野菜は変わらず高いです。従来立派なサイズ

 

が三本で 198円だった人参は、小さいサイズが

 

三本で 298円。スナップエンドウも 198円でしたが、

 

最近はずっと 298円です。スーパーの野菜売り場

 

には、見切り品が並ぶトレイがあります。値段は

 

新鮮な物の 1/3 位でしょうか。今までは見ること

 

はあっても買うことはあまりありませんでしたが、

 

食品ロスの問題もあるし、最近はもう少し柔軟

 

に考えることにしています。葉野菜は止めた方

 

がいいでしょうが、根菜なんかは多少古くてもい

 

いんじゃないか、果物は上手に選べば追熟され

 

てる分だけ新鮮な物より良いかもしれません。

 

そんなことを考えながら見切り品売り場を見たら、

 

その日は真っ赤なイチゴがたくさん並んでいました。

 

買いはしませんでしたが、あのイチゴ捨てられるの

 

はもったいないなと思いながら帰ってきました。ジ

 

ャムにするなら多少傷んでいてもいいだろうし、

 

加工して使えないものか・・・ アイスクリーム

 

もいいよねとか考えておりました。

 

 その暫く後、そういえばと思い立ってアイスを

 

作ることにしました。まずはイチゴの選定からで

 

す。欲しいのは強い香と赤さです。クリームに

 

砂糖をたっぷり入れるので、イチゴ自体の甘さは

 

二の次です。というか、今日本に流通している

 

イチゴなら甘くないのを探す方が難しい位だと

 

思うので、まあそこはいいかと。ということで見切

 

り品売り場を覗いたのですが、その日は無しと。

 

その代わり通常の売り場には、小粒ですが真っ

 

赤なとちあいかという品種が 250円というバーゲン

 

プライスで並んでいました。イチゴって外は真っ

 

赤ですが、中は白いですよね。だとすると、結果

 

適に表面積が大きくなる小粒の方が都合が良

 

いです。ということで、それにしました。ちなみに

 

とちいあかを検索してみると、栃木県小山市で

 

生産されているようで、香が強く際立った甘さ

 

と書いてあります。おお、結果論ですがピッタリ

 

だった訳です。

 

 話は横道にそれますが、栃木のイチゴに関し

 

てはほろ苦い想い出があります。三十前半

 

位の頃、私は宇都宮に大口のお客さんを持

 

っていて、月に 2度程度は通っておりました。

 

その日も主担当のお客様を訪ねたら、急遽

 

体調を崩したとのことで、副担当だった若い

 

女性のお客様がアテンドしてくださいました。

 

いつものように仕事に集中していたら、良か

 

ったら一息つきませんか? とお客様がお茶

 

を持ってきてくれました。小一時間経過して

 

いたので、お茶が冷めないうちにいただくこと

 

にしました。こういう時って何も喋らないとバ

 

ツが悪いのでいつも当たり障りの無い話をす

 

ることにしていたのですが、その日はなぜか栃

 

木県の名物の話になりました。当時から飲

 

食には人一倍興味があった私は、宇都宮

 

の餃子の人気が出始めていたことを既に知

 

っておりました。お客様も嬉しいのではない

 

かと思い、宇都宮といえば最近は何と言っ

 

ても餃子ですねと話したのですが、なぜか

 

お客様の表情が冴えません。えっ、何か悪

 

いこと言った? と思ったら、「餃子なんて、

 

せめてイチゴって言って!」と言われてしまい

 

ました。そっか、いつもアテンドしてくれる

 

中年のお客様なら喜んでいただけたかもし

 

れませんが、20代の女性にとってはニンニク

 

ばっちりスタミナつきまっせーって話になって

 

も嬉しくないすよね。そこは一つ当時から

 

既に有名だったとちおとめだった訳で、たか

 

が世間話程度でも、お客様の気持ちを考

 

えて話すべきだと反省した出来事でありま

 

した。

 

 話を戻しまして、生クリームは 43% のに

 

しました。乳脂肪分は高い方が旨いです

 

から。砂糖は標準レシピの 80%です。温

 

度が下がると甘みは感じずらくなりますが、

 

左党の自分にはそれで良いのです。

 

 何度かかき混ぜながらしっかり冷やせば

 

完成です。試食してみたら、悪くはないで

 

す。イチゴの香が立って、甘さもちょうどいい。

 

ただし、アイスクリームとしてはどうかと。イチ

 

ゴは 1.5パック入れたので、写真では解かり

 

ずらいですが実はイチゴだらけです。生クリ

 

ームはクリームしているのですが、イチゴは

 

潰れていても凍っているので結構硬いです。

 

このレシピで行くなら、真夏にアイスクリーム

 

とシャーベットの中間位の食べ物と割り切っ

 

ていただくのがいいかと思います。正統派

 

のアイスを目指すならイチゴの量を減らし

 

た方がいいですが、多少硬くてもイチゴた

 

っぷりは捨てがたくもあります。イチゴもクリ

 

ームも大好きな家人は、これでいいといっ

 

てガツガツ食べておりました。
 
特徴  まんまイチゴとクリームの味
難易度 低

材料
いちご(とちあいかの小粒) 1.5パック
砂糖
生クリーム(43%) 200cc

1.いちごに被る程度の砂糖を入れて、フォ
 ークでざっくり潰す。

2.生クリームを 9分程度立てて、砂糖 80g
 を入れてよく混ぜて溶かす。1 を加えて
 ざっくり混ぜる。

3.2 を冷凍庫で冷やす。一時間毎に取り
 出して攪拌する。

注意点
・3 の工程で、冷凍中小まめに攪拌すること
 は重要。
・このレシピではいちごが多すぎて、普通の
 アイスクリームではなくなる。