(NY旅行記の続き) 2019年、新年最初のコンサートはパーヴォ・ヤルヴィさんがニューヨーク・フィルに客演するコンサート。ゴーティエ・カプソンさんのチェロも大変楽しみです!

 

 

New York Philharmonic

David Geffen Hall

 

Conductor: Paavo Järvi

Cello: Gautier Capuçon

 

DvořákCello Concerto in B minor

SibeliusLemminkäinen and the Maidens of the Island

RavelDaphnis et Chloé, Suite No. 2

 

 

 

(写真)ニューヨーク・フィルの本拠地デヴィッド・ゲフィン・ホール(旧エイブリー・フィッシャー・ホール)

 

 

 

前半はドヴォルザーク/チェロ協奏曲。私、この曲には何と言うか未来を感じるんですよね。晴れ晴れしい新年の1曲目に聴くには打ってつけの曲。しかも、この曲はニューヨークで作曲された曲です!
 

第1楽章。冒頭からたっぷり抑揚を付けた指揮。第2主題のホルンは非常にゆっくりで、あれ!?新世界の第2楽章だったっけ?と途中で勘違いしたくらい(笑)。

 

ゴーティエ・カプソンさんもたっぷりなチェロ。第2主題はとろけますね。後半盛り上がった後の第2主題のワクワク感、未来感!素晴らしい第1楽章!

 

第2楽章は弱音を駆使した、これまた雰囲気十分の演奏。第3楽章は冒頭のチェロの気高い響き!旋律に入る時の装飾音や弱音で魅了。第2主題は優しく切なく奏でていました。

 

そして大好きな第3主題。何という清々しさと晴れやかさ!新年にこれを聴ける喜び!ヴァイオリンに引き継ぐ前のクラリネットとのごく弱音の掛け合いも素晴らしい!最後はかなりたっぷり溜めた後、急加速して逃げ切りました。

 

 

新年一発目からいきなり名演きた~!そして新年にパーヴォさんとカプソンさんとニューヨーク・ファルのドヴォルザーク/チェロ協奏曲を聴ける喜び!新年の清々しい雰囲気、めちゃめちゃ盛り上がりました!


 

休憩時間にお隣の人の良さそうなマダムと意見交換。何とパーヴォさんのことはご存じないとのこと(笑)。私はレナード・バーンスタインを大変尊敬しているので、ニューヨーク・フィルを聴きに来るのは、それだけでイベントになること。パーヴォさんもレニーのことを尊敬されているので、ますます貴重な機会であること、などをお話しました。

 

正直、東京のお客さんの方が曲やアーティストのことについては詳しいのかも知れません。しかし、あまり詳しくなくても、話をしてみて、このコンサートのことを伸び伸びと心の底から楽しまれている様子が伝わってきます。このマダムは間違っても終演後にブログで金管の人たちに難癖つけたりはしないでしょう。どちらの方が音楽を楽しんでいるか?豊かな人生なのか?私には一目瞭然だ。

 

 

後半はシベリウスから。大大大好きな「レンミンケイネンと乙女たち」です。この曲は昨年5月にパーヴォさんとN響の名演を聴いたばかり。1日目が素晴らしかったので、即決で2日目も聴きに行った、スーパーロマンティックな演奏でした。今日はどうでしょうか?

 

(参考)2018.5.12&13 パーヴォ・ヤルヴィ/N響のシベリウス/交響詩「4つの伝説」

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12375711489.html

 

 

冒頭からゆっくり目、N響の時と同じ雰囲気の演奏です。じっくりと高まっていく、非常にロマンティックな演奏。チェロがかなり利いているところもN響と同じ。

 

大いに魅了されながら、途中はN響との違いを意識して聴きましたが、ニューヨーク・フィルはゆっくりだったN響よりもさらにテンポが遅く、金管が大いに咆吼するなど、スケール感の半端ない演奏!めちゃめちゃ惹き付けられました!

 

一方で、パーヴォさんの意図を十分に汲み取って、ニュアンスを沢山込めて、めくるめく音楽を展開していたのはN響の方。フルートの浮遊感、シベリウスの魔法の和声の構築、弦の強調などなど、やはり首席指揮者との長年のコラボレーションは大きいものがあるように思いました。

 

いずれにしても、どちらも素晴らしい演奏。今日も涙涙、もうハンカチぐしゃぐしゃでした…。

 

 

最後のラヴェル/ダフニスとクロエ第2組曲は精緻で見事な演奏。私は本拠地でのニューヨーク・フィルは、2005年にロリン・マゼールさんとのシベリウス5番を聴いたことがありますが、その時に緩さを感じたニューヨーク・フィルとは全然違いました。

 

この曲も奇しくも一昨年6月にパーヴォさんとN響との演奏を聴きましたが、ニューヨーク・フィルはトゥッティで各楽器が大いに主張する一方、N響は全体に溶け込んで見事なハーモニーを奏でていた、ということです。どちらの演奏にもそれぞれの良さや味わいがあると思いました。

 

私は東京のオケについて、かつてのように欧米のオケとの差はなく、実力はかなり拮抗してきていると思います。そして、欧米のオケに良い点があったら取り入れるのも一つの選択肢ですが、いたずらに欧米のオケの真似をするのではなく、東京のそれぞれのオケの個性や特徴を大切にしながら、さらなる進化を目指していってほしいと、一人のファンとして思います。

 

この点は、この3月に山崎蒸溜所に行って、いまや世界に冠たるウイスキーとなったジャパニーズ・ウイスキー山崎、その理念に大いに共感したことでもあります。

 

(参考)2019.3.10 サントリー山崎蒸溜所観光

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12446324812.html

 

 

パーヴォさんが同じ曲を振る、ということで、ニューヨーク・フィルとN響の個性の違いをも体感しながら、音楽と演奏を十分に堪能できた素晴らしいコンサートでした!新年早々から名演に出逢え、2019年最高のスタートが切れました!

 

 

さて、コンサートを大いに楽しみつつ、ニューヨーク・フィルの本拠地、ということで、レニー関連の展示を見学しました。レニーがニューヨーク・フィルとテレビ放映を始めた紹介のパネル、レニーとニューヨーク・フィルのアイヴズ/交響曲第2番のレコードのジャケットなどとともに、レニーと3人の指揮者の指揮ぶりの比較の写真がありました。あと3人とは誰だか分かりますか?

 

それはアルトゥーロ・トスカニーニ、ブルーノ・ワルター、そしてロリン・マゼールです。一見してハッキリ分ったのは、レニーの振りが大きくて非常に情熱的だったこと!(笑) 2018年を少しはみ出しましたが、大いに盛り上がりまくった私のレナード・バーンスタイン生誕100周年のイベントはこのコンサートにて終了しました。最後、レニーを尊敬するパーヴォさんの指揮でニューヨーク・フィルを聴くことができ、感無量でした!

 

(なお、NY旅行記は残り2記事です。最後はこれまた凄いことになりました!乞うご期待!)