男女関係 | 時をかける少女のように

時をかける少女のように

なんとなく生きることも良しとします。

とりあえず一週間続いた。
また一週間続ける。



男女の関係で、恋愛に行き着かないものなどあるんだろうか。
わたしは前々から疑問に感じていた。

というのも、わたしは幼い頃から恋愛体質と呼べるほど、恋愛に関しては敏感だった。
恋愛というのは、自分が相手を好きかということに加えて、自分が相手からどう思われているのかを考えるものでもある。
他人からの目を気にするわたしにとっては、その考えをどこかへ放っておくことなど、大袈裟じゃなく、片時もなかったと言っても過言ではない。
いつも、誰かを恋愛対象として見ていたし、身近にそういう対象の人がいないときには、何かの物語の登場人物や、テレビに出ている俳優さんなんかが対象のときもあった。

もちろん、そんなことばかり考えているのは自分くらいだし、これは恥ずかしいことだというのも自覚していたから、常に誰かを恋愛対象として見ていたことなど、周りの人には秘密にしてきた。

中学生になると、ますますそれは恥ずかしいことだと感じた。
そもそも自分のような対して見た目も可愛くない女が、そういうことを意識しているというのが怖い。
そう思っていた。
だから、友達が真剣に好きな人の話で盛り上がる中、わたしは「あの人かっこいいね〜」とそこまでのめり込んでいないようなふりをして話を合わせていた。
本当は、四六時中妄想してしまうくらい好きだったくせに。
少しでもその人が視界に映ると嬉しかったくせに。

ただ、そんなに好きだと思う人がいるにも関わらず、そこまで好きでもない男の人も恋愛対象として見てしまうのが、面倒だった。
本当なら、「好きでもない男の人からはどう見られてもいいや」と思たら、気も使わなくて楽だろう。
でも、それが出来なかった。
それを考えてしまうのがわたしの体質だったからだ。

だから、興味もない話に延々と付き合ったり、好きでもないのに全力の笑顔を向けたり。
悪く言えば、男女問わず、八方美人だった。
でも、女はそれで恋愛に行き着かないからまだいい。
男との関係で行き着く先は、絶対に恋愛関係だと思っていた。


高校に入って、そうじゃない男の人もいるのかな、と思える人ができた。
この男の人なら、恋愛関係とか意識せずに、友達でいられるんじゃないか、と。
そう思った瞬間に、その男の人から告白された。
ますます、わたしは男女の関係なんて、行き着く先は恋愛しかないと思うようになった。

彼女がいる男の人も、恋愛対象として見てしまう自分が怖かった。
見てしまうだけで、好きというわけでもないから、そこから発展することが無いにしろ、そう見てしまう時点で、自分は気持ち悪いと思った。
でも、無意識に考えてしまうことは止められない。

結局今でも、同じようなことを考えてしまう。



他人の目を気にしてしまうからこその考え方だとは分かっている。
でも、男の人に対してそう考えてしまうことは気持ち悪い。
他人の目を気にしないようになれば、少しはこの考え方も変わるんだろうか。

誰にも、仲の良い友達や家族にすら話せないことだけど、あなたに話すことで、何か少しでも変わればいいんだけど。