羽田空港衝突事故について | いい加減にしました!

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ふらんすばかの後悔日誌

元旦の地震の後に羽田空港で日航機エアバス350と

海上保安庁のデ・ハビランド・カナダのDHC-8型機が衝突した事故。

 

私はYouTube動画で航空管制や航空機事故の原因解説の動画をよく見ていますが

正直、信じられない事故でした。

事故はいくつものミスや見落としが重なっておこるもので、特に航空機事故は

天候や機器トラブルなどが絡むので、原因究明に数年かかる事もあります。

 

日本航空エアバスA350はボーイング787に対抗するために企画された最新鋭の旅客機。

ボーイング787同様、低燃費と軽量化のために炭素繊維強化プラスチックを多用した機体。

エンジン製造のロールスロイス社や英国事故調査委員会が技術者を派遣するそうですが

この炭素繊維強化プラスチックが炎上大破した例は今回が初めてで、事故原因と共に

素材の耐久性や事故時の損傷については世界的に注目されています。

 

海上保安庁のデ・ハビランド・カナダDHC-8型機は東日本大震災で仙台空港で被災。

整備の後に復活した唯一の機体でした。事故前は南鳥島周辺海域での中国船の対応と

能登半島地震の人員輸送で小松基地へ行き、戻った後に新潟空港へ物資輸送の途中でした。

 

DHC-8で有名なのは前輪が出ない状態で緊急着陸したANAの機体

 

中型機のベストセラーで競合機がほぼ無い状態。

巡行速度と燃費のバランスが優れた中型航空機です。

 

現在までわかっている事では管制官と海保の離陸許可の認識に齟齬があります。

当時、ユナイテッド航空の国際線の離陸よりも優先して海保機に離陸する予定でした。

海保機の離陸が遅延していたこと、被災地支援が任務だったことから

海保航空機機長のハリーアップ症候群も事故の一因ではないかとも言われています。

 

事故の二日後にはこんな事故も

羽田空港駐機スポットで海保機に日航車両が接触事故

ネットでは日航の討ち入りや復讐だ、とかたるんでいる等の書き込みが殺到する事態に。

実際には事故の事もあり、かなり混乱していたのではと思うのですが。

 

日航機の乗員乗客379名は負傷者がいましたが、全員無事に避難できました、良かった。

海上保安庁の5名が殉職、機長が全身大やけどの重体。殉職された海上保安庁の方々の

ご冥福をお祈り申し上げます。

重体の機長、聴取に対して「申し訳ない。」を何度も言っていたとの報道で

日々日本の海を守ってくれている責任感からか、とても苦しい気持ちになります。

事故の原因はいづれ判明するでしょうけれど、事故の犯人探しにならなければよいと心配です。

 

その一方で、ペットの犬2頭が犠牲となったと報道があり、これが論争を引き起こしています。

ペットについてはパグ等の気圧の変化に弱い犬種、短頭種はそもそも飛行機には乗れません。

それもあってか、飛行機に乗せること自体ペットにかかる負担やストレスを考慮する必要があり

ネットでもそもそも真冬の北海道へ連れて行くこと自体非常識では?との意見も。

当該日航機は新千歳発の便でした。

私思うに、ペットを機内持ち込み可として、避難時に持って出てそれをみて手荷物を持って出ようとする

人が出てくるのではないか、ケージを持って出ようとして逃げ遅れて死者が出てしまっては元も子もないのではないのか。

今回400人近い乗客乗務員が無事に脱出できたのは手荷物を持たずに迅速に避難したからこそ。

安易にペット機内持ち込みを容認するのはいかがなものかと思います。

ペット機内持込を主張する人のおかしい所はペットの権利と言いつつ飼い主の勝手には触れていない事。

また、機内持ち込みについても全航空会社が対応すべきの様な言い方であること。

航空会社によってペットの機内持ち込みを認めているところもあるのですから

そういう航空会社を選ぶとか、選択肢が全くないわけではありませんし

どんな乗り物もペットの事を考えて作られた乗り物はありません。自動車しかりです。

 

2頭の犬が犠牲になったことは残念なことですが、飼い主も貨物室の搭載に同意している以上

諦めざるを得ないでしょうし、ペット持込を主張しているのはニュースを聞いて知った有名人の発言で

ちょっと配慮が足らない発言ではないかと私は思いますけどね。

ただ、荷物の賠償については一律10万円で、それはペットも同様というニュース。

私はこっちの方が騒がれない方が不思議です。ちょっといいスーツケースならそれぐらいはしますし

たとえペットへの賠償が10万でも「一律」という言葉の線引きの方が引っ掛かります。

「今回の事故ではペットに対して10万円」と金額が同じでも別扱いの言い方をしないから

命の扱いをしていないと感情論に発展した気がします。

 

また、日航機が滑走路から外れたところにとまったのは滑走路を傷め無いようにした操縦の意図を感じます。

当日操縦が機長か副機長かは分かりませんが、炎上している中でも素晴らしい対応、操縦です。

 

ただ、全焼した機体と車両と接触し飛行できなくなったことで海保は2機の飛行機の運用が出来ない状態です。

主翼を破損したガルフストリーム社のジェット機は高性能レーダーを搭載していることから救難飛行に影響がでないか

心配です。また、貴重な搭乗員が死傷者合わせて6名の欠員。大きな損失です。

船舶事故の救難活動時は小型ジェットがいち早く現場へ急行、後続の救難ヘリに位置情報と状況を伝達、

必要に応じて巡視艇も現地に急行することになっています。

海上保安庁も海上自衛隊も予算が潤沢にあるわけではなく、寧ろ足りないぐらいです。

 

働き方の口コミ、海上保安官

 

貧弱な装備、簿給で武装中国漁船とやりあう最前線の尖閣諸島などは大変です。

海上保安庁は警察と消防、遭難者の救助などを日本の広大な領海で行っています。

故意に起こした事故でない以上、再発防止のための原因究明を望みます。