ちょっと古い話ですが、2018年5月28日号週刊新潮に認知症予防の記事が掲載されました。
その記事の中の社交ダンスの部分だけを取り出してみると、
「散歩や水泳といった一人でできる有酸素運動では認知症リスクが0.67~0.8に減るのに対し社交ダンスでは0.25まで下がりました。これもやはり、相手との駆け引きがあり男女ペアになるなど刺激のある分、脳が活性化するということです。…」
そう思って注意していると、認知症予防に社交ダンスが良いという記事が、時々この様な雑誌、新聞、そしてテレビなどで取り上げられていることに気づきました。
そこで上の記事をキッカケに、ネットで読んだ記事をベースに、その年の暮、小論をまとめてました。
知人には配布しましたが、公にはしなかったので、ブログを始めたこの機会にこの場所をお借りしてその一部をご紹介させていただきます。
以下、オリジナリティはありません。いくつかの記事を読んで繋げただけのものです。
「社交ダンスと認知症」などのキーワードで検索すると、いろいろ出てきます。
参考にしたネット上の出典を明示しないと、著作権の問題が出てくるかもしれませんが、何人かの方が書かれたものをまとめて編集してその内容を紹介するだけですので、ネット上の出典は省略させていただきます。
また、内容的には、すでにご存知の方も多いと思いますが、改めて、ということで。
さて本題です。
「社交ダンス」は、まず全身を使って踊ります。これは有酸素運動を行うことになります。そして、ステップを覚えなくてはなりません。これは脳を使うことになり、知的活動を行うことになります。運動と知的活動の2つを同時に行うことが認知機能や認知症予防に効果的と考えられています。また、異性と踊る点も脳には良い刺激になるといいます。
また一般の実験では、知的活動の方が身体的活動よりも、認知症の発症リスクを下げると言われています。
ただし、身体的活動の中で唯一ダンスだけは、知的活動よりも認知症の発症リスクが低かったそうです。
(The New England Journal of Medicine, June 19, 2003)
認知機能の改善は、他の有酸素運動でも見られる効果です。ダンスではそれにプラスした刺激を得られることから、「ダンスは他の有酸素運動よりも認知機能の改善に効果的かもしれない」と結論付けています。
その後同じ雑誌に発表された研究でも、振り付けのないダンスをすることで、読書の2倍も認知症リスクが低下したという結果が出ています。
あらかじめ振付が決まっていないフリースタイルのダンスでは、次々と動きを考えながら筋肉を動かすことで定期的に複雑な信号を脳へ送り、脳が活性化するのだそうです。
国内でも、2014年6月から2016年6月まで名古屋市にある国立長寿医療研究センターでは、社交ダンスが認知症予防におよぼす影響について研究をしました。
試験名「軽度認知障害を有する高齢者における認知機能低下抑制に対する打楽器演奏および社交ダンスの効果検証:ランダム化比較試験」
この研究は、名古屋市在住の70歳以上の男女のうち、認知症の前段階と言われている軽度認知障害(MCI)の方を対象に実施されました。
10ヶ月の社交ダンスレッスンを受けたグループと打楽器演奏を学ぶ音楽レッスンを受けたグループ、そして10ヶ月中3回の健康教育講演を受けたグループを比較して、認知機能低下抑制への効果を検討しました。
もともとダンスには、心肺機能を強化できるというメリットがあります。
認知症予防には、デュアルタスクが効果的だという事が分かっています。デュアルタスクとは、「○○しながら○○する。」といった複数の事を同時に行う課題です。
何か行動を起こすときは、その行動に関係のある脳が機能します。同時にたくさんの事を行うとそれだけたくさんの脳の機能を同時に使うことになります。
社交ダンスは、音楽を聴き、リズムやテンポを判断します。ステップを思い出し、音楽のリズムやテンポに合わせながら動作として再現していきます。音楽に合わせてステップを踏んでいるだけなのに、とてもたくさんの課題をこなしていることが分かるでしょうか。
さらに、楽しいという気持ちはリラックス効果で脳の血流を増やします。
これもとても効果的な認知症予防になります。
認知症予防には、人との交流が最も効果的な方法です。人と交流する時ほどたくさん脳機能を使うことはないからです。最近、難聴が認知症のリスクを高めることがわかってきました。これも、人とのコミュニケーションが少なくなることに起因していると言われています。
以下のような映画も見つけました。(DVDあり)
『「わたし」の人生(みち) 我が命のタンゴ』(2012年製作)
ニュースキャスターから父親の意思を継いで大学教授へ転身し、福岡・北九州で充実の毎日を送る堂島百合子(秋吉久美子)。ところが父親修治郎(橋爪功)が痴漢や万引行為などを繰り返すようになり、修治郎の異変を察知し始める百合子。病院で診察を受けると、認知症を患い病状が進行している事を明かす担当医。百合子はあちこちの老人ホームからパンフレットを取り寄せ、何度も修治郎に入所を打診するも、その度に激昂され、心身ともに困憊していく。修治郎の介護に疲れ、ノイローゼに陥る百合子。堂島家の人間関係に亀裂が入り始める中、とある介護施設を見学した百合子の妹・実加子(冴木杏奈)は、かつて海外でタンゴダンサーとして活躍いた経験の持ち主。実加子は同施設勤務医の市村(小倉久寛)に入所者向けダンス講師の仕事を勧められる。同施設のデイサービスで実加子の指導の下、真剣にダンスのステップを覚え続ける修治郎は少しずつ明るさを取り戻し、それを見つめる百合子にも心境の変化が訪れ‥。
認知症予防のお話は以上です。
今日C Production のフリーダンスで、ついにブロ友さん、Shall we dance?の KEI さんにお会いすることができました!
素敵な方でした。
教室のフリーダンスプログラムは、先生と生徒の組み合わせだけで踊るのでKEI さんと踊ることは出来ませんでしたが、次の「踊ろう会」が楽しみです。