経営者の悩みの大元は今も昔もお金と人であることは間違いない。

 

特に人との接し方は昭和・平成・令和と3つの時代と共に劇的に変わって来た。

猛烈に働くことを美徳とした昭和のやり方は令和では通用しないどころかハラスメントとして犯罪にもなり得る。

時代に沿った最低限のルール・マナーを守ることは当然である。

 

それを踏まえて経営者としての人に対する接し方・考え方はいつも自分の中で整理しておきたい。

経験と共にアップデートしておきたい。

 

明確な決まりや答えがないだけに難しい。

だからこそシンプルに誠実に自分の中にルールを作っていい。

 

オレが経営者になりたての平成の初期トップダウンが当たり前だと思っていた。

自分の意志に沿う人を自分の周りにおいて考え方ややり方を上から伝えていた。

当然叱責することも多かった。

自分の考え方を否定されると気分を害し耳を塞いだ。

 

奇跡的に事業がうまく行けば行くほどに裸の王様状態はより度を増していく。

当然そんな奇跡が長く続くわけなく会社はダメになっていった。

周りにいた人達はそんなオレに後ろ足で砂を掛けて離れていった。

そんな状況でも自分のことしか頭になくて離れていった人たちに想いを寄せることなかった。

 

今ならわかるし今なら言える。

「本当に申し訳なかった」と

 

オレの幼稚で自分本位な思考や意識がたくさんの人に迷惑を掛けたことを。

もしかしたらオレとの出逢いがその人の人生を狂わせた可能性があることを。

「ごねんなさい」

 

たくさんの負の体験が人に対する考え方を少しづつ変えていった。

 

今のオレが決めている人に対するオレの中の絶対的なルール

 

「どんな人でも敬意を持って接する」

 

年齢・性別・職業・学歴・人種・全く全く関係ない 

どんな人でもだ。

 

必然的に相手のどんな話でも好意的に受け入れられるし、自分のちっぽけな自慢話も言わないようになる。

人に対して真摯に謙虚になれれば自分の中の奢りもなくなる。

 

実はオレが憧れて目指す経営者の方々はみんな当たり前に出来ていたんだ。

 

経営者は人と接することが一番の仕事と言っていい。

 

相手に対して敬意を持っていれば否定することもないし批判することもない。

肯定的な前向きな発想創造になる。

もちろん楽しくてワクワクする。

 

それが経営者のそして事業・商品の原動力になる。

 

多くの人と接して多くの経験をしてやっと何とかそこに辿り着いた。

経営者としての新たなスタートが始まった実感がある。