子供が障がい者について質問をしてきた時 | 沖縄で語学と日仏バイリンガル教育と

沖縄で語学と日仏バイリンガル教育と

フランスで6年、東京で4年過ごしたのち、2020年8月に私の故郷(夫と出会った場所)沖縄に来ました。
2011年生まれの息子、2013年生まれの娘がいます。
2020年8月より、沖縄在住。
公立小+おうちフランス語で日仏バイリンガル育成中。

自転車で行き来している

子供たちの学校から自宅までの間に、

特別支援学校があります。

 

 

 

朝や夕方、

私たちが学校に行ったり

帰ったりするタイミングで、

そこの学校の生徒も

登下校をしているので、

障がいを持つ生徒達をよく見かけます。

 

 

 

この間、信号待ちをしている時、

ちょうど隣に、車いすに乗った、

中学生くらいの男子生徒がいました。

転倒時に備えてか、

ヘルメットをかぶっており、

特殊仕様の眼鏡もかけていました。

 

 

 

信号が青になって、

私たちはその生徒と別の方向に

進んだのですが、

そのタイミングで、娘が、

 

 

「ねぇママ。さっきの人、

車いすに乗って、

ヘルメットかぶっていたし、

変わった眼鏡もかけていたね。

あと、お顔もちょっと、ヘンだった。

なんで?」

 

 

 

と言いました。

 

 

 

それを聞いて私は、

 

一瞬黙りました。

 

そして、しばしのうちに、

色々考えを巡らせました。

 

 

 

私自身が幼かった頃、

障がいを持つ人について、

質問やコメントをした際に

親などに言われたのは、

 

 

 

「障がい者の人の事、

そんな風に、言うもんじゃないよ」

 

「かわいそうだから、

あまり見ないであげようね」

 

 

というもので、どこか、

 

<タブーに触れてはいけない>

 

という印象を受けるものでした。

 

 

 

そういう言葉の影響を素直に受けて、

長年、

 

障がい者=かわいそう、見てはいけない

 

という価値観を持って育ちました。

 

 

 

でも、自分も大人になった今、

その考え方に、

違和感を感じるようになり。

 

 

 

体に不自由があるだけで、

かわいそうな人だとか、

見てはいけないだとか、

 

そういう見方こそが、なんか歪んでない?

 

と思うようになって、

 

 

自分の子供たちが、そのうち純粋な疑問として、

障がいを持つ人達のことを聞いてきた時に、

なんて答えたらいいのか、

 

前々から考えていました。

 

 

 

で、先ほどの話に戻るのですが、

 

 

娘が、障がいを持った学生の

様子、恰好を見て、

 

「ヘンだね」

 

と言ったことに対して、こう答えてみました。

 

 

 

あの人はね、工夫してるんだよ。

体に問題があって歩けないけど、

 

家に閉じこもってちゃつまらないし、

お出かけしたいから、どうしたらいいかな?

 

って考えて、車いすに乗ることにしたんだよ。

 

 

 

そして、間違って車いすから落ちても、

けがをしなくて済むように、

ヘルメットもかぶっているんだよ。

 

 

 

それから、きっと目もよく見えなくて、

でも色々見えたほうが楽しいから、

どうしたらいいかな?

 

って考えて、

特別な眼鏡をかける事にしたんだと思う。

そうしたらよく見えて楽しいから。

 

 

 

もし〇〇ちゃんがケガして歩けなくなったら、

ずっと家に閉じこもっておきたいか、

車いすでお出かけしたいか、どっち?

 

と聞くと、迷わず、

 

 

「車いすでお出かけ!^▽^」

 

と答える娘。

 

その流れで、

 

そう。だから、あの人は、

自分の不便な事を便利にするために、

色々工夫してる人なんだよ。

 

 

とまとめると、

 

 

そうか!ニコニコ

 

 

と納得してくれて、終わりました。

 

 

 

そのスッキリした顔を見て、

ホッとした自分がいました。

 

 

 

もっといい説明の仕方もあったのかも

しれないし、

言葉足らずな面も

あったかもしれないけれど、

 

それでも、

 

自分が日々考えてきてた事を、

子供にちゃんと伝えられたかな?

という手ごたえを得られたのは、

純粋に嬉しかったです。

 

 

 

しみじみ、

 

子供って、親の価値観の反映だなー

と思うと責任も感じますが、

 

同時に、

 

私なりに「今の私のベスト」を

伝えておけば、

あとは大人になるにつれて、

自分たちで取捨選択していくでしょう、

 

と思いながら、

 

日々学び、考えつつ、

丁寧に、伝えていきたいなーと

思うのでした。