・`ω・) ドルイド教ってなあに? | ・`ω・) 役に立たない!カトリックまめ知識 & 雑学のblog

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カトリック信徒以外の方々が、カトリックに対する素朴な疑問を解消することを目的として雑学やマメ知識を公開しています。たまにカトリックに無関係なことも書きます。

みなさんは、
「ドルイド教」という宗教について
聞いたことはありますか?

おそらく、多くの人にとっては、
名前すら知らないことでしょう。

でも現在の日本人は少なからず、
ドルイド教の影響を受けています。

今回と次回はそんな、
ドルイド教の雑学を、お話いたします。

本題の前にまず、前提というか
宗教そのものの予備知識をば。

宗教の在り方は、
モーセの時代の前と後で大きく異なります。

モーセと言えば、紀元前の時代に、
十戒と呼ばれる教義を
もたらした人物ですが、
宗教としての教義が明文化されたのは、
実はこの時が初めてでした。

そしてそれ以前の宗教は単に、
「おまじない」を目的としたものでした。

よって、昔からの宗教は、
(昔と言っても有史以前スケールの昔)
おまじないオンリーの宗教で、
最近の宗教は、
(最近と言ってもモーセ以降、

 つまり紀元前16世紀よりも最近)
教義を軸足としたもの、とご理解ください。

さて、予備知識を整えたところで、
ようやく本題に入ります。

ドルイド教は、ヨーロッパ諸国に
有史以前の時代からあった宗教です。
有史以前からある宗教ですから、
おまじない目的の宗教です。

そして、かつてのヨーロッパと、
切っても切れない関係にある国といえば、
ローマ帝国。

ローマ帝国は、
紀元前8世紀頃から長年にわたって、
ヨーロッパ大陸で広い土地を
植民地化したわけですが、
植民地拡大の追い風となったのが、
当時あったドルイド教。

つまり、
ヨーロッパ各地の当時の宗教はいずれも、
おまじないに毛が生えた程度のもので、
宗教同士でぶつかり合う箇所がなく、
容易にミックスすることができたため、
ローマ帝国は各民族の宗教を
ドルイド教として吸収合併しながら
植民地を広げたのですね。

その結果、
ローマ帝国は実に広い土地を領土化し、
ひいてはドルイド教も広く普及したわけですが、
そんなローマ帝国の歴史の途中で、
突如として入り込んだのが、キリスト教。

キリスト教は当初、
ローマ帝国から禁教とされましたが、
紆余曲折あった結果、
ローマ帝国はキリスト教国家となりました。

つまり、ローマ帝国の国民は、
集団でドルイド教からキリスト教に
改宗したことになります。

ところが、キリスト教に改宗した、
「元ドルイド教徒」たちは、
ドルイド教の習慣を廃止したわけでは、
決してありませんでした。

なぜなら、当時のキリスト教は、
教義こそ聖書として明文化され、
確立されていた反面、歴史の浅さゆえ、
宗教としての習慣面は
定着していませんでしたから、
「元ドルイド教徒」たちが
キリスト教に改宗したことによって、
その後のキリスト教は、
ドルイド教として元来あった習慣に、
聖書を教義として上乗せしたもの、
となったのです。

さてそんなドルイド教。
日本ではほとんど知られていませんが、
多くの日本人は既に、
ドルイド教のイメージを持っています。

それは、ドラクエ等の
ファンタジー系ゲームやアニメで、
体力の回復魔法を唱えるおじさん。

そう、あの、足が悪くないのに、
何故か杖をついている、あの職業。
あれが、ドルイド教の聖職者です。

いかがですか?
ピンときますでしょうか。

今回は随分と長くなってしまったので
ここまでとしまして、次回の記事では、
日本人が知らない間に受けている、
ドルイド教の影響についてお話します。