とっても楽しみにしていたコンサートを聴きに行って来ました。ウィーン・フィルのコンサートマスター、ライナー・ホーネックさんがモーツァルトやシュトラウス・ファミリーの曲を指揮する、紀尾井ホール室内管弦楽団のニューイヤ・コンサートです!

 

 

紀尾井ホール室内管弦楽団特別演奏会

KCO名曲スペシャル ニューイヤー・コンサート 2024

(紀尾井ホール)

 

指揮・ヴァイオリン:ライナー・ホーネック

 

モーツァルト/歌劇《フィガロの結婚》より序曲

モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調

 

リヒャルト・シュトラウス/楽劇《ばらの騎士》よりワルツ・シークエンス第2番

ヨーゼフ・シュトラウス/ワルツ《ディナミーデン~秘めたる引力》

コルンゴルト/バレエ音楽《雪だるま》(ツェムリンスキー編管弦楽版)より

ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ・マズルカ《とんぼ》

ヨーゼフ・ヘルメスベルガー2世/妖精の踊り

ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ・シュネル《休暇旅行で》

ヨハン・シュトラウス2世/芸術家のカドリーユ

ヨハン・シュトラウス2世&ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ・フランセーズ《ピツィカート・ポルカ》

ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ・シュネル《おしゃべりなかわいい口》

ヨーゼフ・シュトラウス/ワルツ《天体の音楽》

ヨーゼフ・シュトラウス/ポルカ・シュネル《騎手》(ジョッキー・ポルカ)

 

(アンコール)

エドゥアルト・シュトラウス/ポルカ・シュネル《速達郵便で》

ヨハン・シュトラウス2世/ポルカ・シュネル《雷鳴と稲妻》

 

 

(写真)本公演のパンフレット。26日(金)と28日(日)に行きましたが、もし27日(土)に藤原歌劇団のグノー/ファウストの公演(前記事)がなかったら、3日連続で聴きに行ったと思います、笑。そのくらい素晴らしかったコンサート!

 

 

 

 

 

このコンサートは紀尾井ホール室内管弦楽団の首席指揮者も務めたライナー・ホーネックさんが、ウィーンゆかりの作曲家の曲を指揮してヴァイオリンも披露する、という特別なコンサート。昨年は2日間聴きに行って、さらにはリハーサルにも行って、存分に楽しみました。今回も楽しみで楽しみでなりません!

 

(参考)2023.1.21&22 ライナー・ホーネック/紀尾井ホール室内管弦楽団のニューイヤー・コンサート

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12785715824.html

 

 

 

今年もまずは1月24日(水)のリハーサルを聴きに行きました。曲を一通り演奏してから、ホーネックさんがフレージングやニュアンスを中心にオケに指示を出しますが、東京の様々なオーケストラの首席奏者を中心に構成される紀尾井ホール室内管弦楽団が極めて優秀なので、曲は既にほぼ出来上がっていて、かつ、ホーネックさんの指示にも的確に反応するので、リハはスムーズに和やかに進んで行きます。

 

モーツァルト/歌劇《フィガロの結婚》序曲では、3ヶ所の指示のみで、光速で終わってしまい、ホーネックさんの「次の曲に行きましょう!」のご発言に、オケのみなさんから「ええっ!?もう終わりなんですか?」というニュアンスの笑いがどっと起こっていました、笑。

 

 

 

 

 

前半はモーツァルト。そのあっと言う間に仕上がったフィガロの結婚も非常に良かったですが、ヴァイオリン協奏曲第5番が絶品!!!ホーネックさんの奏でるヴァイオリンの1音1音からモーツァルトの愉悦がこぼれ落ちて、オケのサポートも雰囲気たっぷりで、あり得ないくらいに素晴らしいモーツァルト!!!

 

おそらく、ヴァイオリンの技巧だけを取れば、普段ソロのソリストのみで活躍されているヴァイオリニストの方々の方がきっとあるんだと思いますが、私はホーネックさんの得も言えぬニュアンスに溢れたヴァイオリンにもうメロメロ…。

 

2020年にベートーベンの協奏曲を聴いた時と同様に、生涯最高のモーツァルトとなりました!繰り返しですが、もう絶品の一言でした!!!

