1091.一月はイヌるノ巻 | フランス絵巻き

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南仏コートダジュール・画家よんじょう

日本は雪が降ってンのね。
夏の間『日本は、もはや亜熱帯だ!』と国民が嘆いておられたけど、冬は雪がチャント降ってるンやん。

先日、厳寒のロシア大陸(森の中)を犬ゾリで横断してる仏人探検家を見て、『へぇー』と思ったことがあるんですよ。
ソレは、『犬が飲む水は雪で作る』って事。

当たり前じゃん!って思ったアナタ、それは、アナタが脳で読んでるせいよ。頭がよすぎるのよ、あんた。
シベリアの森林では、雪を放っておいても水にはならない(雪が溶けない)んで、まず、雪を鍋に入れ、釜にかけ、”雪を炊いて”、水にするのだよ。
お湯を沸かすために雪を炊くのではなくて、水を作るために雪を沸かすのよ。
へぇー!ってならない?・・・あなた、オトナやね。
ちなみに、釜の火は、外に生えてるカバノキ(樺)の表皮をモギ取って来て、焚きつけていたわ。セキユ系が無くても一瞬で火がついとったよ。

犬ゾリは、複数(6頭以上)のハスキー犬が一緒に走りますが、犬の性格をみて、担当部署を決めるらしいョ。
たとえば、先頭で走る2匹、中央担当の2匹、最後尾担当の2匹では、それぞれ性格が違いますねんな。

その仏人探検家(映画監督でもある)は、長年、たくさんの犬と共同生活をしてるんで、生後3ケ月の犬をみれば、犬の適正が分る、そして、エラーがない。
お犬も、生まれながらの気性がありますもんね。
勿論、環境や躾で変化はするけど、もってうまれた個性(犬性)ってのが必ずあります。
別に、先頭で走る犬が偉いわけでも、末尾の犬が賢いわけでも、中央の犬がボンクラなわけでもなく、各自の性格にあった部署に配置しさえすれば、各自の得意分野をそのまま開花できるもんね。本人(本犬)にとっても、チームの効率の面でもハピネスよね。

昔、私がいた職場は、そういう事が下手だつた・・。
PS/ウチの故犬は、在ベルギー時代、雪をそのままムシャムシャ食べとった。ノドの渇きを癒す為というより、単にハシャイデるねん。