サンフランシスコ
またサンフランシスコに来ている。今回はSausalitoというGolden gate bridgeの反対側の半島に泊まっている。対岸にはサンフランシスコのFinancial Districtが見えて、夜景が綺麗だ。フライトを終えてホテルに着いたのが4時くらいだったので、夕方周辺を走ってきた。Golden gate bridgeが見える丘まで走って夕陽を見た。相変わらず美しいGoldden hourだった。ロンドンで見た夕陽よりも、既にサンフランシスコで見た夕陽の方が多いかもしれない。サンフランシスコはロンドンほど大きな都市ではないが、なんといっても剝き出しの自然がそこにあることが特徴のように思う。西側のSunsetには太平洋を見渡すビーチがあり、Golden gate parkには多くの植物があり、それらの自然はロンドンや東京のそれと比べてずっと荒々しく、足を踏み外せば断崖絶壁から落下するようなエリアがたくさんある。あるいは、East Bayまで足を延ばせば何もない山岳地帯で脱水症状になるなんてこともある。手に届くところにある雄大な自然が、いつでも自分の小ささや自分自身に対する挑戦を教えてくれる。サンフランシスコやベイエリアという場所がテクノロジーやイノベーションの中心になっている理屈も、分かるような気がする。圧倒的な自然が、常に自分に向けてこれが全力なのか、これが限界なのかと問いかけてくる。その度に自己は成長する。そうして偉大なファウンダーやアントレプレナーが生まれてくる。欧州における中小規模のスタートアップを形成して何かを成し遂げた気になっているファウンダーとはかなり違った精神性だと思う。そして、美しい夕陽に心を洗われて、また明日から全力を尽くす。その熱量に同調する優秀な人材が世界中から集まってくる。シリコンバレー神話が陥落し、テクノロジーの中枢は分散されるかと思われた時期もあったが、今は欧州や日本が米国ベイエリアに勝てないのは、構造的な問題なのだと思うようになった。