愛知県は名古屋―豊田市間の鉄道の便を良くするため、

名古屋鉄道で特急運行ができるよう支援する。

三河線の特急列車の追い越しなどに必要な

路線の複線化に公費の投入を検討する。

地方自治体が大手鉄道会社の複線化に

公費を投じて支援するのは珍しいという。


リニア中央新幹線開業をにらみ、

名古屋市とトヨタ自動車が本社をおく豊田市との

アクセスを改善し、人の流れの円滑化をはかる。

県は有識者や鉄道事業者でつくる検討会議を開き、

名古屋―豊田を40分圏内で結ぶため施策を検討してきた。

名鉄名古屋本線と三河線を使う「三河線ルート」、

JR中央線と愛知環状鉄道の「愛環ルート」、

名古屋市営地下鉄と名鉄豊田線の「豊田線ルート」の

3経路をあげ、所要時間の短縮を探ってきた。

...

24日の会合では三河線ルートで改善策に取り組む

方針を決めた。同経路は所要時間が最も短く

特急運行ができれば、さらなる時間短縮も期待できる。

時間の最もかかる愛環ルートや、

地下鉄のため通過駅を設けにくい豊田線ルートに比べて

「現実的」と判断した。


公費投入を検討する方針を示し、

県が主導する姿勢を打ち出したのも特徴だ。

踏切を減らす連続立体交差は公費を投じることが

多いのに対し、鉄道会社の事業に寄与する複線化に

投入するのは珍しい。


県では「複線化しても需要が2、3倍とはならないだろう。

名鉄に単独で投資負担を求めるのは困難」(県幹部)と判断。

名駅再開発を控えた名鉄は

三河線への投資負担をできる限り抑えたい考えで、

公費投入も視野に入れる。

整備方針を来年度以降検討する。


※2027年のリニア中央新幹線開通に伴って

(東京)品川~名古屋が40分となり、

大きな時間短縮が図られます。

このリニアインパクト(時間短縮がもたらす経済効果)を

取り込む方策を知立市も真剣に考えなければなりません。

時を同じくして、

愛知県が進める名鉄知立駅高架事業は2023年に完成し、

名鉄三河線豊田方の複線化(および特急運行)も

県が具体的な検討方針を決めました。

この高架事業の推進ならびに、三河線複線化の実現と、

リニア開通経済効果の取り込みが私の3期目の仕事になるため、

引き続き気を引き締めて最善の努力を尽くしてまいります。