699.本のオハナシの巻 | フランス絵巻き

フランス絵巻き

南仏コートダジュール・画家よんじょう

フランス絵巻き 日本にいる頃は、本をタンと読んでたんですけど、欧州へ住んでからは、帰国の際に何冊か抱えて帰るとか、たまに古本サイトで控えめに注文して、実家から送ってもらう程度ですねン。それでも知らんうちにケッコーな量になりますねぇ。古い本を久々に読んでみると、感動した箇所も綺麗さっぱり忘れてるんで、『新しい本を買う必要はないな』と、経済的な脳みそに感謝してますねん。
ただ、タチ悪いんは、古本屋に売りさばいた本をマタ欲しくなって、買っちゃうんだわさ。不経済な脳みそでもある。
本に良い事が書いてあると早速、感化されて、それが自分の考えの如くになる事がよくありますよね。本を読まない時期は、その魔術から完全に開放されて小気味よかったりもするんですけど、やっぱり、自分の考えは浅はかですから、その偏りを(本に)破ってもらうのは必要であります。
だけど、ハウツーものは読みませんノエ。『こうすれば++になれる』的な話は、パっと読んでパっとわかったような気になりますけど、読み終えた時点でパっと忘れますからね。
本でも情報でも、新しい事を知ると、その都度、納得するんですけど、次々に情報が入りすぎると、結局、何も定着しない(何も残ってない)事も多いワネ。
情報量が多いと、自分自身が深く熟成するヒマがなくなるねんわ、きっと。
ある知人(30代)は、本ばかり読んで、セミナーで勉強ばかりして、脳みそは常に更新を続けてる(立派)なんですけど、フシギな事に、その人の話は、『よく勉強してるねぇ。理屈臭いねぇ』という事以外、何も(私の)脳に届かんのですよ。私がアホやいうのも原因ですけど、その人自身(人間性)がどこにも見えないせいでしょうネ。聞き手がシンドクなるんですわ。
弱い自分とか、どーしょーもない自分みたいなんがあって人間味に彩が出ますけど、ハウツー実践一直線みたいな話は、息がつまりますナア。
勉強ばっかりしてるから、すべてがわかった気になってくるんでしょうけど、勉強ばっかりやってるから何んにもわかってないのもあるわ。
脳みそをスキマもなくツメツメにすると、息もツメツメになるやんか。ちょっくら道草を食ってみたりするといいわネ。
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