる。


今も本当のカーフはすばらしいと思う。


ひとつ言えるのは昔より良い革が高くなってしまい、
結果、安価で良い革を使っているのが減ってしまった、というなのでないだろうか。


それが昔の(買った)方が(安くて)革がよかった

という事ではないだろうか。



まあ、ふと思った疑問でどーでもよいのだが。
事前に2名の足型を師匠に採ってもらい、採寸。

一人ひとりの「足の人生」を骨格の変化、筋肉の付き方、筋の位置などで検分。
彼女らも師匠の理論的な話にびっくり&関心していた。

オイラは師匠のところの前にgoroでマウンテンブーツを作る際に採寸してもらったが
ここまで「人生」を見透かされてしまうような採寸ではなかった。
(goroの採寸が駄目という訳ではない。情報として必要がないのだろう)

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足の状態が分かったのでデザイン案である。
彼女らの足元にどんなのが良いかというイメージは持っていた。
すぐにスケッチ。


なるべく低く、3アイレットで内羽根プレーントウ。
師匠に見せると、こういった提案をもらう。

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・・・・うむこっちがよい。
という事で師匠に修正してもらった案でいくことに。
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ラストにマスキングテープを貼る。

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早速ラストに下書きを始める。
フリーハンドでイメージを描く。
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途中、もっと良い線がひけると師匠に何度か修正してもらい完成。
すぐに型紙の型紙にうつす。
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プレーントゥの切れ目で肉抜き。
1作目の完成まもなく、次のプロジェクトへ移行した。

今回はこんな放蕩と許してくれているYOMEYOMEと義母への恩返し。
彼女らに靴をつくる事にした。

このワークショップに入るまでレディス靴になんか全くもって興味がなかった。
紳士靴こそ王道であり、極論するとウエルテッドを履かないやつは駄目なやつぐらい思っていた。
なのでウエルテッドの紳士靴を作り続ける事しか考えていなかった。


しかし、ここに来てワークショップへ通う若い女性たちや
クリスチャン・ルヴタン、マロノ・ブラニクのヒールを見たときの衝撃や
実際に女性が履いた時の腰下シルエットの劇的な変化、
ジャストサイズで履いた時の安定感
SEXYさを目の当たりにしてしまい、

ある程度型の決まっいるクラシックな紳士靴よりも
開放的で、デザイン力が要求されるレディス靴の方がより「自分らしさ」や「デザイン」について学べるのではないかと思い、非常に興味を持つようになった。



んが、彼女らはヒールを履かないのである、絶対。
キャラクター的に「リンネル」な人なのである。




そこで彼女らが喜びそうな
ころんとしたカジュアル靴を製作することに。


師匠が言っていた。

カジュアル靴はクラシックな紳士靴よりも難しい、と。

確かにそうだ。

クラシックな紳士靴は
・ストレートチップ
・Uチップ
・ウイングチップ
・プレーントゥ
にブローギングがあるかどうか、短靴かブーツか、底付けの複数の方法の組み合わせであとはそのブランドごとの味付けだけ。(かなり大雑把な区切り方ですけど)

一方カジュアル靴は定義が難しいのであるが、ここではクラシックな紳士靴以外と受け止めてもらいたい。

レッドウイング875
ビルケンシュトック パサディナ
クラークス デザートブーツ、ワラビー
ダナー ダナーライトⅡ
ラッセルモカシン ノックアバウト
レペット ジジ
パラブーツ デッキシューズ

これらはワークブーツやコンフォートシューズ、アウトドアブーツだったりするのだが日本国内ではタウンシューズとして今このブログをご覧になっている方々の足元をどれか(または複数)は飾っていると思っている。

これらは永年廃れることなく定番商品としてそこそこの靴屋に行けば必ず手に入る。
なぜそこまで支持されているのか。

日本はマーケティング主導なファッション&シューズ業界であるがそれをも超越し、共通する何がしかの普遍性が内包しているのではないか。

それが機能と履き心地、デザインが高いレベルで均衡しているのではないかというのが結論である。(何を今更?感たっぷりですけど)

こういったものをクリエイションするのは非常に難しい。
・デザイン性が高ければ高いほど、流行に流されやすく
・機能性一辺倒だとダサくなりがち。
・履き心地だけを追求するとダサくなりがち。

これを高次元で両立させるようなクリエイションを作りたいなぁと。
(無理ですけど。)

前置き長くなりましたが、とりあえず彼女らのすきな

ころんとした、やわらかそうなやつを。


コンセプトは「大人の上履き」