433.本性の味わいノ巻 | フランス絵巻き

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南仏コートダジュール・画家よんじょう

フランス絵巻き 家族でも恋人でも友人でも、自分の好きな人と一緒にいる時は、自分の欠点が出ずに済むので(注:出すまいと思って出さへんのじゃなくて、腹の立つシーンが生じないので)、努力しなくても平穏でいられるけど、嫌いな人間や気の合わない人間が家族や身近にいると、イライラして、自分の欠点が丸出しになったりシマスよね。でも、これをイケナイ事だとすると味気ないわね。欠点こそ、その人らしさで、その人の性格(本性)の半分やったりもするやんかぁ、これを出さずして一生を終えるのは、通天閣を見ずに大阪城を語るに等しい。

私の友人に、気ィ遣いぃの人がいるのだけど、彼女は、長年お父上が大嫌いで、父様の前では、憎悪のあまり、普段の彼女からは考えられないようなキツい言葉を吐いたり、果てしなく冷酷な態度を取り続けていた。でも、それは、ほかの人の前では出さずに済んでる彼女の本性の1つに過ぎへんノヨネ。一旦、誰かを憎むとそこまで残酷になる自分自身の事を考える機会に恵まれてるのョ。フランス絵巻き 現在は、長年の憎悪劇にピリオドを打って父娘関係に平和が訪れたのだけど、父上の何がそこまで嫌いだったのか、理由をご自身なりに分析したら、結局、その嫌いな部分はそのまんま自分に当て嵌まっていたり、自分の毎日が空虚だったせいと気づいたそうよ。お父上の性格は何1つ変わらんのに、本人の気持ち次第でガラっと関係が改善しちゃつたのよ。まぁ何にしても、自分の感情をオカマイなく爆発できていたのは、『家族=遠慮がない』というアリガタイ環境ならでは。親戚のオッチャンやったら、いくら嫌いでもそんな態度はでけへんやん。家族に油断して甘えてたという事でもあるけど、イライラを爆発できるのは健全な環境ヨ。一緒に暮らしていても、遠慮がある相手や、自分より弱い相手には爆発でけへんからねぇ。