三寒四温という言葉があるが、最近の天候は正にこの言葉にぴったりである。体調をくずされている方
も多いと思うが、ご自愛されたい。
この時期、ご婦人方の服装を見ていると、皆様々な格好をしている。春を先取りしてか、パステルカラ
ーの薄手のコート姿の女性がいたと思ったら、しっかりとマフラーを巻いて、ブーツの女性もいる。端境
期なんだなと思う。筆者の連れも、毎朝会社に来て行く服を選ぶのに色々と悩んでいる。筆者のような着
たきりスズメにとってはなんの問題もないのであるが、服装に気を使う女性陣にとっては、端境期はどっ
ちつかずの季節なので大変なのであろう。
季節の変化はいろいろなもので感じられるが、筆者の場合、どうしても食べ物に目が行ってしまう。ス
ーパーマーケットの店頭にはいちごがいっぱいである。さがほのか、あまおう、とちおとめと銘柄も様々
である(余談であるが、昔、宇都宮市に在住の女性に、「宇都宮の名産品は餃子ですね。」と話したとこ
ろ、褒めたつもりが、「餃子なんか嫌、せめてとちおとめと言って。」とたしなめられてしまったことが
ある。地元在住の若い女性にとっては、餃子の町と言われることはあまりうれしくないらしい。)。馴染
みの居酒屋でも、野菜のおひたしに菜の花が登場することが多くなった。菜の花は芥子和えがおいしい。
筆者のレシピを紹介すると、芥子、醤油、濃い目のだし少々と、玄米酢ほんの少々で和える。菜の花は非
常に熱が入りやすいので、くれぐれも茹ですぎないように。玄米酢を加えると、独特のこくが加味されて
味に深みが出る。一度お試しあれ。
最近は馴染みのすし屋に行っても、注文が難しい。ひかりものだとさよりが終わってしまい、絞め鯖も
冬の間に比べ脂の乗りが悪くなってきた。近海物の鯵が太ってくるまで、もうすこし間がまんしなくては
ならない。しかしがら、ひかりものはまだいい。こはだはうまいし、春子だってでてきた。問題なのは白
身である。このところ、平目の味が落ちてきている気がする。寒平目の歯ごたえと、淡白な中にも脂のの
った旨みがどうも感じられない。又、もうマコガレイが出てきている。元来、江戸前寿司の夏の白身はマ
コガレイであるが、まだ三月だというのに、もう出ているのである。しかもこれが、平目よりうまいこと
もあるのでたちが悪い。職人に今時期の江戸前寿司の白身は何かと訊ねると、答えに窮してしまった。筆
者としては、まだぎりぎりで平目かと思うのだが、実際に食べ比べてみるとマコガレイの方がおいしかっ
たりもするので難しい。その日のネタの状態によりけりだと思うのでなんとも言えないのだが、やはり端
境期なのだと思う。カレイにすべきか、平目にすべきか。花粉症の鼻をすすりながら、今日も悩んでいる
と、若手の板前が暢気に声をかけてくる。「おきゃくさん、今日は海胆がうまいですよ。いいのが入って
ますよ。」と、あー、どうしてこいつはこんなときに脳天気に季節はずれの海胆を勧めてくるのだろう
か、このタコがー。と思っていると、「へい蛸お待ちー。」ってさー、花粉症のおかげでどうやら筆者ま
で頭がおかしくなってしまったようだ。あーあ、これだから端境期は嫌いだ。
も多いと思うが、ご自愛されたい。
この時期、ご婦人方の服装を見ていると、皆様々な格好をしている。春を先取りしてか、パステルカラ
ーの薄手のコート姿の女性がいたと思ったら、しっかりとマフラーを巻いて、ブーツの女性もいる。端境
期なんだなと思う。筆者の連れも、毎朝会社に来て行く服を選ぶのに色々と悩んでいる。筆者のような着
たきりスズメにとってはなんの問題もないのであるが、服装に気を使う女性陣にとっては、端境期はどっ
ちつかずの季節なので大変なのであろう。
季節の変化はいろいろなもので感じられるが、筆者の場合、どうしても食べ物に目が行ってしまう。ス
ーパーマーケットの店頭にはいちごがいっぱいである。さがほのか、あまおう、とちおとめと銘柄も様々
である(余談であるが、昔、宇都宮市に在住の女性に、「宇都宮の名産品は餃子ですね。」と話したとこ
ろ、褒めたつもりが、「餃子なんか嫌、せめてとちおとめと言って。」とたしなめられてしまったことが
ある。地元在住の若い女性にとっては、餃子の町と言われることはあまりうれしくないらしい。)。馴染
みの居酒屋でも、野菜のおひたしに菜の花が登場することが多くなった。菜の花は芥子和えがおいしい。
筆者のレシピを紹介すると、芥子、醤油、濃い目のだし少々と、玄米酢ほんの少々で和える。菜の花は非
常に熱が入りやすいので、くれぐれも茹ですぎないように。玄米酢を加えると、独特のこくが加味されて
味に深みが出る。一度お試しあれ。
最近は馴染みのすし屋に行っても、注文が難しい。ひかりものだとさよりが終わってしまい、絞め鯖も
冬の間に比べ脂の乗りが悪くなってきた。近海物の鯵が太ってくるまで、もうすこし間がまんしなくては
ならない。しかしがら、ひかりものはまだいい。こはだはうまいし、春子だってでてきた。問題なのは白
身である。このところ、平目の味が落ちてきている気がする。寒平目の歯ごたえと、淡白な中にも脂のの
った旨みがどうも感じられない。又、もうマコガレイが出てきている。元来、江戸前寿司の夏の白身はマ
コガレイであるが、まだ三月だというのに、もう出ているのである。しかもこれが、平目よりうまいこと
もあるのでたちが悪い。職人に今時期の江戸前寿司の白身は何かと訊ねると、答えに窮してしまった。筆
者としては、まだぎりぎりで平目かと思うのだが、実際に食べ比べてみるとマコガレイの方がおいしかっ
たりもするので難しい。その日のネタの状態によりけりだと思うのでなんとも言えないのだが、やはり端
境期なのだと思う。カレイにすべきか、平目にすべきか。花粉症の鼻をすすりながら、今日も悩んでいる
と、若手の板前が暢気に声をかけてくる。「おきゃくさん、今日は海胆がうまいですよ。いいのが入って
ますよ。」と、あー、どうしてこいつはこんなときに脳天気に季節はずれの海胆を勧めてくるのだろう
か、このタコがー。と思っていると、「へい蛸お待ちー。」ってさー、花粉症のおかげでどうやら筆者ま
で頭がおかしくなってしまったようだ。あーあ、これだから端境期は嫌いだ。