323.ひでぇ女の巻 | フランス絵巻き

フランス絵巻き

南仏コートダジュール・画家よんじょう

フランス絵巻き こんな話(事実)を読んだわ。『遠洋漁業で6ケ月間稼いだ金を、全部女房に振り込んできた』のに、妻が男を作って別れることになった。その後、このご主人は、酒に溺れた挙句『涙がちょちょ切れるほど泣いたよ。息子にみられるのは嫌じゃから一人で泣いたよ』と。ほんま、お気の毒。マッタクひでぇ女だ!とお思になるだろうけど、カアチャンのほうの言い分は一切書かれてないので、裁くのはよくないワ。たしかにヒデぇ女だが、何事も片方だけが100%悪いってことはあり得ないものよ。もし、このご主人が『こんなにマジメにコツコツ正しく生きてきたのに!』と、西川きよし的な男なら、その硬さと鈍感さが原因やったんかもしれんし、自分の非は一生わかりっこないわ。ところで、このテの話は、男性陣の怒りを買いそうに思いがちですけど、実際のところは、同性(結婚歴もソコソコ長い女性)のほうが、ムキになって怒る傾向がアルわね。男を作って逃げた妻をトコトン攻撃して、知り合いでもないご主人に優しい同情をかける特徴があるわ(その優しさが自分の亭主に向けられることは無いが・・)。オソラク、自分の結婚生活に不満を抱えて生きてなさるから、こんなところでムキになって鬱憤を晴らす事になるんじゃないカシラ。”正義”で悪女を攻撃できるわけだし、こういう時の女人の勢いには凄まじいもんがあります。ご本人も気づいてなかろーけど、『私だってそうしたい!』のが深層だと思うよ。奔放に生きてる女が羨ましい(忌々しい)というのが、心の本音じゃないカシラ。そうじゃないと、そないハラたたんでぇ。
フランス絵巻き 明日につづく。