調布国際音楽祭にて、鈴木優人さんとバッハ・コレギウム・ジャパンによるモーツァルト/後宮からの誘拐を観に行きました。

 

 

調布国際音楽祭2019

午後のオペラ《後宮からの誘拐》

(調布市文化会館たづくり くすのきホール)

 

モーツァルト/後宮からの誘拐

(演奏会形式)

 

指揮:鈴木 優人

演出:田尾下 哲

 

セリム:鈴木 優人

コンスタンツェ:森谷 真理

ベルモンテ:櫻田 亮

ブロンデ:澤江 衣里

ペドリッロ:谷口 洋介

オスミン:ドミニク・ヴェルナー

 

合唱・管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン

 

 

 

(写真)ホールの外にあった調布国際音楽祭を紹介するコーナー

 

 

 

昨日は阪哲朗さんと山響、そして森麻季さんと大西宇宙さんによる素晴らしいモーツァルトを聴きましたが、連日でモーツァルトを聴ける幸せ!

 

そして鈴木優人さんとバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)は、昨年も調布国際音楽祭で素晴らしいモーツァルト、バスティアンとバスティエンヌ&劇場支配人の公演を観ました。鈴木優人さんの迷演?(笑)も含め、とても楽しみです。

 

(参考)2018.7.1 モーツァルト/バスティアンとバスティエンヌ&劇場支配人(BCJ)

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12388016630.html

 

 

 

第1幕。序曲からいつもの独特な古楽の音色、キレキレのBCJの演奏に魅了されます。そして今日はトルコ風の鳴り物が入って楽しい!冒頭の3分を聴いて、「ああ、この素晴らしい演奏を2時間楽しめるんだ!」という喜びが沸々と湧いてきます。

 

BCJの公演の常連、櫻田亮さんのベルモンテと、ドミニク・ヴェルナーさんのオスミンの2重唱も楽しい。セリムは鈴木優人さんが王冠を被って演技。「はるばる西調布から来た。」「何?そんなに遠くから?」調布をネタにしたジョークも楽しい!(笑)

 

 

第2幕。冒頭の澤江衣里さんのブロンデのモーツァルトの喜びを感じる歌が素敵!ブロンデのセリフには「女心を掴むには優しさと愛嬌。上から目線でガミガミ言っても、愛と誠は得られない」が。そういう人に心当たりがあるので、大いに受けました!笑

 

ブロンデのオスミンとの寸劇や歌は、このモーツァルトに合っていて、とてもいい感じ。深大寺ビールをネタにしたペドリッロとオスミンのやりとりも楽しい。バッカスを讃える歌は鳴り物の入ったモーツァルトの音楽がまたいい!最後の4重唱にも魅了されました。

 

 

第3幕。櫻田亮さんのベルモンテのアリアはモーツァルトの音楽に馴染んで素敵な歌。逃げようとした4人を捕まえて縛り首だと喜ぶオスミンの歌は、ドミニク・ヴェルナーさんの低音いっぱいの歌、魅せました。澤江衣里さんの「コンスタンツェさま~(泣)」の頼りなさそうな声色がまたいい!この方オペレッタも抜群に上手そう。

 

最後は鈴木優人さんのセリムが、みな無罪放免、祖国に帰っていい、の寛大な計らい!そこで4人がリレーで歌う歌が清々しく、感謝の念に溢れて素晴らしい!よくフィガロの結婚の第4幕最後の伯爵の許しを乞う音楽が白眉という意見がありますが、後宮からの誘拐のここの音楽も久しぶりに聴いて大いに魅了されました。

 

ラストは再び鳴り物が入ってセリムを讃える音楽!このシーンは映画「アマデウス」でも嬉々として指揮をするモーツァルトとともに有名なシーン。BCJの合唱のみなさんも加わり、祝祭感に溢れたラスト。大いに魅了されました!

 

 

 

いや~、やはりBCJはバッハだけでなく、モーツァルトも圧倒的に素晴らしい!こんなに見事なモーツァルト、なかなか聴けるものではありません。歌手のみなさんもさすがの歌。

 

演奏会形式ですが、達者な演技も入って、ほとんどセミ・ステージ、あたかもオペラの公演を観たような充実感。久しぶりに観た後宮からの誘拐、大いに楽しめました!