映画「薔薇の名前」を観て大感激したので、その翌日に早速、撮影の行なわれたエーベルバッハ修道院に飛んで行きました!って、そんな訳ないですよね(笑)。実はこの夏の旅行でエーベルバッハ修道院を旅程に組んでいたので、前回はその予習だったのです。


 

(参考)2017.8.10 映画/薔薇の名前(ジャン=ジャック・アノー監督/ショーン・コネリー主演)

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12300437873.html

 

(写真)映画「薔薇の名前」の撮影が行われた部屋

 

※私はコンサートやオペラ、美術展、教会の建物の中では写真を撮らないことをマイルールにしています。そもそも禁止されていたり(特にコンサートやオペラ)、マナー違反であったり、周りの方の迷惑になると思うからです。ただ、この部屋は撮影可で、朝一で行ったためか他の観光客が全くいなかったので、今回の旅全体でここだけOKとしました。

 

 

今回の旅行、フライトはフランクフルトから入り、空港から列車で約1時間のライン川河畔のエルトヴィレというまちに行きました。まずはそこからバスで20分ほどのエーベルバッハ修道院を目指します。

 

エーベルバッハ修道院は1136年創立の旧シトー派の修道院。ロマネスクと初期ゴシック様式で、中世の趣きを色濃く残す建物です。内部は、回廊、礼拝堂、瞑想堂、修道僧の寝室、ワイン搾取の間、ワイン樽を置いたケラーなどからなります。自然や静寂に包まれ、とても雰囲気のある修道院です。

 

(写真)エーベルバッハ修道院

 

(写真)雰囲気あり過ぎる中庭

 

(写真)二重窓、カルタワインのシンボルマーク

 

 

そして何と言っても、映画「薔薇の名前」の撮影が行われた部屋。実際にその部屋に行くと、薔薇の名前が撮影されたことを紹介するのぼりや映像がありました。映画の感動が蘇ります。


(写真)映画「薔薇の名前」ののぼり。ウィリアムかっこいい!(中央)アドソはやっぱりあの感動的なシーンですね。(右下)

 

実際の部屋は冒頭の写真の通り。映画で印象的だった、ずらっと並んだ机(本を読むためのもの)や分厚く色彩豊かな本こそないですが、部屋の間尺や装飾から映画の世界を想像できます。ここで、修道士ウィリアムと見習い修道士アドソが謎を解くために調査をしたり、ウィリアムと長老ホルへの笑いに関する問答が行なわれたり、映画の様々な場面を思い浮かべると感慨深いです。

 

 


(写真)秘密の迷宮の図書館への扉

 

そして、秘密の迷宮の図書館への扉!この奥に人類の叡智が記された数々の名著が眠っていたことを思い出すと、大いなる感動を覚えました。


 

この修道院は清貧を尊び、彫刻や美術による教示を禁じたシトー派ということもあり、建物の雰囲気は十分あるものの、宗教美術などの見どころはどうしても限られます。観光に行かれる方はぜひ映画をご覧になられてから行くことを強くお勧めします。私も帰ってからもう一度映画を観て反芻しつつ、ウンベルト・エーコの原作も読んでみようと思っています。


 


(写真)ヴィノテーク

 

(写真)敷地内のぶどう畑

 

そして、ここエーベルバッハ修道院はワインの生産でも有名です。修道院の見学が終わった後、ヴィノテークに寄りました。沢山のワインが並んでいて正に壮観です!試飲も1杯0.5Euroとお得。


 

45種類と沢山種類があるので、どれを試飲しようか迷いましたが、2016年にベスト・リースリングの賞を取ったという、シュタインベルクという単一畑のリースリングのシュペトレーゼとカビネットを比較試飲してみました。カビネットを選んだ時点でサービスの方から「とても甘いよ~」と言われました。日本の感覚だとカビネットはドライなのに???と思いましたが、実際に試飲するとカビネットはほとんどシュペトレーゼ、シュペトレーゼはほとんどアウスレーゼのように感じられる甘さ、どちらも素晴らしい造りで非常に美味しいワインです!やはり造っている場所で飲むワインには格別なものがありますね。


(写真)シュタインベルガー・リースリング・シュペトレーゼ2015(左)とカビネット2015


今回は時間が合わなかったので修道院のガイドツアーには参加できませんでしたが、ガイドツアーに参加すると、歴史的なワインの樽など見学できると思います。

 

ところで、修道院の中心である礼拝堂(バジリカ)の話が出て来ませんが?これは少し後の記事で出て来ます。続編をお楽しみに!

 

 

 

さて、旅行記はこの後もゆるゆると(笑)続いて行きます。この後、どこを周ったのか?それは毎回の記事を見てのお楽しみとさせていただればと思います。今回の旅はとても運が良く、観劇も観光もお酒も大いなる感動の連続、最後はこの上のない超感動のラストを迎えます。乞うご期待!

 

 

(写真)修道院の庭に咲いていたバラ