経営者の格は会社の大小や資金力ではなく人間力だと信じる。
人とのコミュニケーションの在り方がその人の人間力を見る一つの基準になる。
誰に対しても「正直で誠実で公正」でありたい。
でもこれがなかなか難しい。
誰でも相手には良く見られたいものだ。
まして経営者としてどうしても繋がりたい相手であれば無意識に自分を良く見せることに終始してしまうことが過去に多々あった。
今振り返ればはずかしいけけど自分のちっぽけな成功体験を自分が気分よく話して自己満足して相手に認めてもらったと勘違いをしていた。
成熟した経営者の方々は否定することなく笑顔で話は聞いてくれるけど本物の信頼関係になることはなかった。
これは雇用関係の相手でも全く一緒だと考える。
成熟している人は相手を満足させて喜ばせることを知っていた。
完全に人間力の違いだった。
自ら事業を辞めてまた新たに経営者の道を歩み出した時から過去の成功体験を言葉にすることはなくなっていった。
負の経験を通してカッコ悪くてみっともないありのままの自分を受け入れたことが転機になったように思う。
正直に誠実に失敗の経験を飾ることなくありのままに話せるようになっていた。
自分を正直にさらけ出すことが経営者の相手には共感を呼びそれが信頼になっていく。
こちらが正直で誠実であれば相手も正直に誠実に対応してくれるものだよ。
そうでない相手は必然的に離れて行く。
それがいいことも理解できるようになっていった。
人とのコミュニケーションにおいて情報・知識・思考は大事なツールである。
経営者であれば日々のアップデートは必須といっていい。
それは地道な作業でしかない。
毎日少しづつ続ける以外に方法はない。
経営者の情報・知識・思考は事業・商品に直結する。
そこの共感が人的ネットワークになるといっていい。
逆に興味のある情報・知識・思考が変われば繋がっていく人も変わるものだ。
繋がりが変われば目標も事業も商品も変わる。
変わっていいし変わるべきと考える。
結局は自分の在り方が人とのコミュニケーションの在り方になることをやっとわかるようになった。
人間力も自分の在り方そのものである。
人間力の魅力・大きさが経営に良い影響を与えるのであれば自分の在り方を磨く以外にない。
変化を恐れることなくワクワク楽しみながら人間力を磨き続けたい。
それは経営者としての使命のひとつである。