“音楽は死んだ”のか?
初めてfranc’sに来られたお客さまに、
「うちは元々CD屋なんですよ」とお話しすると、
大抵の方は驚かれ、「それでこんなにCDが置いてあるんですね」という返答が返ってきます。
「正直もうCDは売れないですからねー。買わないでしょ?」と聞くと、
「そういえば当分CDを買った事ないなぁ」とか、
「そもそも今までCDを買った経験がない」という若い方もおられます。
今はスマホなどから手軽に音源を手に入れる事が出来ますからね。
なんとか店を継続するために11年前、現在のスタイルにリニューアルし、
CDの在庫を最少限に絞りこんで、その分ウェアと雑貨を強化してスタートした新franc’s。
現在のスタイルにリニューアルした当時、お客さまの反応は散々たるもので、
「ガッカリしました」とか、「雑貨屋になっとる」と露骨に嫌な表情をする方も多かったです。
まあ、CD屋のリニューアルでCDの在庫が激減しているのだから、その反応も仕方がないところです。
あれから11年の月日が流れ、2017年の内外装全面リニューアルを挟んで、
ようやくこのスタイルが落ち着いてきたような気がしています。
周辺のCD売場を見たら、あまりfranc’sとCDの在庫数が変わらなくなってしまいましたし…)
CDの売上がゼロになって消滅してしまうんじゃないか?と感じる時期もありましたが、
現在の状況は、その最悪の想定よりはまだしぶとくCDが生き残っているという感じですかね。
でもCDが全く売れなくて、CDの売上がゼロの日も結構あり、
あの時決断していなければ、franc’sという店は無くなっていたのは間違いありません。
20年以上前の話だけど、
新譜の入荷日になると、先を争ってCDを買いに来てた人達は一体どこに行ったんだろう…
閑話休題
土曜 朝の報道番組の中で、ライブハウスからコロナ感染が広がったというニュースの中で、
ヘラヘラ笑いながらキャスターの口からこんな言葉が飛び出してきたらしい。
「40代、50代、60代の人が全国から集まるコンサートって一体なんだろうと思う」と。
あたかも人の趣味嗜好を嘲笑うかのように。
幸か不幸か、僕はちょうどその時その番組を観ていなくて、
後にSNSで炎上しているのを見かけて知ったんだけど、
このキャスターにおける音楽の存在価値(重要度)ってこんなものなんだろうなぁ。
(時にはこの番組を観ているんですよ。しかしSNSって怖い…すぐ炎上するもんなぁ)
色んな人と話をしていて、「音楽には興味がないのよ」という言葉を最近はよく耳にするし、
本当に音楽はごく一部 少数の人たちの嗜好品になってしまうのかなぁ…
最近、franc’sでよく流れているアルバムはジェイムス・テイラーの「American Standard」
彼が幼少の頃から親しんできた名曲たちを美しくシンプルに演奏し、歌ったアルバムです。
こんな素晴らしいアルバムがある限り 音楽にはまだまだ力が潜んでいると思えるんだけど。
それを信じて、これからも頑張っていきましょうか。
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