 

(参考)2020.2.15 ライナー・ホーネック/紀尾井ホール室内管弦楽団のオール・ベートーベン・プロ

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12575651443.html

 

 

 

 

 

後半はいよいよお楽しみのシュトラウス・ファミリーの曲目ですが…、

 

 

これまた絶品すぎる演奏!もう何も言えません!!!

あまりの素晴らしさに自然と涙が溢れ出てくる、ただひたすら幸せを感じる演奏!!!

 

 

中でも、ワルツの2曲がめちゃめちゃ素晴らしかった!ワルツの愉しさや切なさ、「天体の音楽」ではスケール感や神秘性も大いに感じて、感動に次ぐ感動!ライナー・ホーネックさんの絶妙なリズム感とメリハリとニュアンス!それに見事なまでに応えるオケも最高の仕事でGJ!ヨーゼフ・シュトラウスのワルツの素晴らしさを存分に堪能できました!

 

 

特に、「天体の音楽」の素晴らしさたるや!この曲は2019年のウィーン・フィルの来日公演で、ブルックナー/交響曲第8番の後にアンコールで演奏された曲です。大曲のブルックナー8番の後にはアンコールをやらないのが通例のところ、ウィーン・フィルが敢えてこの曲をアンコールとして演奏したんです。

 

この曲がいかに特別で、ウィーン・フィルが大きな価値を置いているのかがよく分りますが、今回のホーネックさんと紀尾井ホール室内管弦楽団の絶品の演奏を2回聴いて、私にとっても特別な曲となりました。ワルツ王のヨハン・シュトラウス2世はもちろん素晴らしいですが、ヨーゼフ・シュトラウスも本当に素晴らしい!

 

 

(参考)ヨーゼフ・シュトラウス/ワルツ「天体の音楽」。神秘的な冒頭も素敵ですが、私の涙腺ポイントは、5:11~のファ~ラミ~ソラシ♭ミレッレッレ~♪。泣ける~。

https://www.youtube.com/watch?v=_PVdjGBeD3Y (8分)

※WIENERKLASSIK ORCHESTERの公式動画より

 

 

 

(写真)ちなみに。初日の26日(金)にワルツ「天体の音楽」を聴いて、天空で星が優雅に舞う光景を思い浮かべたところ、星から連想してついつい紀尾井ホール近くで名物の別の大きな丸い物体のことまでも思い浮かべてしまい…。

 

ということで、ホテルニューオータニのSATSUKIのスーパーモンブランを3日目の28日(日)の開演前にいただいてきました、笑。

 

(注:写真だとなかなか分りませんが、普通のモンブランの3倍くらいの大きさがあります。アンジェリーナの大きなモンブランと双璧。)

 

 

 

 

 

このライナー・ホーネックさんと紀尾井ホール室内管弦楽団の特別なニューイヤー・コンサートは、来年2025年1月17日(金)~19日(日)の3日間、紀尾井ホールで公演が予定されています。

 

元旦のウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートはもちろん唯一無二ですが、ウィーン現地で何度かライブを聴いた経験から言うと、正直それに次ぐのではないか?と思われるレベルとクオリティの素晴らしさ!ホーネックさんの魔法が効いた、ウィンナ・ワルツの愉悦を存分に堪能できる公演だと思います。

 

ウィンナ・ワルツやポルカのお好きな方はぜひ聴きに行かれてみてください!

 

 

 

 

 

 

 

(写真)終演後はお約束でオーストリア料理を堪能。まずは、ソーセージと冬野菜のグレストル チーズソース。ビールはザルツブルクのゲッサー。

 

(写真)シュピナートクレームズッペ(ほうれん草のクリームスープ)。寒い冬に温かいスープとパンを食べていると、ほっこりして幸せを感じますね。

 

(写真)七面鳥のコルドンブルー レッドカラント添え。ワインはグリューナー・フェルトリナー。オーストリアワインでお馴染みのグリューナー・フェルトリナーのほのかに甘酸っぱい口当たりが、モーツァルトやウィンナ・ワルツとよく合って好きです。

 

(写真)モーツァルトトルテ。モーツァルトで始まって、モーツァルトで締め。音楽とご飯&お酒を存分に楽しめた一日でした!