東響のモーツァルト・マチネでウキウキになった後、ダブルヘッダーで紀尾井ホール室内管弦楽団の午後のコンサートを聴きに行きました。これまた楽しみなオール・ベートーベン・プロです!

 

 

紀尾井ホール室内管弦楽団第124回定期演奏会

(紀尾井ホール)

 

指揮:阪 哲朗

ピアノ:石井 楓子

 

ベートーベン/序曲《コリオラン》ハ短調

ベートーベン/ピアノ協奏曲第3番ハ短調

ベートーベン/交響曲第1番ハ長調

 

 

 

まずはコリオラン序曲。阪哲朗さんの指揮は、速い導入から入って、グイグイ進めて行きます。悲壮感がたっぷりの、とても聴き応えのある演奏が素晴らしい!この曲の温かい第2主題にはいつも心踊りますね~。

 

(参考)ベートーベン/序曲「コリオラン」。緊張感に溢れる音楽が本当に素晴らしい。その中に差し込む慰めのような希望のような第2主題は1:40~や4:53~。ベートーベンの交響曲がお好きな方で、コリオランをまだ聴かれたことのない方はぜひ!

https://www.youtube.com/watch?v=MXD501__JCI (9分)

※hr-Sinfonieorchesterの公式動画より、フィリップ・ヘルヴェッヘさんの指揮

 

 

 

続いてピアノ協奏曲第3番。第1楽章の第2主題を吹く木管が紀尾井ホールに豊かに鳴り響きます!室内楽団である紀尾井ホール室内管弦楽団を聴く愉悦。特にクラリネットに痺れました。

 

石井楓子さんのピアノは、エレガントというよりは表情豊かでアグレッシブなピアノ、という印象。特に第2楽章が良かったと思いました。1番やブラームスのコンチェルト辺りで聴いてみたいです。

 

 

 

後半は交響曲第1番。今年は1番を聴くのは2回目ですが、モーツァルトとの繋がり(第1&2楽章の主題)だったり、ベートーベンの創意工夫(冒頭の和音や第4楽章冒頭の展開)だったり、後の7番にも繋がるリズム主体の音楽(第3楽章)だったり、非常に楽しく聴きました。

 

阪哲朗さんと紀尾井室内管弦楽団はベートーベンの魅力を120%伝える、活き活きとした素晴らしい演奏!特に第4楽章はキレキレのリズム、かつ力強い演奏で大いに魅了されました。冒頭の音階の積み重ねを、毎回ニュアンスのパターンを変えて大げさにやった後、何事もないように素っ気なく主題を始めたシーンには、笑いを堪えるのが大変でした(笑)。

 

第4楽章はそんなユーモアにも富んだ素敵な演奏でしたが、よくよく聴くと、ほとんど「パパゲーノの大冒険」という副題を付けたくなるくらいの楽しさ!ベートーベンの9つの交響曲の中で、これまで一番馴染みが薄いと思っていた1番でしたが、かなりの手応えを感じることのできた素晴らしい演奏でした!

 

 

 

ところで、紀尾井ホールは今年が開館25周年。その記念となるライナー・ホーネックさんと紀尾井ホール室内管弦楽団によるベートーベン/交響曲第7番のCDが、本日11月25日に販売開始となりました!今年2月に演奏されたウィーンの香りに溢れた名演のライブ。あの感動を再び!ぜひ購入したいと思います!

 

 

(写真)ライナー・ホーネック/紀尾井ホール室内管弦楽団のベートーベン7番のCDをPRするチラシ。会場で配られていました。今月の来日公演が最高だったウィーン・フィル。そのウィーン・フィルのコンマスであるホーネックさんが首席指揮者を務める紀尾井ホール室内管弦楽団の、最上の成果だと思います。

 

(参考)2020.2.15 ライナー・ホーネック/紀尾井ホール室内管弦楽団のオール・ベートーベン・プロ

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12575651443.html

 

 

 

この日はモーツァルト→ハイドン→モーツァルト→(スーパーモンブラン笑)→ベートーベン→ベートーベン→ベートーベンという最高の展開!ウィーン・フィルの来日公演が終わって名残惜しい気持ちもありますが、ウィーンの作曲家たちは今日も大活躍です。

 

 

 

(写真)そしてウィーンの作曲家を楽しんだ一日の締めは、お約束のこれ!(笑) 今年はモーツァルト・トルテをいくつ食べたのか、数えきれません。ピスタチオとチョコのハーモニーが本当に美味しいんですよね~。今日はコンサート2つにケーキも2つ。泳ぎも2kmとしっかりできたし、最高に充実かつリラックスできた休日でした。