事業がうまくいかなくなって何かを行おうとする時に組織は対立構造になることが多い。

ましてやめるという方向に行くのなら尚更だ。

 

契約不履行、裁判なども正に対立、ある意味ケンカと言ってもいいかも知れない。

 

オレも様々な場面で数多の対立・ケンカを経験してきた。

 

経営者にとってのケンカは子供の頃のそれとは全く違う。

もちろん暴力を振るうわけでもないし言い争うことでもない。

 

自分の中の大切なものを守るための命がけの戦いだった。

 

その最中で戦い抜くためのオレだけの守るべきいくつもルールを決めていた。

 

 

自分よりも強い相手としかケンカはしない。

 

国・銀行・上場企業・裁判所

 

契約不履行や本来は払うべきものを払わないのだから悪いのは自分である自覚はある。

 

非があることを認めて謝罪をする。

現状で出来る限りのことをすることも約束する。

 

それを踏まえてからでも相手の言葉や態度が一方的に高圧的に個人を否定し続ける場合が多くある。

オレは身を投げ出す覚悟でいるのに対し結局担当者はやはり自分の保身が前面に出る。

 

犯罪をしているわけではなく申し訳ないと謝っている相手に対して

罵声、恫喝、脅し、人格否定

 

その時は強い相手であることが前提で売られたケンカは買ってきた。

 

後の先

 

「それは会社(国)が言っているのか? それともお前個人が言っているのか?」

「上等だ とことん相手してやるよ!」

 

会社での立場と体裁しか考えてない担当者は何も言えなくなる。

 

 

例えば従業員などの自分より弱い立場の人達と望んではいないが対立そしてケンカを売られることもある。

 

辛いけど正面から向き合うしかない。

自分の至らなさが身に染みる。

 

相手も必至だから本来は言わなくていいような冷たい辛い言葉も何度も浴びた。

当然腹が立つことも何回もあった。

 

若い頃なら受けて立って強烈に言葉と態度でやりあったはずだ。

 

だけどそんな時でも自分の中には明確な決め事がいくつかあった。

 

どんな相手でもどんな状況でも必ず敬意を持って接する。

自分の至らなさは素直に詫びる。

上から目線の言葉は絶対に発しない。

怒りの感情を表に出すことなく出来る限り冷静に対応する。

 

その状況下で相手の言葉を否定することはあっても人格を否定することは絶対にしない。

 

相手は感情が高ぶると平気で人格を否定するようなことを言い出す。

 

「お前は頭が悪いのか!」

「人として狂っているからこんなことになるんだ」

「家族や子供が哀れだよ」

 

ケンカをした時に絶対に言ってはいけない人格否定の言葉の数々

オレは絶対に相手の人格を否定する言葉は言わないと決めていた。

 

それは相手の人生を否定することになると思っていた。

自分より強い相手に対しても徹底して守った。

人に対してではなく事に対してしか発しないことに終始した。

 

結局それは追い込まれた中での自分の尊厳を守ることにもなったと今ならよくわかる。

 

自分の中の負けるが勝ちを貫抜いたように思う。

 

 何度も言うよ。

オレは犯罪をしたわけじゃないんだ。

 

だからケンカをする前の過程で犯罪に結びつくような虚偽やいかさまをしないことが絶対条件

 

最後は最も大切なものを守るために全てを手放した人が一番に強いと理解した。