3/17 定例愛知県議会警察委員会

(2020年度当初予算案のほか、”ヤードにおける盗難自動車の解体の防止に関する条例”改正案を審議し、すべての議案を可決・承認しました。

新年度予算において主なものは、警察官13,554名および一般職員958名の給与並びに装備費、45警察署+383交番+152駐在所+1運転免許試験場+白黒パトロールカー820台+白バイ270台+船舶7隻+ヘリコプター4機+直轄警察犬10頭などの管理運営費、蒲郡+西尾+豊川+津島+岡崎の5警察署の建替えおよび移転建築整備費、9交番+1駐在所の建築費、信号機新設19か所+系統化29か所+改良1,101か所+音響信号40か所+信号灯器4,795本+道路標識10,244本+道路標示3,013キロ+交通管制機器97か所などの整備費、並びに犯罪捜査活動費+留置管理費+鑑識活動費+地域活動費+交通指導取締費+交通安全教育費などの各事業費であり、総額にして156,752,000千円を可決・承認しました。

 

一般質問において私からは、「サイバー空間をめぐる脅威(コンピューター技術及び電気通信技術を悪用した犯罪、いわゆるサイバー犯罪)」の情勢について取り上げ、質疑しました。

警察庁が発表した昨年(令和元年)の犯罪情勢統計によれば、サイバー犯罪の摘発件数は平成24年から増加傾向にあり、全国で令和元年は9,519件で前年比5.3%増、過去5年間で17.6%増加しています。

サイバー犯罪のうち、インターネットバンキングに係る不正送金事犯の被害額は、全国で令和元年は前年比で約5.5倍に増加して25億2,100万円であり、とりわけて不正送金被害については、昨年9月に441件、被害額4億円超と急増し、10月は397件、5億円超、11月はさらに増えて573件、12億円超となって月間としての件数、被害額とも過去最悪となり、結果として昨年全体の被害件数は1,872件となり、過去最多だった平成26年の1,876件に迫る水準となっています。

インターネットバンキングに係る不正送金事犯の被害に遭った個人口座1,852件のうち、56%は送金手続きなどのたびに発行される「ワンタイムパスワード」を使った2要素認証を突破されています。その割合は昨年18年より上昇しており、銀行を語るショートメッセージサービス(SMS)などで利用者を偽のフィッシングサイトに誘導し、本人確認用の「ワンタイムパスワード」などを入力させる手口が横行していることが被害急増の要因であることを示しています。

さらに、令和元年9月に警察庁が実施したアンケート調査(これは全国の15歳以上の男女1万人を対象に、年代別・性別・都道府県別の回答者数の割合が平成27年国勢調査の結果に準じたものとなるようインターネットを通じて実施したもの)によれば、

過去1年間にサイバー犯罪の被害に遭うおそれのある経験をしたと回答した人の割合は28.9%であり、過去1年間にサイバー犯罪の被害に遭ったと回答した人の割合は13.7%であったとしており、相当の割合で被害が発生していることが実感できる数字となっています。

県警に対し、最新の手口などの犯罪実態を県民に向けて絶え間なく情報提供し、注意喚起を促す広報宣伝活動、ならびに高齢世帯におけるインターネット利活用が更に拡大することを見据えた対策の強化と併せて、サイバー空間の安全性を維持するため、サイバー犯罪の検挙に向けた関係機関との更なる連携や、専門性の高い人材の育成・登用など、積極的な対応を要望しました。

 

また、今春で県警察を退職される山内総務部長(警視長)、大江地域部長(警視正)に対して私から謝意をお伝えしました。委員会審議の対応をはじめ、地域の要望への対応など広範にわたる警察業務にご尽力いただきました。

また、多くの警察官、職員の皆さんも退職されます。それぞれの現場での長きにわたるご功績に対して心から感謝申し上げます。県民の生命、身体および財産の保護、犯罪の予防、公安の維持並びに他の法令の執行等の職権職務を忠実に遂行するにあたっては、何ものにも囚われず、何ものをも恐れず、何ものをも憎まず、良心のみに従って、公正に、全力を挙げて専念してこられました。無事に職務を全うして今日を迎えられたことを誇りとして、これからの人生も多分にご活躍いただきたいと思います)

 

 

 

登退庁表示

 

3/20~22 週末の予定行事はおおよそ中止となりました。

 

 

#定例愛知県議会
#愛知県警国際捜査課
#愛知県警サイバー犯罪対策課
https://www.pref.aichi.jp/police/anzen/cyber/
#フィッシングサイト
#ワンタイムパスワード